今回は以下のような方に向けておおくりします。
「美人は3日で飽きて、ブスは三日でなれる」ということわざ?が正しいのか気になっている人
今回の話題は「『美人は三日で飽きないしブスに一日目はない』は、正しいのかね?」という話です。
最近、「美人は三日でなれないしブスには一日目はない」とか「美人は三日でなれないしブスは初日はない」という迷言を知りました。これって真実なのでしょうか?
断言はできませんが、「外見があまりに悪いと選ばれることはない」というのは一定の根拠に基づく事実です。
今回は越智啓太さん著の「美人の正体」を参考にしています。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
そもそも美人とは何者なのか?
さて、まず「美人は三日で飽きてブスは三日でなれる」という言を検証するにあたって、「美人とは何者か」を定義しないことには始まりませんね。
もし美人という存在を「それは人による」の一言で片づけられるのであれば、そもそもこの「美人は三日で飽きてブスは三日でなれる」ということわざが、今日までここまで多くの人の耳目を集めていないでしょう。
顔の美醜は「人による」要素は多少あるにせよ、やはり「普遍的な意味での美醜というものが存在している」のは否定できない事実と思われます。
で、早速結論ですが、科学的知見に基づいた美人顔とは「平均的な顔」のことです。
平均顔が美人や美男であるという結論は、進化論を提唱したあのダーウィンさんのいとこであるゴールトンさんにより発見されたといいます。
彼は合成写真を使い、特徴が平均化された人程美しく見えるということを発見したんですね。
- 人が平均顔を美しいと感じる原因としては、以下のようなものがあるとされているようです。
- 単純接触効果(平均顔はよく目にするので接する回数が多くなり結果、好感を持つ)
平均顔は遺伝子的に変異していないと知覚される
そして、他に美人に必要な要素としては以下のようなものがある模様。
- 顔の左右対称性:顔が対称だと遺伝的欠陥が少ない、と知覚される、見る側の労力が少なくてすむ
- 肌の質感:肌にしみやしわがなくなめらかな方が魅力度が高い
※対称性は大事だが、完全に対称だとかえって不気味さを感じてしまう。ゆえに完全対象であるより多少の非対称性があっても平均顔の方が魅力が高い。
2、外見的魅力は最大の決め手になってしまう
ちまたで「外見より中身」とよくいわれますが、科学的な視点でいえば「外見による影響が一番大きい」といっても言い過ぎではありません。
これを検証した実験に、心理学者のウォルスターさん達による『コンピューターデート実験』というものがあります。
この実験では大学生を被験者として以下の7つ項目とデート希望の相関性を調べました。
- 成績の相対的位置
- 学業テスト
- 社会的内向性(内気かどうか)
- 性度(男らしさや女らしさ)
- 社会的関係性(社会的なつながりを重視するかどうか)
- 自己受容性(自分を受け入れているか)
- 外見的魅力
この結果、一番デート回数と相関関係があったのが「外見的魅力」であったわけです。
参考
Importance of physical attractiveness in dating behavior.
ちなみに一定数、社会には「B専」といわれる人たちがいます。
まあ、早い話が「外見的魅力が低い人を好きになる人」のことですな。
こういった人たちは別に「仕方がないから魅力の低い外見の人を選んでいる」のではなく、大真面目に「一般に魅力が低いとされる外見の人」を好んでいるんです。
このように美的感覚が普通とは違ってしまう原因を自分なりに考察したので、気になる方は以下の記事からどうぞ。
3、平均顔よりさらに上位の美人顔
上述したように、科学的立場から見た美人とは「平均顔」です。
しかし、実はこの平均顔よりさらに上位の美人顔と言うものも存在しているんですな。
では、それはどんな特徴を持った顔かというと「ネオテニー(幼型)化の特徴を持った顔なんですね。
ネオテニー(幼型)化された顔とは簡単に言う『幼さを感じさせる特徴のある顔』のこと。
その特徴の具体的なものには例えば以下のようなものがあります。
- おでこが広い(目の上下幅が大きい)
- 目の左右幅が大きい
- 目の間の距離が長い
- ほお骨の位置の顔の幅が長い
- 目から眉毛までの距離が長い
- 瞳孔が大きい
- 顎の長さが短い
- 鼻の面積が小さい
- ほおの幅が狭い
最近とみ話題にされる「小顔」という特徴も、「顔の面積に対して相対的に目が大きく見える特徴」といえるので、このネオテニー化の特徴にリンクする部分がありそうですな。
ちなみに、このネオテニー化の特徴は男性の場合は魅力向上には資さないとのこと。
で、個人的に平均顔やこれら上記の特徴を踏まえると、今の有名人でわたしの知る限り一番美人なのは橋本環奈さんではないかって思いますな。
はい、「だからどうした?」て感じですよね(笑)。
サーセン。
ここら辺についてのもっともっと突っ込んだ話は、「爆美女の容姿の特徴」と題した記事参照。
4、美人は三日で飽きない?
