今回は以下のような方に向けておおくりします。
・古典的条件付けとオペラント条件付けの違いがよく分からない人
・話しのネタが欲しい人等
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「古典的条件付けとオペラント条件付け、道具的条件付けをわかりやすく解説してみる」という話です。
心理学を勉強し始めると最初の方で「古典的条件付けとオペラント条件付け、道具的条件付け」というものを勉強することになります。
しかし、結構この違いをきちんと理解するのって少し面倒くさいんですよねえ、、、。
てな訳で、今回は古典的条件付けとオペラント条件付けを出来るだけわかりやすく解説してみようと思う次第。
この記事は東京大学出版会『心理学第五版』を参考にしています。
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では、ゆるりとおおくりします。
目次
古典的条件付けって一体何じゃ?
古典的条件付け(レスポンデント条件付け、パブロフ型条件付け)とは、ロシアの生理学者であるパブロフさんが犬を用いた実験により発見した学習の一種です。
※レスポンデント(respondent )とは、「応答する、反応する」の意。
古典的条件付けを一言でざっくりと言うと、
「ある生来的な反応の大きさはそのままに、その反応が起こるきっかけとなるものを増やす学習の一種」
です。
、、、といっても、分かりにくいと思うので、まずはパブロフさんの犬を用いた有名な実験を例に確認してみましょう。
パブロフさんの行った実験では、まず犬に何度もベルやメトロノームの音(中性刺激)を聞かせます。
それからエサを見せる(対呈示、無条件刺激)のですが、この一連の過程を繰り返していると、犬はそのうちベルやメトロノームの音(ここで中性刺激から条件刺激になる)を聞いただけでよだれを出すようになるんです(条件反射の成立)。
※中性刺激とは、本来ならば生体に反応を起こさせない刺激の事。
※無条件刺激とは、測定できる無条件反射(生体が本来持っている反応の事。この実験でいうなら、餌を見せると犬がよだれをだすという反応)を必ず引き起こす刺激の事。
※対呈示(ついていじ)とは、無条件刺激と中性刺激を同時に呈示する事。
※条件刺激とは、条件付けに基づいて反応を引き起こす刺激の事。中性刺激が条件付けされることで条件刺激となる。
※条件反射とは、新たに条件刺激によって形成された反応の事。
つまり、元々犬は「エサを見る→よだれが出る」という生理的反応をもっていたわけですが、「ベル等の音を聞く→エサが出てくる」という関係性を新たに学習したことで「ベル等の音が鳴る→よだれが出る」という反応が成立するようになったというわけです。
古典的条件付けの例としてはこの他に以下の様なものもあります。
・坊主が憎いので坊主が来ている袈裟を見ると憎い気持ちが沸き上がる
・子供にラットを抱かせながらバケツをたたくような騒音を聞かせていると、そのうち子供はラットやそれに類するモフモフしたものを見ただけで怖がるようになった(行動主義心理学者ワトソンによるアルバート坊やの実験。これは恐怖条件付けと言われたりする)
ちなみに、この古典的条件付けを専門的に定義するとすれば、例えば以下のように言えます。
「古典的条件付けとは、行動主義心理学の基本概念であり刺激の対呈示により刺激間に連合が起こり反応が変化する学習の一形態である」
まあ、めんどくさいっすね。
オペラント条件付けって一体何じゃ?
オペラント条件付け(道具的条件付けとも)とは、アメリカの心理学者であるスキナーさんによって発見された学習行動の一種です。
オペラント条件付けを一言でざっくりと言うと、
「ある行動の起こる頻度や確率を増大させる学習の一種」
です。
※道具的条件付けという名称は、条件反応(例:動物が特定の行動をした場合にだけ餌をあたえる)が条件付けの道具となっていることに由来する。
この具体例として、スキナーさんが行ったマウスを用いて行った事件を例に見てみましょう。
実験では、「レバーを引くことでエサがでてくるようになっている箱(スキナー箱)」の中へマウスをいれます。
もしこの際、マウスがレバーを偶然引けばエサが出てきますので、最初の内はマウスとしては「ようわからんけどなんか得したなあ」といった感じでしょう。
しかし、またレバーを引いてエサが出てくるのを確認すると、「お?こないだは偶然かとおもっていたけど、、、ひょっとしてこいつを引くとご飯出てくんの?」と学習してきます。
すると、次第にマウスがれ場を引くまでの時間の感覚は短くなって行きますよね。
レバーを引くという行動の報酬(強化子)としてエサがでてくる事で、マウスは自発的により一層レバーを引こうとするようになるわけです。
※スキナー箱とは、スキナーにより開発された主としてラットやハトのオペラント条件づけや行動研究に用いる実験装置の事。
先ほどの古典的条件付けでは、対象としていたものは「環境の刺激により誘発される反射」だったわけですが、このオペラント条件付けでは環境の刺激を「反射を誘発するもの」ではなく「行動の手掛かり」ととられた所に大きな違いがあるといえましょう。
人間を含む動物の行動の多くは、刺激によって誘発されるというより自発的なものですから、このオペラント条件付けの発見は非常に意義深いものと言えます。
例えば、このオペラント条件付けの考えに基づいた行動分析手法であるABC分析は臨床現場で非常に役に立っておりますね。
オペラント条件付けの例としてはこの他に以下の様なものもあります。
・子供がテストでいい点を取ったことで褒められて勉強を頑張るようになる
・部下が上司からほめられたり、その成果を認められて給料が上がることでさらに仕事に意欲を持つ
ちなみに、このオペラント条件付けを専門的に定義するとすれば、例えば以下のように言えます。
「オペラント条件付けとは、オペラント行動に報酬刺激や嫌悪刺激などを随伴させる事によって行動が発生する頻度を変化させる学習の一種である」
ちなみに、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というのは、二次条件付けであると考えられます。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と条件付けについての関係は以下参照。
おわりに
この記事は「古典的条件付けとオペラント条件付けをわかりやすく解説してみる。」と題しておおくりしました。
さて、最後に古典的条件付けとオペラント条件付けの違いについて簡単に表で確認してみましょうか。
古典的条件付け | オペラント条件付け | |
反応の発生頻度、格率 | 不変 | 増加 |
反応のきっかけとなる刺激の増減 | 増加 | 不変 |
対象とする行動 | 反射 | 自発的行動 |
刺激に対するとらえ方 | 行動を誘発するもの | 行動の手掛かり |
※ここでいう「自発的」とは「先行刺激なしで発生する」という意味である。
中々、最初の頃は「ん?一体何が違うのよ??」と困惑しがちな古典的条件付けとオペラント条件付けですが、少しは理解しやすくなったのではないかなって気がします。
まあ、わたしもまだまだ至らない点があるとは思いますが、少しでも理解の助けになったらいいなって思う次第。
不備があったら指摘して抱けると幸いであります。
では!
参考記事等