今回は以下のような方に向けておおくりします。
バッドエンドのストーリーが好きな人はなんで好きなのかについて考えてみたい人
「わたしは映画を見るにしてもドラマ見るにしても、どうせならハッピーエンドのものが見たいって思っちゃう。だって、バッドエンドなんて見てて気分悪いじゃん。だから、バッドエンドになる救いのない話が好きな人とか意味不明だね。分かり合えそうにないわ。」
んー、そうねえ、、、、まあ、バッドエンドが嫌いって普通の感覚かもしれんね。
やはり、圧倒的にハッピーエンドのドラマや映画が世の中に多いもんな。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「バッドエンド好き(メリバ)の心理」ハッピーエンド嫌い?救いのない話は楽しい?」という話です。
一般的な認識で行くと、ハッピーエンドの物語の方が見ていて気分がいいもんです。
なので、バッドエンドの物語が好きだったいう人の意見には首をかしげてしまう人も結構な人数居ると思います。
まあ、そうですねえ、、、漫画で言うと闇金ウシジマくんあたりはそうでしょうか。
あの作品って基本的に救いようがない話が多いですよね。
でも、結構な数のファンがいます。
ハッピーエンド好きな感覚の人からしたら、「なんて悪趣味なんだ、、、」とか言いたくなるかもしれません。
さて、どうしてバッドエンドが好きな人がいるんでしょうか?
退廃的な世界観に美しさを感じているんですかね??
今回はそんな事について考察してみたいと思う次第。
ちなみに、わたしもどっちかと言えばバッドエンド好きな方かもしれません。
まあ、ハッピーエンドも普通に好きだけどね。
なお、「
では、ゆるりとおおくりします。
目次
ハッピーエンド好きが大多数なんじゃない?
正確な統計データがあるわけではないので、断定するのをどうかなって思いますが、世の中にはハッピーエンドが好きな人が多いのではないかと思います。
事実、なんだかんだハッピーエンドで終わる作品はちまたにあふれかえっていますしね。
特に、作品の主人公等に感情移入しやすい人なんかはハッピーエンド好きな傾向が顕著でしょう。
もし、感情移入なんてしていたら主人公が最後死んでしまうとか不幸になってしまうなんて展開見てられないでしょうからね。
ちなみに、小説投稿サイト「小説家になろう」においてハッピーエンド系作品の人気は盤石な模様。
参考
https://ncode.syosetu.com/n0952er/
あと、ディズニー映画とかもハッピーエンドの作品しかないですよね。
しかもこれにはディズニーサイドの戦略によるもののよう。
なんでも、映画製作にてある重要なことが企画の段階で議論されるといいます。
その重要な事というのは、
「いかに主人公を不幸のどん底に突き落とすか」
だそうです。
参考
主人公がどん底から這い上がって見事幸せをつかんでいく姿を描こうって話なんですね。
このような戦略に基づいて製作されたディズニー映画は、ものの見事に大ヒットを飛ばしています。
このようなディズニーの手法は以前当ブログにて取り上げたストーリーフォーミュラの応用なんですね。
人は、不幸な境遇や挫折からの飛躍や成長を経て最終的に成功する物語を好む傾向があるわけですな。
実は、このストーリーフォーミュラは数々の古からの神話の中にすらあるものです。
歴史的な視点から見ても、いかにハッピーエンドが人の心を動かし支持されてきたかわかります。
だから、このようなストーリー展開はお約束で実に都合のいい予定調和であるにもかかわらず、多くの人に支持されつづけているのも当然の事なんですね。
ただ一方で、ハッピーエンドの作品に対して「大衆的で次元が低い!」等と批判する声もあります。
まあねえ、これはわからんではないですね。
バッドエンド好きはなんで救いのない話が好きなの?
さて、人は基本的にハッピーエンドが好きであるとみて間違いはないでしょう。
では、バッドエンドが好きな人はどうしてバッドエンドの作品が好きなのでしょうか?
