「なんか、うちのクラスに毎回定期テストの当日になるとやたらと「いやあ、昨日勉強してなくて、、、」なんていう、人が大増殖するよね。まあ、本当はしっかり勉強しているんだったらまだいいけど、意外と全体を見てみる本当に勉強したない人が多い気がする。そもそも、予防線を張ること自体かっこ悪いのに点数まで悪いとなったら目も当てられないな。だっさ。」
まあなあ、よくいるよなあ。
オニギリス!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「セルフハンディキャッピング」言い訳の余地を残さないよう努力しよう」という話です。
今回は以下の様な方に向けておおくりします。
いつも自分に言い訳ばかりしてしまってうんざりしている人
テスト前とかになると勉強すべきであるにもかかわらず、漫画を読み始めてしまったり何故か掃除を始めてしまったなんて経験は誰しも少しくらいは経験があると思います。
テストが目前に迫っているならテスト勉強の優先順位が一番なのですから、それ以外のことをしている暇は本来ないはずです。
それなのに、勉強をせずにわざわざ自分にハンデを与えるような状況を作り出す、、、。
要は、あえて全力を出さないことでテストの点が悪かった際に「言い訳をする余地を残している」といえます。
こんなことしてたんじゃ上手くいくもんも上手くいかないってもんです。
やるなら全力で取り組んだほうがいいですね。
今回は自分に対してわざとハンデを与えようとする心理について見ていきましょう。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
セルフハンディキャッピングとはなんぞ?
セルフハンディキャッピングとは端的にいうと、「自分自身にハンデを課すこと」です。
そして、学術的な言い回しで説明するなら、セルフハンディキャッピングとは以下のようなものになります。
「自分の失敗を外的条件に求め、成功を内的条件に求めるための機会を増すような、行動や行為の選択のことを指す概念」
引用
具体的に言うなら、
「テスト前についつい漫画を読んで時間をつぶしてしまったり、掃除をし始めてしまい時間を浪費してしまう」
というもののこと。
そして、社会心理学を専門とする学習院大学教授の伊藤忠弘さんによると、上述のような行いを「セルフハンディキャッピング」と名付けたのは心理学者のスティーブン=ベルグラスさんとエドワード=ジョーンズさんであるといいます。
セルフハンディキャッピングとは言ってみれば、
「自分が万が一失敗した際に、使うための言い訳を用意すること」
ともいえるでしょう。
突破するのが難しい試験を目の前にして、やるべきことは、本来「とにかく点数をとるために勉強すること」です。
例え、高得点はむつかしくとも勉強すればしないよりは多少なりともいい結果が出るはず。
にもかかわらず、試験が目前に迫っているのに勉強そっちのけにして突然本を読みだしたり、ゲームをしだしたりSNSをやりだすなんてことはままあります。
こんな事をしても何も点数は上がりませんが、本人からしたら試験でいい点を取れなくとも「まあ、あんま勉強してなかったからしゃーない」と言い訳ができるので気が楽になるというある種の自己防衛としての効果があります。
さらにいうなら、試験でいい点をとれなかったとしても、「本気を出せなかったのにこれだけ点がとれるなら、わたしってすごいんじゃね?」と思い込むことができるんですね。
難しい課題に直面した際に、セルフハンディキャッピングをすることで、結果にかかわらず自分自身のプライドを維持できるってことです。
まあ、こうやって改めてみてみるとセルフハンディキャッピングは、「なんかショーもないなあ」て感じがしますけど、無意識にわたし達はやらかしがちになっていたりするので注意しておきたいものです。
セルフハンディキャッピングの種類
セルフハンディキャッピングには以下2つのようものがあるといいます。
- 遂行的セルフハンディキャッピング
- 主張的セルフハンディキャッピング
以下簡単に説明してみたいと思います。
・遂行的セルフハンディキャッピング
遂行的セルフ・ハンディキャッピング(acquired self-handicapping)とは、実際の行動によるセルフハンディキャッピングを指します。
その具体例は重要、かつ困難な問題(例:試験等)の直前にとる以下のような行為であるそうです。
- 努力の放棄
- 飲酒
- 徹夜
全力を出して向かっても結果が悪かったとなると、「自分には才能がないんだ」とか「どうせ努力なんてしても報われないんだ、、、」なんて気持ちになりがちです。
しかし、わざと全力を出さなければ「いやいや、わたしはまだ全力を出してないし。うちってやればできる子だから」なんて思えるので、気が楽になりますね。
・主張的セルフハンディキャッピング
主張的セルフハンディキャッピング(claimed self-handicapping)とは、言葉を発することによるセルフハンディキャッピング。
主張的セルフ・ハンディキャッピングは一概に「どのような言葉を発したら該当する」とは断言できないものの、自分が難しい課題に直面しているとの事実を知っている周囲の人に対し以下のような言葉を発する場合に該当する可能性があるといいます。
「昨日、あんまし勉強してないからなあ、、、」
「いやあ、今すっごい体調悪くて、、、」
「全然自信ないなあ、、、」
正直、こうやって保険をかけておくと気が楽ですよねえ。
例えば、これが試験とかの場合、いざ試験でいい点とれなくても体裁は保てるってことです。
ただ、こんなことしていても一向に進歩しませんよねえ、、、。
自尊心を高く保とう!
