「わたし、昨日友達から思い込みが強いすぎるなんて言われた、、、、、。まあ、自分でもそうなんじゃないかってのは昔から薄々気がついていたんだわ、、、。特に自分の頭は悪いってことに関しては昔から確信がある。、、、まあ、わたしの家庭がかなり勉強に関してスパルタだったのも関係しているのかもだけど、、、、なんだかなあ。」
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「認知療法で認知のゆがみを直して思考の硬直化を和らげよう」て話です。
あなたは認知療法ってしってます?
現在、その有効性も確認されカウンセリングによく使われている心理療法なんですよ。
その適用範囲はうつ病や薬物依存、PTSD、強迫性障害と多岐にわたります。
この心理療法では認知の歪みを発見しそれを直すことで症状の緩和を図ろうとするんですね。
なにか、この記事に心を楽にするヒントがあるかもしれません。
この記事はキャリアカレッジジャパンの上級心理カウンセラー取得講座テキストを主に参考にして書いております。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
認知療法ってどんなもん?
認知療法は1960年初頭にアーロン=T=ベックさんにより開発された心理療法です。
この心理療法は開発当初はうつ病の治療に適用されていました。
そして最近では、薬物依存症やPTSD(心的外傷ストレス障害)、強迫性障害等実に広範囲の臨床的な問題に対して適用されるようになっています。
認知療法の考え方には、
「苦痛を感じている人の考え方は硬直化しやすい。そして、歪んだものになりやすい」
というものがあるんですね。
硬直化した思考とは、柔軟性のない決めつけの様な思考のことであり、歪んだ思考とは誇張的で非合理な思考のことをいいます。
例えば、「絶対~である」のような思考は柔軟性がなく、過度に誇張されています。
そもそも、世界に「絶対」なんて状態はないですし、何かを主張するにせよ理にかなった根拠が必要です。
思考が歪んでしまうと、根拠もなく「~だ」なんて決めつけてしまうんですねえ。
物事を考えすぎて苦痛を感じる人達は物事を多面的に見ることができないんです。
このような状況になるのには、情報処理に関する間違いが関連しています。
情報処理の間違いについては具体的には以下のようなものがあります。
- オールオアナッシング(いわゆる黒白思考。中間を認めない極端な思考)
- 結論の飛躍(不確実な情報から無理に結論を導出する)
- 読心術(証拠もなく他人の考えを決めつける)
物事には必ず2つ以上の見方があるものです。
認知行動療法ではこうした歪みを正し、認知の硬直化をゆるめることを目的としています。
カウンセラーとしては、物事の味方はクライエント次第であると伝えることになるわけですね。
思考階層構造モデルってなんぞ?
認知心理療法では人間の認知の過程を3段階でとらえます。
その3段階とは以下のようなものです。
- 中核信念(スキーマ)
- 媒介信念(構え、ルール、思い込み)
- 自動思考
以下順次解説していきますねー。
・中核信念(スキーマ)
中核信念というのは、自分自身や他人、自分を取り巻く世界についての一定の概念のこと。
、、、、といってもわかりにくいですね。
例えば、小さいころから両親に「お前はなんて頭の悪い奴だ!」なんてしきりに言われ続けて育つと、「わたしは頭が悪いんだ」と無意識に思い込んでしまう、、、、こんな感じのことです。
こんな風に自分自身自覚のないままに身に着けてしまっているのが中核信念というものなんですねえ。
そして、中核信念は日常生活で本人は気が付いてはいないものです。
・媒介信念(構え、ルール、思い込み)
媒介信念は中核信念からさらにもう一歩踏み込んだ考え方のこと。
んそ、媒介信念は中核信念同様、日常生活で本人は気が付いていません。
例えば、上記では中核信念の例として「わたしは頭が悪い」というものをあげましたが、これが媒介信念になると「わたしは頭が悪い。頭が悪いなんて生きる価値がない最低な存在だ」みたいになるんですねえ。
・自動思考
自動思考というのは中核信念、媒介信念を経て自然と出てくる思考のことです。
そして、この思考は素早く自動的にあらわれるため、本人が日常生活の中で気が付いているものです。
ゆえに、認知の一番初めになるんですね。
認知療法のアプローチってどんな感じ?
認知療法では現在抱えている問題に対する具体的解決策を探索していきます。
そのため、カウンセリングを始める際には今日話したい項目をあげ(アジェンダの設定)、時間を有効活用して、10~15回程度のカウンセリング期間で問題解決しようとします。
この心理療法は問題解決志向が非常に強く、カウンセリング中はカウンセラー、クライエントがともにメモを取ったりして話した内容の整理をしつつ進めていくんですね。
ま、わすれちゃうもんね、メモしないとさ。
そして、認知行動療法ではその進め方をクライエントに説明するソーシャライゼーションを重要視します。
また、短時間に効果を出すためにセッションの合間合間にホームワークを実施しますね。
ホームワークというと文字通り「宿題」ですが、まあ、そんな負担になるものを出したりはしないんですね。
例えば、
「今回のセッションで~という問題点に対する対策として~というものが考えられましたね。で、その対策のうち~ならすぐにでもできそうですね。まずはその~を実際にやってみてください。次のセッション時に結果を吟味して次に何をすべきかの指針にしましょう。」
みたいな感じです(雑で御免)。
4、否定的な自動思考を矯正する
さて、上記で自動思考について触れましたが、どうやって矯正していくのでしょうか?
認知療法では、カウンセラーはクライエントが否定的な自動思考に苦しんでいるとき場合、不適切な考えを事実ではなく一つの仮定そしてとらえるよう指導していきます。
その際に役立つアプローチとして有名なものに以下のようなものがあります。
- 利益と不利益を探る
- 証拠の重みを測る
以下順次解説していきますね。
・利益と不利益を探る
人が行動をする背景には、「なんらかの利益」が存在しています。
例えば、「自分はダメな人間である」という強い思い込みには一見何の利益もないように見えます。
しかし、自分を「ダメな人間と位置づけ、それを周囲に主張すること」は他者から「やさしくしてもらえる、努力しないことを許してもらえる可能性がある」というメリットがあるともいえるでしょう。
そうです、努力をしないことの免罪符を得られるなんてメリットもあるわけです。
しかし、そのメリットは近視眼的なものにすぎません。
将来、この思考によってもたらされるデメリットを考えると、「ダメな人間であるという思い込み」はデメリットの方が多いと結論できたりするんですね。
なんせ、ダメであることを自分のアイデンティティにしてしまっては、人に寄生する生き方しかできないし、そもそもそのような生き方は通常の人にとっては耐え難いほどの苦痛を伴うと思います。
・証拠の重みを図る
どんな主張も何らかの根拠に基づいてなされるものです。
であるならば、クライエントの「信念」が妥当なものであるかは、その根拠となっているものを検討することで明らかになってきます。
例えば、「わたしがそう感じたから」なんてこと「だけ」が、主張の根拠であったなら高確率で間違っている可能性があるでしょうね。
おわりに
この記事では「認知療法で認知のゆがみを直して思考の硬直化を和らげよう」と述べました。
もし、日常で思い込みが強いとの自覚がある人がいたら、この記事で紹介した「利益と不利益を探る」、「証拠の重みを測る」を自分なりに実行してみて否定的な自動思考の矯正を試してみるといいかもですね。
ま、自分でいろいろ試してみるのがいいでしょう。
では!
参考記事等