個人的にバッドエンドが好きな人の心理として考えられることは以下の通り。
- 予定調和なお約束展開に飽き飽きしている
- 怖いもの見たさ
- 自分はまだましという現実逃避
- 教訓をえようと思っている
- サディストである
- しみじみとした余韻が残るから好き
- 破滅に美を感じる
以下順次簡単に見ていきましょう。
予定調和なお約束展開に飽き飽きしている
いくらハッピーエンドの展開が受けるからと言ってそんな感じのお約束展開の作品ばかりでは、「まーた、このパターンかい!」みたいにうんざりしてくる人も一定数出てきます。
そういった人たちは作品に意外性を求めて、バッドエンド系の作品に走るんではないかなって思いますね。
はい、わたしもそういった一人です。
まあ、わたしはストーリーフォーミュラに沿ったハッピーエンド系のストーリーも嫌いではないしむしろ好きですが、そればかりだとどうも物足りないって気持ちになってしまいます。
個人的には予想外の展開があるストーリーの方がいいなあって思っているので、最近は比較的バッドエンド系のものを好んでたりしますね。
もっと具体的に言うなら、受け手の解釈次第で物語の結末がハッピーエンドともバッドエンドともとらえられる作品が好きだったりします。
いわゆるメリーバッドエンドというやつですね。
※メリーバッドエンド(略はメリバ)の語源は、英語「merry」と不幸な結末を指す和製英語「バッドエンド」を掛け合わせたものである。メリーバッドエンドの作品例としては『人魚姫』や『幸福な王子』等があるという。
怖いもの見たさ
ホラー映画などを怖いもの見たさに見る人というのが一定数いますが、バッドエンド好きな人たちの中にも同じような心理からバッドエンドのストーリーを楽しんでいる人がいるんじゃないかと思います。
人によってはホラー映画を見ることでストレスが解消されるなんて話もありますので、もしかしたらバッドエンド好きな人たちは救いのない話をみてストレスが減って気分がよくなっているのかもしれません。
自分はまだましという現実逃避
バッドエンド系の話では、大概主人公が最後これでもかと非業な最期を遂げます。
もう、まさに「救いがない」という状況です。
でも、自分は何も起こらない安全な場所からその状況を見ているわけですから、当然主人公の悲劇は他人事です。
そうなると、悲劇を見る方としては「こんな目に遭ったら嫌だなあ。たまったもんじゃないわ!!」と思う一方で、「自分の置かれている状況なんてこんな惨劇に比べたら全然ましだな」といった多少の優越感や安心感をえられたりします。
言ってみれば、これって一種の現実逃避ですね。
でも、あまりにも気分が落ち込んでいるときには、こんな風に自分より苦境に立たされている人の状況をみることで幾分元気になれたりするものです。
ただ、こういったことをやっていいのは、「もう何もする気力がないくらい落ち込んでいる時」だけですね。
このような下を見て安心する状態が常態化すると、全く成長のできない人になってしまいます。
もしかしたら、バッドエンド好きな人の中には、「自分はまだましだ」と思いたいがためだけにバッドエンドの作品ばかりを見ている人っているのかもしれません。
まあ、そういう人はあんまりバッドエンドの作品を見るのでなく、お約束展開満載でもストーリーフォーミュラにのっとった作品をみるようにしたほうがいいかもしれませんなあ。
知らんけど。
あと、あれですね。
なんとなく、チャップリンさんの名言「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇である」というのを思い出しましたなあ。
・教訓をえようと思っている
ハッピーエンドの作品はまあ良くも悪くもご都合主義です。
普通なら、「あー、こうなったらもう死亡確定じゃん!!」みたいな危機的状況であっても、幸運にも救いの手が伸びてきたり救世主が現れたりして主人公が助かるなんてことが往々にして起こります。
まさに主人公補正とでもいうんでしょうか、、、、うーん、あんまりにも現実味がない展開が多いですよねえ、、、。
そういった展開ばかり見ていると、「んー、どうもリアリティがない!」とげんなりしてくることがあります。
フィクションを純粋にフィクションとして楽しめる人はいいんですけども、何につけてもリアリティや現実への応用みたいな目線を保っている現実主義者は作品に対してもその意識を持ち込む気がしますね。
まあ、わたしの事なんですけど(笑)。
わたしは「ふぬ、こういう状況ではどう立ち回るのが得策か、、、」なんて思案したりしながら、アニメや小説を楽しんでいる傾向がそこそこあります。
わたしみたいな人は、作品から何がしかの現実に応用できる「教訓」のようなものをえようという意識で作品と接していると思うんですね。