セルフハンディキャッピングには上述のように「自己防衛としての機能」があるのは事実ですが、デメリットもあります。
社会心理学を専門とする学習院大学教授である伊藤忠弘さんによると、
「採用したハンディキャップのために実際の遂行の成功確率が低下する」
のだそうです。
これは目標達成よりも自己防衛に意識が向いてしまっているからなんですね。
難しい課題を解決しなけれればいけないのであれば、自分にハンデを付けている場合ではないです。
それこそ私たちはワンパンマンのさいたまではないのですから、「強すぎるが故の退屈を紛らわすために自分にハンデを付ける」なんてことをしてる場合ではないってことですよ。
課題を解決したいなら、全力で臨まねばなりません。
さらにいえば、セルフ・ハンディキャッピングによって周囲の人から悪印象を持たれてしまう可能性もあるといいます。
伊藤さんによると、セルフハンディキャッピングを行なう主人公と行なわない主人公が登場するシナリオを被験者に読ませた実験において、セルフハンディキャッピングを行なう主人公は読者から嫌われてしまい、「将来的に成功しないだろうな」という印象を持たれたとか。
また、ほかの研究でもセルフハンディキャッピングを行なう人が「非好意的に認知される」との結果が出たといいますね。
よって、セルフハンディキャッピングにより得られるメリットよりもこうむるデメリットの方がはるかに大きいといっていいかと思います。
では、セルフハンディキャッピングを抑制するにはどうしたらいいのでしょうか?
実は、伊藤さんの論文「セルフ・ハンディキャッピングの研究動向」にてセルフハンディキャッピングを抑制する要因の一つに「他者からの不承認の可能性」が挙げられている次第。
参考
https://ci.nii.ac.jp/naid/110000197670
つまり、「昨日、あんまし勉強してないからなあ、、、」等と言うことにより、他の人から否定的な評価を受ける可能性が高い場合にはセルフハンディキャッピングは抑制されるということです。
そして、セルフハンディキャッピングを行う人は「自分の今のありのままを受け入れる感覚」である自尊心が低いとも言われています。
自尊心が低いと周りからの評価を過度に気にしたり、自分自身を信じることができなので挑戦しようという気概も起こりません。
なので、セルフハンディキャッピングを抑制するにあたっては自尊心を高めるのも有効といえるでしょう。
自尊心の高め方について詳しくは以下の参考記事等からどうぞ。
おわりに
この記事は「「セルフハンディキャッピング」言い訳の余地を残さないよう努力しよう」と題しておおくりします。
セルフハンディキャッピングとは端的に言うと、「自分自身にハンデを課すこと」です。
何か難解な課題に直面した際に、自分自身にハンデを課しておくといざ失敗したときにそれなりの体裁を保つことはできます。
しかし、セルフハンディキャッピングを行うことで得られるメリットより、こうむるデメリットの方がはるかに大きいです。
なので、セルフハンディキャッピングを抑制するために対策をする必要があるといえます。
そのためには、自尊心を高めていきましょう。
自分に言い訳はするのはやめて、もっと挑戦して人生楽しんでまいりましょう。
では!
参考記事等