今回は以下の様な方に向けておおくりします。
被虐待児の心理的特徴について知りたい人
「最近、虐待された事のある人の心理的な特徴がめっちゃ気になってきた。何故かって?それはわたしの親友が小さい時に親から虐待を受けて育ったいわゆるアダルトチルドレンだって聞いたからだ。別に虐待された人の心理について理解できたらからって何ができるわけではないけど、理解しておけば親友の何がしかの力になれる気がする。」
おう、いいじゃねえか!
やはり、親友の力にはなってあげたいよね。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「被虐待児の心理的特徴ってどんなもん?子供にとって安心感は不可欠だ」という話です。
色々な人の身の上話を聞いたり相談に乗ったりしていると、「わたしは過去に虐待されていた」なんて話を聞くことがあったりするかもしれません。
そして、一般に思われている以上に虐待経験者の実際の数は多いような気がしています。
なので、色んな人と接することが多い人にとって被虐待児の心理的特徴について理解を深めておくことは、非常に有益なんじゃないかと思う次第です。
まあ、いつどんなタイミングでどんなバックボーンを持った人に遭遇するかわかりませんからね。
ここで一瞬だけ宣伝?ですが、「悩みがあんよなー」て人も「ただ誰かに愚痴を言いたいねん!」て人も悩みが重症化する前に頭をクリアにしてみませんか?
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では、ゆるりとおおくりします。
目次
児童虐待ってどんなものなのか?
さて、よく最近いわれる児童虐待と一体どんなものなのでしょうか?
児童虐待とは児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)によって以下のように定義されています。
(児童虐待の定義)
第二条 この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。
一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
んー、やっぱり法律の記述の仕方ってむつかしいですねえ。
なので、すごく簡単にまとめると児童虐待とは「児童の人権や生命を脅かすもの」といえるでしょう。
※児童は18歳未満。
そして、虐待には以下の4種類があることが分かります。
・身体的虐待
文字通り身体に傷を負わせる、生命に危機が及んだりするような行為。
例:殴る、蹴る、首を絞める、タバコの火を押し付ける等。
※乳幼児の場合はつねる、激しく揺さぶる等。
・心理的虐待
暴力的な言葉を浴びせたり話しかけられても無視する等。
また、配偶者間の家庭内暴力(DV)も子供の心を傷つける行為に当たる。
・性的虐待
- 性交渉や性的な行為の強要
- 不適切な性的刺激にさらす行為等。
・ネグレクト
- 必要な衣食の世話をせず放置
- 必要な医療を受けさせない
- 家に閉じ込め学校や保育所等に行かせない
- 保護者以外の同居人による児童虐待と同様の行為を保護者が放置する等の行為
参考
http://www.jsccp.jp/suggestion/sug/pdf/20161005kodomogyakutaitaiou.pdf
被虐待児の心理的特徴
では、次に被虐待児の心理的特徴についてみていくとしましょうか。
人生の早期から虐待等の不適切な養育をうけると、人格形成の基盤となる初期の心理面における発達に悪影響が及ぶ可能性があるといいます。
その悪影響について以下見ていきます。
- 安心感や信頼感の欠如
- 基本的な生活習慣がつたない、衝動性を制御できない
- 初期発達課題の未獲得によって、その後の発達課題積み上げの阻害される
- 認知発達が阻害される
以下順次解説してみます。
・安心感や信頼感の欠如
幼少期から自身の生理的・情緒的な要求に安定して応じてくれる養育者がおらず、大人から幾度も暴力や拒否、放置などの対応をされると周囲や人に対して安心や信頼の感覚を持ちづらくなってしまいます。
その結果、大人を頼りにできないため不信感や恐怖感の強い心理状態になってしまいます。
これが愛着スタイルにおける問題となって表れてくるんです。
愛着スタイルについて詳しくは以下。
・基本的な生活習慣がつたない、衝動性を制御できない
養育者と安定した関わりがなく十分なしつけを受けていないので、基本的な生活習慣や常識的な生活感覚が身についていない場合があります。
しつけが十分になされていないと、自分の衝動や欲求を制御できないまま育ってしまう可能性があるんです。
だから、思い通りにいかないとすぐかんしゃくをおこしたり、酷い場合には暴言や暴力を行使するようになってしまいます。
・初期発達課題の未獲得によって、その後の発達課題積み上げの阻害される
人間不信や衝動、欲求の制御が加速してしてくると、その後の心的発達や課題の獲得を難航させます。
すると、様々な不適応行動のために叱責や非難を受けやすくなってしまい、結果として自己評価が低下しますね。
・認知発達が阻害される
過度のストレス状況にさらされて育つと、子供は委縮し認知発達の遅れが認められることがあります。
事実、近年では過度のストレス状況が脳の発達に悪影響を与えて、発達障害様症状を引き起こされる可能性もあるそうです。
ただ、このようなケースの場合、安心できる環境が提供されることにより症状が改善される場合も少なくないといいます。
虐待の後遺症はめっちゃ根深い
虐待による後遺症は非常に根深いものです。
具体的に言うと、「死に直面するような体験」を心的外傷体験といい、このような体験を経験すると以下のような以下のような状態に陥ることがあるといいます。
- 白昼夢や悪夢に悩まされる
- 不眠になる
- 似たような状況でパニックになる
そして、子供の場合では生じた体験の原因を自分と結びつけ、間違ったストーリーを構成してしまって苦しむ子もいるといいます。
例:母親の死に直面した子供が「母は自分が殺した」と思い込み、罪悪感にさいなまれる。
また、虐待の場合、家族の状況が複雑であり養育者ととの複数回にわたって分離する体験(良心の離婚等)を経験していることも少なくないとか。
そして、度重なる転居により自分を支えてくれた重要な対象(保育士、教師、家や場所等)を失う喪失経験を幾度も繰り返すと、不安や恐怖をつながったり見捨てられた人生イメージを形成したりする恐れもあります。
特に、思春期以降のアイデンティティ形成時には混乱をきたすそうです。
虐待経験者とどう付き合っていくのか?
さて、では虐待経験者の人とどう向き合っていったらいいのでしょうか?
まあ、一概に「こうだ」といえる向き合い方なんてものは個人差があるので何とも言えないですが、これだけは言えるでしょう。
「ちゃんと、あなたの存在を認めているよ。あなたの話を聞いているよ」という姿勢でいてあげる事が大事であると。
虐待を経験している人の多くは自尊心が低下しているため、往々にして自分の存在を肯定的にとらえられていません。
だから、いうなれば「心の安全基地」となる人が必要なんです。
もし、自分の友人に虐待経験者の方がいたら、傾聴スキルを高める等して良き理解者となってあげるといいかと思います。
参考記事等
おわりに
この記事は「被虐待児の心理的特徴ってどんなもん?子供にとって安心感は不可欠だ」と題しておおくりしました。
被虐待児の心理的特徴には以下のようなものがありましたな。
- 安心感や信頼感の欠如
- 基本的な生活習慣がつたない、衝動性を制御できない
- 初期発達課題の未獲得によって、その後の発達課題積み上げの阻害される
- 認知発達が阻害される
上記のうち特に自尊心に関わってくるものは、一番上の安心化や信頼感の欠如でしょう。
虐待を経験すると自分自身に価値を感じにくくなってしまいます。
もし、友人に虐待を経験した方がいるならしっかりと話をきいてあげたりして、心理的な面からサポートしてあげてくださいな。
彼ら彼女らには心の安全基地が必要です。
では!
参考記事等