「美人は三日で飽きる」とは何も「本当に三日で飽きる」という事ではなく、「美人といえど飽きてしまって対してありがたみを感じなくなる」ということを意味しているかと思います。
とはいえ、美人の外見的魅力の強力さはやはりものすごい武器ですしそれなりに持続力がありますね。
例えば、心理学者のマテスさんという方がデート回数によって外見的魅力の影響力がどれくらい変化するかを調べています。
※5回のデートで検証
その結果、「最後まで外見的魅力の高い人の方がそうでない人より好感度が高いままだった」といいます。
この結果だけを見るとどうも、「美人は三日で飽きるは大嘘である」と言えそうですね。
なんか、俗に「美人は三日で飽きるというのは不美人やブサイクたちのひがみであり、また同時にブスの自殺を防ぐための綺麗ごとである」なんてことが一部では言われているようですな。
あと「美人は性格が悪い!」なんて主張もこの手のものでしょうか。
まあ、真実は全くわかりませんけどね、、、。
ただ個人的には「んー、一理はありそうだね」と思いますわな。
ちなみに、美人の性格が実際にいいかはともかくもその外見により、「性格がいいと思われやすい」のは確かです(ハロー効果)。
そして個人的に感じるだけではありますが、「誰が見ても美人だ」と思われるような人程「親切で人当たりもいいし愛想もいい傾向はある」って感じます。
この原因には美人は大抵の場合、多くの人に親切に接してもらえるため素直で愛想のいい性格に育ちやすいというものがあるのではないかと思っていますね。
ま、エビデンスはないんですけどね。
5、見かけだけでは結局は初見殺しにとどまる
恋愛の入り口、つまり「付き合うか否か」という段階では「外見的魅力が一番の決め手となってくる」のはまあ間違いないでしょう。
しかし、長期的な視点での関係性というものに目を向けた場合、「外見だけではどうにもならない」といえるかと思います。
長期的に関係を維持するためには、やはり性格等が重要になってきますね。
これは何もわたしの思い込みということではなく、心理学でも言われていることです。
例えば、パートナーシップに関する考え方にSVR理論というものがあります。
この理論は社会学者のマースタインさんにより提唱されたものであり、二人の出会いから恋愛、結婚へのプロセスを3段階に分けたものです。
その3段階というのが以下。
- 第一段階・刺激
- 第二段階・価値
- 第三段階・役割
以下順次それぞれを簡単に見ていきましょう。
・第一段階・刺激
出会いから恋愛初期の時期。
相手の外見や声、性格、社会的評価等によって刺激を受けている状態。
この時期が外見的魅力が一番問題になる時期ですね。
この時期では相手の嫌な部分が見えていないです。
・第二段階・価値
この時期は趣味や価値観等に共感したり共有したりしている状態です。
この段階では類似性が重要になってきます。
・第三段階・役割
この時期は結婚や共同生活を開始する時期です。
お互いの役割を理解して苦手な部分をお互いに補い合う相補的関係を築く時期といえます。
外見的魅力は、恋愛においてスタートラインに立つのに重要ではありますが、そのあとの関係を基本的に保証してはくれません。
ただ、外見的魅力が同じくらいのもの同士だと関係が長続きするという研究があったりするので、あまり背伸びしないで自分と同じくらいの外見レベルの人を選んだほうがいいってことでしょうか。
ちなみに、自分と不釣り合いな外見的魅力が高い人をパートナーに選ぶと浮気の危険性が高まってしまい、それを防止するために余計なコストがかかるといいます。
どうも、美人やイケメンと結婚すれば幸せとは限らないようですな。
ま、当たり前か(笑)。
所詮、外見だけではいわゆる初見殺しにすぎないってことですわね。
実は、長期的な関係を築くには性格や自己開示とか誠実性の方が大事という話がもありますねえ。
もし、外見的魅力で優位をとれないのであれば、趣味のサークルや職場等のコミュニティーで相手を見つけるといいでしょう。
コミュニティーに所属して単純接触効果等で長期的に好感度を高めていけば、中身を見てもらう機会もあるはずです。
ちなみに、女性が外見の魅力を高めたいのならリップを気にした方がいいようですな。
あとね、、、やはり肥満体型では男女ともに基本的に恋愛はうまくいきませんな。
ま、太っている人が好きだっていう特殊な趣向の人が意中の相手なら別ですが、、、。
恋愛を戦略的に進めたい人は、以下の記事も参考にしてみてくださいな。
『美人は三日で飽きないしブスに一日目はない』は正しいのか?
