今回は以下の様な方に向けておおくりします
- 愛の種類について知識を深めたい人
- 愛について知見を深めたい人
愛ってなんぞ??
、、、最近、身の回りで幸せそうな結婚をした人達が急激に関係悪化で離婚とか別居をしている、、、。
あんなに幸せそうだったのに、、、、なんで仲が悪くなったんだろうか、、、、。
一体、愛って何なんだ、、、。
愛って、、、何??
愛か、、、、そうねえ、、、愛ねえ、、、、。
難しいなあ、、、、。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「愛には6種類あり、愛の伝え方には5種類ある」という話です。
はい、愛って何でしょうか?
、、、実は心理学分野では「愛の明確な定義はありません」。
そして、愛にはどんな種類があるんでしょうか?
人類愛に親子愛に隣人愛に、、、、ああ、、、、色々あってむつかしいですねえ。
今回は愛について少し詳しく見ていきましょう。
愛について見識が深まると人生が豊かになるかもしれません。
今回の記事は以下の論文を参考にしています。
参考
https://www.tsu.ac.jp/Portals/0/site-img/gra/2015/kiyou13%E5%8F%B7/14.shiryou2.pdf
ちなみに、無償の愛は論理的に存在しないです。
無償の愛が存在しない理由についてはリンクからどうぞ。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
6種類の愛
心理学において、愛という言葉の定義は明確ではありせん。
ただこれまでの研究で、愛は「2者間の婚姻関係または恋愛 関係の前または最中にパートナーに対して生起する感情」とか、特に定義はせず辞書的な意味である「相手をいつくしむこと」という意味で使用されてきたそうです。
ただ定義はともかくも、これまでの研究で、愛には以下の5種類があるとされています( Hendrick & Hendrick (2006)による)。
- エロス
- ルダス
- ストルゲ
- プラグマ
- マニア
- アガペー
以下順次解説します。
・エロス
エロスとは情欲的な愛のこと。
この愛においては、パートナーは理想化されます。
また、身体的な特徴が好まれ強烈に求められるとのことです。
・ルダス
ルダスは遊びとゲームの愛です。
つまり、「短期間に複数のパートナーと同時進行で遊びの愛を楽しむ」というのがまさにそれですね。。
・ストルゲ
ストルゲとは友情的な愛のことを言います。
・プラグマ
プラグマとは実利的な愛のこと。
自分が何を欲しいかによって、パートナーをショッピング、つまり漁るように品定めして行くということです。
・マニア
マニアは死にもの狂いでパートナーを求める愛のことです。
この愛は痛みを伴うため、嵐の情欲(stormy passion)とも呼ばれたりします。
そして、この愛では劇的な別れや仲直りを繰り返し、パートナーに強い嫉妬を抱くとのことです。
・アガペー
アガペー とはパートナーの幸せや豊かさ等を最優先する愛のことです。
なおアガペーは隣人愛、つまり身近な人々への愛ともいえますね。
愛の伝え方は5種類ある
「愛」はそもそも伝えないことには相手に伝わるものではありません。
パートナーとの関係を考えた場合、愛は伝える必要があります。
Hecht, Marston, & Larkey (1994)によると、パートナーに愛を伝える方法には以下の5種類があるといいます。
- 共同制作的(collaborative)
- 没入的(committed)
- 直観的(intuitive)
- 安全な(secure)
- 伝統的(traditonal)
またMurray & Holmes (1997)によると、カップルで2人ともお互いにポジティブイリュージョン、つまり「ポジティブな幻想」をもっていると2人の良好な関係に良い影響があることが示唆されています。
それと同様にMeeks, Hendrick, & Hendrick (1998) では、 大学生のカップルを対象とした研究において2人のポジティブイリュージョンが高いと、葛藤を建設的に解決して関係性の満足感にポジティブな影響を与えることが示唆されていますね。
ちなみに、ポジティブな幻想の具体例としては以下みたいなものがあるでしょう。
