今回は以下の様な方に向けておおくりします。
・口下手である自分が嫌いな人
・口下手な人は頭が悪いと思っている人
・話しのネタが欲しい人等
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「口下手は頭が悪い」って意見はちょっと暴論に聞こえる」という話です。
ちまたには「口下手の人って頭の回転遅くない?」とか「口下手の人った頭悪くない?」といった意見があります。
正直、こういった意見に対してわたしは「よくまあそんな暴論いえるなあ、、、」と思ってしまうものです。
確かに、「口下手の人は頭が悪いよね」と言う側の気持ちもある程度推測はつくのですが、やっぱり解せません。
別に口下手であっても頭が悪いという事はありませんよ。
結論から言えば、脳の使い方の違いって感じでしょう。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
そもそも「頭が悪い」って言葉が頭悪くない?
まず、ちょっと文句?から言いたいです。
いいですか?
そもそもですね、「頭が悪い」という言葉自体が頭悪くないですかね?
きっと、「頭が悪い」と言っている人は、「知能が低いね」とか「処理能力が低い低スペックな脳みそ搭載してんね」みたいなことと言いたいんでしょう。
まあ、失礼しちゃいますね。
そもそも、知能とは実に奥が深いものなんです。
以前の記事でも述べたことですが、これまでの心理学史において知能に関しては色んな説が出てまいりました。
参考
その流れは現在も止まっておりません。
「頭が悪い」という言葉は非常に短絡的で感情的な言葉です。
何も意味のあることは言っていないんですよね。
なので、「口下手だからお前は頭悪いんだな」みたいな意見には、「しらねーし、おめえの方こそ言葉の使い方が雑過ぎて頭わりーよ、もっと厳密性をもたせろよ、バカ」くらいに思っておけばいいと思います。
口下手とはそもそも一体どんな状態なのか?
口下手とは一体どんな状態の事を言うのでしょうか?
まずは、例にならった辞書で言葉の意味を確認することから行きます。
[名・形動]話すことが不得意で、思うことをうまく人に言えないこと。また、そのさま。口不調法 (くちぶちょうほう) 。「―で人に誤解されやすい」⇔口上手 (くちじょうず) 。
引用
んー、あんまり参考になりませんね。
とりあえず、口下手とはおおざっぱに「自分の思っていることを相手に的確に伝えられない状態の事である」ととらえていいかと思います。
口下手かどうかはどうやって決まるのか?
あなたが口下手か否かは「あなたが属している集団のコミュニケーション能力の平均値」によって決まります。
口下手も口上手もしょせんは他者からの評価の一種に過ぎません。
例えば、あなたが内向的で引っ込み思案であったとしましょう。
もしこの時、あなたが外向性の非常に高い陽キャ集団の中に放り込まれてしまったら、まず間違いなくあなたは陽キャ達に「口下手の人間」に分類されてしまうはず。
しかしもし、あなたが自分と同じような内向的で引っ込み思案な人たちの中に放り込まれたら、むしろ「自分たちと同じようで話しやすい人」と思われるかもしれません。
口下手かどうかは自分がどこに身を置くかによって変わってくるのです。
ただ、あなたのコミュニケーション能力が世間のコミュにケーション能力の平均値よりも極めて低いのであれば、どこに行っても「基本的には口下手である」という話にはなるかもしれません。
口下手の原因にはいろいろなものが考えられる
口下手の原因にはいろいろなものがあってそれらが複雑に絡み合っていますので、一概に「これが口下手の原因だ」等とは断言できません。
それを踏まえた上で口下手の原因として考えられるものを簡単な対策とあわせて列挙してみると以下の通り(疾患系を除く)。
- 緊張しやすい
- 内向的である
- 人と話す事になれていない
- 言語をあまりしらない
- 論理的に話す練習が足りない
以下順次捕捉です。
・緊張しやすい
人と相対すると緊張してあまりうまく話せない人は、ままいるものです。
中々目が合わせられないという人もいるでしょう。
こうした人は話をする際に緊張を緩和するよう対策をするしかないです。
具体的には以下の様なものが考えられるでしょう。
- 相手の口を見て話す
- 緊張してきたら意識して深呼吸をする
- 緊張してきたら体の変化(汗が出る、呼吸が早くなる、心臓の鼓動が早まる等)を感じつつ、「これは体が会話の準備をしている証拠だ」ととらえなおす
- ストレス対策の徹底
- 瞑想の習慣化
※会話の際には、一時的に情報を保存しておくワーキングメモリーという部分が使用されるが、ストレス等によりパフォーマンスが落ちるとされている。このパフォーマンスが生じにくくするのが重要であると考えられる。
・内向的である
内向的な人は外向的な人と比べると、発言する際に様々な思考を巡らせる傾向にあります。
そのため、一般に内向的な人は外向的な人に比べ発言のスピードは遅め。
そのため、口下手であるとの認識を持たれやすいです。
内向的な人は、普段から色々な場面で「こう来たらこう返す」といった会話のパターンを実践の中で収集しておくといいと思われます。
そうすれば会話の中で発言がスムーズになるので、あまり口下手とは言われないでしょう。
・人と話す事になれていない
人と話す機会が少ない人は当然話すスキルが低いままです。
ラマルクさんの要不要説ではないですが、やはり使われないという事は必要ないという事で育っていきません。
そのため、心理的にハードルは高いですが、できるだけ人と話す機会を持つようにしてみましょう。
必要であれば、心理カウンセラ―の中にはコミュニケーション能力の向上のために協力してくれる人もいますので会話の練習に付き合ってもらうのもいいかもしれません。