そうなると、作品にある程度以上のリアリティがないとモヤモヤするんですな。
そういった人からしたら、闇金ウシジマ君のような社会の暗部を描いた作品は、救いがない展開ばかりですが、「うーん、そうだなあ」みたいに色々と考えさせてくれるので非常に読みごたえがあります。
これは芸術性の高い映画作品などにも言えますね。
バッドエンドの作品には、比較的メッセージ性の強いものが多い気がしますねえ。
サディストである
バッドエンド作品が好きな人の中には、単純に「人が苦しんで悲惨な中、もがき苦しんで死んでいくのを見るのがたまんねえ!!」等のような非常に悪趣味な人もいると思います。
人の苦しみが快感になるって人達ですね。
こういった人たちは、主人公サイドに感情移入するのではなく、「主人公に理不尽を与える悪役側」に感情移入するでしょう。
主人公の内的葛藤が詳細に描写され、その惨劇が克明に描写されるほど彼彼女らはハイテンションでしょうな。
「hahahahaha!!!!!苦しめ!!苦しめ!!そうだ!泣け!、、、そして、死ね!!」みたいな感じで狂喜しているかもしれません、、、、。
いやあ、、、まあ、こんな人いたらマジで怖いですけど、、、、うん、、、、いても全然おかしくないですねえ、、、。
しみじみとした余韻が残るから好き
バッドエンドの作品は非常に印象深く、ハッピーエンドの作品に比べると記憶に残る傾向があるでしょう。
人の認知はポジティブなものよりもネガティブなものに向きやすい傾向があります。
なので、作品がバッドエンドだとその作品の結末は非常に鮮明に接した人の記憶に残るでしょう。
しみじみと映画を味わいたいという人の中には、バッドエンド作品を好む人が比較的多いのかもしれないと思ったりしますね。
まあ、、、、エビデンスはないんですけどねえ。
・破滅に美を感じる
「破滅に美を感じる感性」を持つ人というのが、一定数います。
救いのない作品の中には、主人公が果敢に運命へと立ち向かうものの最終的には運命の強大な抗いがたい力の前に力なくくずおれていくなんて展開のものがあります。
こういった作品の中に散り際の美のようなものを感じる人もいるかもしれません。
ここからは実に勝手な推測なのですが、基本的に滅びに対して美を感じるというのは理性の暴走であり脳のバグといってもいいものだと思います。
人も生物であるからには「生存することが正義」といえるわけです。
すくなくとも、滅びに美を感じるなんてまあ、個体レベルで考えたら実に奇妙なことですよ。
集団レベルでなら、合理的に説明できる余地はありましょうが。
ただ、実際に滅びに美を感じるがゆえにバッドエンド作品を好む人地というのも一定数いると思うんですよねえ、、、。
滅びの美学について詳しくはリンクからどうぞ。
感受性が高い人はバッドエンドの作品は見ないほうがいい
もう、至極当たり前のことを言いますが、感受性が高い人はバッドエンド作品をみないでください!!
感受性が高いと必要以上に主人公などに感情移入するので多大なストレスを経験することになるでしょう。
もっとも、主人公があからさまな悪役の作品の場合は、ひょっとすると「こんな悪い奴には天罰下ればええんや!!」なんて処罰感情が生まれて、最後の救いのない展開で「ざまあみろ!」と一種のカタルシスを得る事もあるかもしれませんけど。
まあ、それでも途中経過でメンタルやられるとおもうんで、多分やめたほうがいいでしょうねえ。
ちなみに、上述した「ホラー映画でストレスが解消される」という話ですが、ホラー映画をみることで逆にストレスになる人もいるそうです。
きっと、バッドエンドの作品も基本的には人を選ぶ作品なんだろうと思います。
感受性高い人はハッピーエンドの作品を見るようにしましょう。
まとめ:バッドエンド作品だって楽しい!!
この記事は「「バッドエンド好きの心理」ハッピーエンド嫌い?救いのない話は楽しい?」と題しておおくりしました。
以下にお約束展開なハッピーエンド作品といえど、その人気はやはり不動のものといえましょう。
それは古の神話にストーリーフォーミュラの応用が、見られることからも明らかであろうと思われます。
ただ、一定数バッドエンドの作品を好む人もいまして、その心理には以下のようなものがあるんじゃないかなって思うんですね。
- 予定調和なお約束展開に飽き飽きしている
- 怖いもの見たさ
- 自分はまだましという現実逃避
- 教訓をえようと思っている
- サディストである
- しみじみとした余韻が残るから好き
- 破滅に美を感じる
まあ、ハッピーエンド作品ばかり見ている人は、たまにはバッドエンドの作品を見ると何か新しい発見があるかもしれませんし、その逆もしかりです。
ただ、個人的にバッドエンドな作品は感受性の高い人にはお勧めできないかなって気はしています。
ま、自分に合った楽しみ方を考えていきましょ。
では!
参考記事等