「よく「時間がいやしてくれる」とか「時が経てば苦しみも和らぐ」なんて言葉をよく聞くんだけど、正直自分は本当にそうなのかなって懐疑的だわ。実際、わたしの友達に数年前に親との悲劇的な死別を経験をしている人がいるんだけど、全然立ち直れていない。絶対、「時間が経てば、、、」なんて嘘っぱちだわ。」
うーん、そうねえ。
まあ、確かにそういうこともあるかもなあ、、、。
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「心の傷が時間によって癒されることはない?「回復を祈るより行動が吉」」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
- 時間が心を癒してくれるという言葉に懐疑的な人
- 未だに過去の心の傷によるしんどさがあんまり減ってる気がしない人
「心の傷はじきに言える」なんて感じの言葉は映画でもドラマでもよく聞くと思います。
多くの人はこれが「まぎれもない真実だ」と思っているんじゃないかと思うんですねえ。
しかし、「もしかしたら、それは違うんじゃね?」とう研究も存在しているんですな。
まあ、「心の傷は放っておいても直らないんだ」と断言はできないものの、「いえない可能性もあるんだな」ってことには留意しておいたほうがいいですね。
ただ傷がいえるのを待っているだけではなくて、メンタルを健康にするために積極的に動いていったほうがいいかもしれないということですな。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
人の心は思っているよりもろいのか?
「心の傷はじきにいえる」なんて言葉は昔から言われてきましたね。
確かに、この言葉はそれなりに正しいといえるでしょう。
事実、「失恋の辛さは一年もあればいえる」とか「逆境にあっても人にはそこから立ち直るだけの精神的な強さがある」なんて研究があります。
失恋から立ち直る方法や逆境に強くなる方法について詳しくは以下からどうぞ。
なので、「人間の心には心の傷をいやす免疫機構が備わっている」というのはおそらく間違いないと思いますね。
しかし、そうはいっても過去の強烈なネガティブ体験からPTSDになってしまい、そのために十数年も苦しみ続けているなんて人がいるのもまた事実。
なので、心の免疫機構にも限界がありその限界にも個人差があると考えるのが妥当かもしれません。
例えば、人間の心の免疫機構の強さに疑問を呈した研究結果には最近アメリカ心理科学会誌「Perspectives of Psychological Science」にて掲載されたものがあるといえます。
アリゾナ州立大学の研究チームによると、一般的に人にはさほどどの自然治癒力はないとのこと。
研究によると、ストレス要因(例:自然災害等)によって健康状態を大幅に悪化することがあるし、その状態は数年にわたって続くこともありうるといいます。
つまり、今までわたしたちの多くは「人間に備わっている心の免疫機構を過信してきた」のかもしれないってことですね。
まあ、科学的な知識っていうのは常にアップデートされていくものなので、今までの常識が覆るなんて普通にあり得ます。
「昔の定説では黒」とされていたのに現代では「白ないし灰色が定説」なんてこともありますね。
そのいい例が、天動説から地動説への移行でしょう。
「地球の周りを太陽が回っている」んじゃなくて、「地球が太陽の周りをまわっている」っていう歴史の授業で習ったあの思想の転換のことね。
まあ、「今は正しい」ことが「未来においては間違い」になる可能性も考慮しながら科学的知識とは付き合っていきたいものですな。
「ただ待っているだけ」よりは動いたほうがいい
上述のように「人の心には思っているほどの自然治癒力がない」のだとしたら、善意で慰めてくれる人の言葉を信じて、「そのうち何とかなるさ」みたいに考え悶々としつつ毎日を過ごすなんてことはかなり危険であるといえるでしょう。
確かに心の傷を負ってもそこから立ち上がって回復している人が沢山いるのも事実です。