心理カウンセラーのような人に協力してもらう事の最大の利点は、何といっても「ここを持っとこうしたらうまく伝わりますよ」といったフィードバックが得られる事でしょう。
中々、普通に友人知人に話を聞いてもらってもフィードバックはもらえませんからね。
ま、実はわたしもコミュニケーション能力の強化に協力はしてるんすけどね(笑)。
・言語をあまりしらない
言葉をあまり知らない人は、中々自分の言いたいことがスムーズにいえないものです。
しかも、場合によっては自分のせい心情が不安定になったりもします。
これは自分の感情を言葉で的確に表現できない事で起こることです。
人は自分の状態を認知する事によって安定を取り戻すもの。
自分の今の感情の言語化は自身の感情の認知には不可欠です。
語彙力がない心当たりがある人は、まずは感情に関する語彙から勉強してみるといいでしょう。
それと並行して小説(できれば古典)を読んで語彙を増やしてくことをおすすめします。
・論理的に話す練習が足りない
口下手な人の中には、「あれ」や「これ」といった指示語が多すぎて具体性がなかったり論理的に破綻した話し方をする人がいます。
これは多くの場合、「論理的にものを考えるトレーニングが足りないからだ」と思うんです。
「論理的に考えるとは何か?」みたいなことを述べ出すとそれだけで一つの記事になってしまうので、とりあえず「三段論法になれる」所から始めるといいと思います。
三段論法とは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスさんが整理した論法の一つです。
三段論法とは、「根拠と前提から結論を得る」という論法で記号で表すと以下の様になります。
1、A=B
2、B=C
3、よって、A=C
記号で示されると、いまいちピンとこない人もいると思うので例を挙げてみます。
- 1、猫は動物である
- 2、動物は必ず死ぬ
- 3、猫は必ず死ぬ
A=猫、B=動物、C=必ず死ぬ
こうした論理を日常で意識してみましょう。
そして、批判的にものを見る訓練もしましょう。
批判的にものを見る訓練で簡単なものは、自分の意見を様々な角度から検証してみる事です。
例えば「神はいる」と自分が思っていたら、「仮に神がいなかったら?」とか「神がいる根拠ってあるんかな?」等といろいろな角度から考えてみるんですね。
こうしたささいな日々の積み重ねが、あなたの論理性を高めてくれるでしょう。
口下手が会話が下手とは限らない
口下手な人は一般にコミュニケーション能力が低いと認識されています。
しかし、わたしは必ずしも「口下手な人がコミュニケーション能力の面で劣っている」とは思っていないんです。
その理由は会話という者の本質に目を向けてみるとわかってきます。
会話とは、話者と聞き手の言語的・非言語的なメッセージの送受信です。
多くの人は「口下手」という言葉を使うとき、もっぱら「メッセージの送信」の方を強く意識しています。
実は、世の中には「メッセージの受信力に関してはてんでダメだけどメッセージの送信力だけはやたら高い人」というのがいるんです。
いわゆる「よくしゃべるコミュ障」とか「アッパー系コミュ障」と言われる人たちですね。
よくしゃべるコミュ障の人たちは、自分の言いたいことだけをやたらと述べるので、聞き手は次第にうんざりしてきます。
しかも、よくしゃべるコミュ障の人達の中には、結構な割合で「わたしってめっちゃ話し上手!」等と自分の話術に自信を持っている人がいるので厄介だったりもするんですよね。
それに対して、口下手の人、特に内向型の人の中には、「メッセージの送信力はあまり高くないが受信力が非常に卓越している人」がいます。
メーセージの受信力が高い人は、相手の会話の端々に見え隠れする違和感等を目ざとく見つけるので、相手の感情変化を的確に把握するのです。
こうした人が話している中で意外と真をついたような鋭い指摘や提案をしてくるんですよね。
口下手であっても内向型の人は非常に分析能力に優れているので、受信力という点ではぴか一です。
世の中の多くの人は「わかりやすいもの」が好きなんですよね。
「明朗快活で弁舌爽やか」といった雄弁な人物をその実態も見ようとせずに「カリスマ性がある」とか「リーダー然としている」等とまつり上げます。
でもその実、彼らの受信力はどの程度なのでしょうか?
一方的に話すだけでは話し上手なんて本当は言えません。
いわゆる口上手な人が「メッセージの送信力だけに特化している場合が多い」のだとしたら、口下手の人の事を決して笑えたものではありませんよね?
いわゆる口下手の人が頭が悪いなんて事は決してなくて、口下手な人は「なかなか見えにくい方向へ能力が発達している」だけなんだと思います。
会話力を全体として向上させたいなら、「戦略的思いやり」の記事が参考になるでしょう。
参考にしてみて下さいな。
ちなみにいわゆる「口下手で中々返答しない」みたいな態度は、頭の良し悪しとは無関係ですが、「頭が悪そう」とか「能力低そう」といった印象にはなってしまいます。
これはカリスマ研究において言われていることです。
なので、即答するように努力をしてみると、少し有能そうに見えるかもしれません。
おわりに
この記事は「「口下手は頭が悪い」って意見はちょっと暴論に聞こえる」と題しておおくりしました。
口下手の人は頭が悪いなんて暴論もいいところです。
そもそも頭が悪いという言葉自体その意味するところが判然としないので頭のいい表現じゃないですよね。
口下手は訓練次第でどうにかできると思いますので、口下手を克服したいと思うのなら、ぜひ今回提示した方法から取り組んでみて下さい。
では!
参考記事等
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