- 自分のパートナーは世界一素敵で美形だ
- 2人の関係が永遠に続くと強く信じる
- パートナーの欠点すらいとおしく見える
、、、などなど
またMurray & Holmes(1997)によると、パートナーが自分に対して自己開示していることがわかると関係性における満足感が上昇することが示唆されているそうです。
どの愛が優位かは性別によって違う
実は性別によって、どの種類の愛のスタイルが優位かが違うといいます。
では、具体的にそれらを以下に示してみるとしましょうか。
- 男性よりも女性の方がルダスとプラグマとストルゲの愛が強い
- アガペーの愛は女性よりも男性の方が強い
なお、プラグマとストルゲの愛はパートナー との関係性の満足感に有意な影響を与えないといいます。
そして、女性の方がルダス、つまり遊び人的傾向が強いのは仕方がないことです。
なんせ女性の場合は進化物学的に考えたら、妊娠したら身動き取れないリスクがあるため相手を見極める必要があるからですね。
いやあ、いろいろ複雑ですわ。
愛と性的能力、尊敬、幸福感の関係
ここでは、愛にまつわるいろんな事実について見ていきましょう。
その事実というのが以下。
- 性行為と関係性の満足感には正の関係がある
- エロスとアガペー両方の愛を持つ人は異性 から理想的な性的魅力を持っていると見られる
- ルダスの愛だけを有する人は異性から性行為に関する性的魅力があると見られる
- 性行為ははパートナーに愛を示す重要な方法の一つ
- 尊敬はエロスとアガペー、ストルゲの愛と正の相関関係にある一方、ルダスの愛とは負の相関関係にある
- 尊敬はエロスやプラグマ、アガペーの愛と正の相関関係にあり、ルダス、マニアの愛とは負の相関関係にある
- 愛を感じてない人と比較すると愛を感じている人の方が幸福感が高い
- 幸福感はエロスの愛やストルゲの愛と正の相関関係にあり、2人の関係性の満足感とも正の相関関係にある
- 身体的および感情的に最も満足できる関係性とは特定のパートナーとの1対1の関係である
はい、結構ありますねえ。
ただ、ちょっと言い方がわかりにくいですね?
まあ、以上の内容を大さっぱに要約すると以下みたいな感じの内容になります。
- 情熱的かつ献身的な人は魅力的
- 性行為でお互いの仲が深まる(これよく遊び人が悪用する奴だわ、、、)
- 遊び人は性行為に関しては魅力的に見える(まあ、遊び慣れてそうやしな、、、。それと恋愛は)
- 性行為は愛を実感させる方法の一つ(セックスレスは離婚の原因になったりするよねー)
- 遊び人的すぎたり一途すぎると尊敬されない
- 愛を感じていると幸せになる
- 彼氏彼女がお互いに複数の異性と関係を持っていると仲が冷え込む(まあ、直感的にあたりめえよね。誰も浮気している人が好き!なんていわないもんな)
そして、重要なことですがBaumeister & Leary (1995)によると、人間 は「所属したい種」であるといいます。
つまり、所属している人の方が所属していない人に比して幸福感が高いといえるわけです。
なお、結婚もいうなれば「所属」の一種。
事実、Myers & Diener( 1995)によれば、男性も女性も結婚し婚姻関係が続いている人は、生涯独身の人や離婚 をした人よりも幸福感が高いそうです。
とはいえ、SNSが発達した現代では必ずしも結婚は必要ではないとの見解もあるよう模様。
実にいろんな見方がありますねえ。
おわりに
この記事は「愛には6種類あり、愛の伝え方には5種類ある」と題しておおくりしました。
はい、少し愛というものに関して理解が深まったのではないでしょうか?
愛というものに明確な定義は今のところありませんが、愛が人間関係にとって重要な要素であるということは改めてわかっていただけたかと思います。
ただ、行動分析学的な観点から見た場合にはいわゆる「無償の愛」は存在しませんからね。
これは要注意です。
愛はお互いに協力し合って育む相互的なものであるということを、忘れずにいないといけないでしょう。
そうでないと、「愛が足りない!」と他人に対して愛情を与えてもらうことばかりを要求する思考になってしまうかもしれません。
そうしたら、相手とはいい関係は築けませんね。
会話と一緒です。
一方的なものはアンバランスで成立しないのですよ。
では!
参考記事等
『無償の愛』の存在を信じる事のメリットデメリット「全ては有償の愛」