しかし、同時にその心の傷によって心を蝕まれて一向に立ち直れず、暗黒の泥沼に陥ってもがき苦しんでいる人が沢山いるのもまた事実。
そして、「時間が経てば心の傷はいえるのだ」という言葉がある種当たり前としてこの社会で言われてるということは、「それが普通である」と認知されているということ。
であるならば、中々立ち直れない人は「精神的弱者」とか「いつまでも過去のことを引きずってばかりのどうしようもない奴」みたいなレッテルを社会から張られかねないかもしれません。
このようなレッテルが本人の立ち直りを阻害するのは言うまでもないでしょう。
また、本人も「時間がたって立ち直るのが普通だ」と考えているなら、
「時間がたって気にしなくなるのが普通なのにわたしは立ち直れていない。わたしはなんてダメな存在なのか、、、」
等と激しい自己批判をはじめてしまい、ますます回復しないでしょうねえ。
上述の研究結果は「人はそんな思っているほど強くないかもよ?」ていう科学者たちからのメッセージってことでしょう。
なのでこれからは「必ずしも時間が傷をいやしてくれるとは限らない」と考えて、なかなか回復できなくても「まあ、そんなこともあるよな」と自分を責めるのはやめたほうがいいですな。
あとこれは言えますね、「黙って回復を待っているよりは、積極的にメンタル制御のスキルを獲得しようとしたりと何らかの行動を起こしたほうがいい」とね。
自然治癒で何とかならないかもしれないなら、何か手を講じた方が回復が早まるはずです。
自分を癒すために必要なものはには何がある?
さて、「積極的に何かしたほうがいい」とは言っても、「じゃあ、いったい何をすればいいんだい?」て話になりますよね。
そこで、わたしから提案したいのは以下の2つです。
- メンタルの強化や制御スキルの習得
- セルフコンパッションを高める
以下順次簡単に解説しマウス。
・メンタルの強化や制御スキルの習得
傷ついてからいやすことを考えるよりもそれに備えて日ごろからメンタルを強化すべく取り組んでおくのがいいです。
メンタル強化に役立つものとしては、筋トレがあります。
筋トレするとメンタルが健康になるということにはある程度の根拠がありますね。
詳しくは以下。
あとメンタルの強化のためにできる具体的なことには以下のようなことがあります。
備えあればうれいなしってことですな。
また、メンタル制御の方法として脱フュージョンなんてものもありますので、ぜひ生活の中に取り入れてみてはどうでしょうか?
脱フュージョンについて詳しくは以下からどうぞ。
・セルフコンパッションを高める
いくら心の傷を負うときに備えてメンタルを日ごろから強化していても、傷つくときは傷ついてしまいますよね。
それは仕方ないです。
ただ、大事なのは傷ついた際の対処。
傷ついて立ち直れなくても、自分を責めたりしないことが大事です。
このような「自分に対して思いやりを持って接すること」をセルフコンパッションといいます。
上述したように、「一般的に人の心にはそんなに大層な自然治癒力はない」んですね。
だとしたら、「例えすぐに立ち直れなくたって、人間だったらあたりめえじゃん」てことです。
なので、
「まあ、すぐに立ち直れるわけないわな。多くの人は自分たちの自然治癒力を過信しているんだ。でも、確かに自分の中には自然治癒する力はある。ちゃんと立ち直れる」
て感じで自然治癒力を過信することなく自分への思いやりをもって接するのがいいかもしれません。
セルフコンパッションについて詳しくは以下からどうぞ。
あと、別にそんな大層な心の傷ではなくてもなんかモヤモヤするなら、カウンセラーとかに相談してみるっていうのもありでしょうね。
おわりに
この記事では「心の傷が時間によって癒されることはない?「回復を祈るより行動が吉」」と題しておおくりしました。
人には心の傷を修復しようとする自然治癒力が備わっているのは間違いないでしょうが、それを過信して心の傷をほったらかしにしておくのは問題です。
やはり、傷つくときに備えて日々メンタルを鍛えたり、制御するためのスキルを身に着けていくのが大事といえます。
待っているだけでは悪化するだけってことも十分ありますから。
では!
参考