ここまでで本当は記事を終わっていいのですが、やはりタイトルに『美人は三日で飽きないしブスに一日目はない』という迷言を入れてしまった以上その真偽を判定しておかねばならないでしょう。
ということで、結論です。
『美人は三日で飽きないしブスに一日目はない』はおおむね妥当であるように思えます。
「美人は三日で飽きない」は3日という文言に着目するなら正しいですが、元ネタとなったことわざの「美人は三日で飽きる」を「美人といえどじきになれる」という意味でとらえるなら、それなりに妥当かもしれません。
とはいえ、「飽きる」と「なれる」を同じものとはとらえられないでしょう。
「飽きる」にはネガティブな心理が伴いますが、「なれる」のは必ずしもネガティブな心理が伴うものではありません。
美人になれたとしても、「一定の好感度は維持される」可能性は否定できませんからね。
まあ、それに上述の研究をみるに美人の好感度は結構長く続きそうな気がしますし、、、。
ただ、「ブスに一日目はない」はまあ「それ言い過ぎやろ」と思う反面、あまりに平均顔から乖離しておりネオテニー化の特徴がないのであれば「一日目はこない」かもしれません。
もっというなら、相手の外見的魅力と自分の外見的魅力に圧倒的な差がある場合は「一日目はこないだろう」てことです。
上述したように、外見のつり合いは関係性を維持していく上では大事ってことですからね。
とはいえ、女性はなんだかんだ恋愛市場では現状クッソ強いので付き合うだけならそんなに苦労はないと思いますね。
問題なのは「男のブス」です。
ただでさえ男は恋愛市場では立場が弱いのですから、ここで外見の魅力が低いとなるとかなりしんどいものと思われます。
もはや、コミュニティーで自分の中身を評価してもらうという戦略をとったほうがいいでしょうな。
まあ、あとは付き合うまでの恋愛初期だけは恋愛の本質に則した王道的な戦略とは別の戦略をとるか、、、ですかね。
ま、あんまりお勧めしませんが。
https://datsumanneri.com/love/
おわりに
この記事は「『美人は三日で飽きないしブスに初日はない』は、正しいのかね?」と題しておおくりしました。
科学的視点から見た美人とは「平均顔」。
そして、その平均顔のさらに上位の美人とは「ネオテニー化の特徴がある顔」でした。
また、「美人は三日で飽きてブスは三日でなれる」ということわざは「必ずしも正しくないし、むしろ間違っている感がある」といえるでしょう。
そして、『美人は三日で飽きないしブスに一日目はない』はおおむね妥当であるように思えます。
ただ、恋愛の初期では外見的魅力が重要ではありますが、恋愛関係を維持発展させるためには、価値観の一致や性格、趣味の共有等が大事になってくるといえます。
この記事で出した結論は、「外見だけではいい恋愛はでけへんよ」という月並みなものですが、、、、OK?
まあ、もっと恋愛における容姿の威力について詳しく知りたい人は今回参考にした越智啓太さん著「美人の正体」を読んでみるといいでしょう。
では!
参考記事等