「友達にもう人の悪口言うのはよせと何度も言っているんだ。それなのにあの人ときたら一向にやめる気配がない。悪口言っていいことなんて起こんないぞといってもまるで効果なし。正直、なんどいっても改めてくれないから付き合うのよそうかなあ、、、。ああやって悪口ばっかり言っている人といると疲れるんだよね。」
まあ、そうね。
実は何かしらその行動によって得られるメリットがあるから、人は行動するのよねえ。
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「ABC分析を使うと、その人が何にメリットを感じて行動してるわかる」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
- ABC分析について知りたい人
- 三項随伴性について知りたい人
- 人の行動を分析してみたい人
ABC分析について知りたい人三項随伴性について知りたい人人の行動を分析してみたい人
あなたの身近にもいないでしょうか、「明らかにやんないほうがいいことを何度注意してもやる懲りない人」とうものが。
例えば、破滅的な恋愛をしたりパチンコに根注しすぎて借金まみれになっている人達とかね。
そんな人をみて「なんてバカな連中だ。自分が損することなんてわかりきっているだろうに!あいつらは頭がおかしい!」なんて思うかもしれません。
うん、まあその見解はもっともです。
でも、本人たちには本人たちなりのメリットがあるからそういった行動をとっているわけ。
それを分析してみると「あー、なるほど」て思うかもしれません。
今回はそういった分析のための考え方であるABC分析、いうなれば武器みたいなものを提示したい次第。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
まずは、条件付けを確認!
さて、まずABC分析を見ていく前に条件付けに付いて少し確認です。
条件付けには以下の二つが存在しています。
- 古典的条件付け
- オペラント条件付け
以下順次解説しマウス。
・古典的条件付け
古典的条件付けとは端的に言えば、いわゆる条件反射(梅干をみると唾液が出てくるみたいなもの)こと。
有名なのはソビエト連邦の生理学者イワン=パブロフさんによる「パブロフの犬」の実験でしょう。
実験の概要は以下のようなものでした。
イヌにメトロノーム(ベル・ホイッスル・手拍子・足踏みと言う説もある)を聞かせる。
イヌにえさを与える。イヌはえさを食べながらつばを出す。
これを繰り返す。(上記の二つのプロセスを条件付けという)
すると、イヌはメトロノームの音を聞いただけで、唾液を出すようになる。
引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E5%8F%8D%E5%B0%84
「つばが出る」という行動は無意識によるものですが、これは学習の一形態といっていいでしょう。
ちなみに、「ベルを鳴らして犬に餌をあたえる」のように「刺激Aと刺激B一組にして同時に提示」することを「対提示(ついていじ)」といいます。
・オペラント条件付け(道具的条件付け、スキナー的条件付けとも)
オペラント条件付けとは端的に言うと「自発的な行動(オペラント行動という)に対する条件付け」、つまりのこと。
ちなみにオペンラント条件付けの「オペラント」とは「operate動作する」という語からスキナーさんが作った造語です。
オペラント条件付けでは自発的、ないし道具を用いた反応に強化刺激(えさを与える事等)を与えることで、反応の起こる確率を増加させます。
※オペラント条件付けでは「エサ」自体のように自発的な行動を促進するもののことを「強化子」という。
また、自発的な行動の手掛かりとなる弁別刺激(べんべつしげき)と強化刺激を随伴させることによって、反応の内容や頻度が変わります。
※随伴とはある物事にともなって起こること。
で、オペラント条件付けに関する実験には、スキナー箱(ネズミ用とハト用がある)を用いたものがありますね。
その実験ではブザー(弁別刺激)が鳴った際に偶然ねずみがレバーを押せ(オペラント行動)ば餌が出てくるようにしておいて、ブザーが鳴った際にねずみがレバーを押すという行動を測定するというものです。
で、結果として、この実験ではネズミは偶然レバーをおすことでエサが出てきたため、レバーを押す頻度が増加したんですな。
ここまで読んだ人は気が付いたかもしれませんが、オペラント条件付けはわたし達が常日頃から行っている「学習」と同じものを指しているといっていいでしょう。
ABC分析っていったい何?
さて、それでは今回のメイン。
ABC分析についてです。
ABC分析とは「三項随伴性に基づいた分析」のこと。
そして、ABC分析のABCとはそれぞれ以下を意味しています。
- A:antecedent:先行刺激
- B:behavior:行動
- C:consequence:結果
、、、、て言ってもよくわからんですよね?
三項随伴性についてですが上述のスキナー箱の実験を例に考えてみましょう。
スキナー箱の実験ではABCはそれぞれ以下に対応しています。
- A:レバーを目にしたこと
- B:偶然レバーを押したこと
- C:エサが出てきたこと
そして、実験ではエサが出てきたこと(C)でレバーを押す行動(B)が増えました。
このように「cによってbの頻度が変わること」を随伴性っていうんですな。
で、上述したようにこの実験では「えさ」が強化子となっているわけですが、実は強化子には正と負の2種類が存在しています。
- 正の強化子:与えると行動頻度が増加する結果が得られる
- 負の強化子取り除くと行動頻度が増加する結果が得られる
ABC分析では人の行動を上述したABCという要素に分類してそれぞれの関係性や相互作用を明らかにしていこうとするものなんですね。
自分や他人の行動をABC分析してみよう
さて、ではここからは人間の行動にABC分析を適応するにはどうするとどうなるのかについて考えてみたいと思いマウス。
強化子が人の行動にどんな影響を与えるのか、その関係性を簡単な図で確認してみましょうか。
強化子を与える | 強化子を取り除く | |
正の強化子(好子:こうし) | 行動が増える | 行動が減る |
負の強化子(嫌子:けんし) | 行動が減る | 行動が増える |
※行動頻度を増加させることを『強化』、行動頻度を減少させることを『罰』(または弱化)という。
さて、では実際にわたしたちの身の回りの出来事を三項随伴性で分析してみましょう。
・ケース1:試験でいい点とりたくて勉強した結果、テストの点がよかったのでうれしい。
- A:試験でいい点とりたくて勉強した
- B:試験の点数が良かった
- C:うれしい
いい結果が得られたため、勉強するという行動が促進されます。
これは正の強化の例といえます。
・ケース2:可愛いネコを見かけたので撫でてみたら、引っかかれた。
これは負の強化の例といえます。
- A:可愛いネコを見かけた
- B:撫でてみた
- C:引っかかれた
引っかかれると痛いですよねえ。
なので、痛い目に合わされたからその後、猫を撫でようとする頻度は下がるでしょう。
これは正の罰の例といえます。
・ケース3:夏休みの宿題をだされたが、自分は毎年最後まで残して最終日に大慌てする。そこで今年の夏は休みの最初に宿題を終わらせた。だから、とても気が楽で快適な夏休みを満喫している。
- A:夏休みの宿題をだされた
- B:休みの最初に宿題を終わらせた
- C:とても気が楽で快適
夏休みの宿題に中々取り掛かれなくて最終日に大慌て、、、なんて人は沢山いたんじゃないでしょうか?
でも、先に終わらせておけば残りの休みを快適に過ごせますね。
つまり、夏休みの宿題を除去することで快適になれるってことです。
これ負の強化の例といえます。
・ケース4:ある日、DIY好きの父が片付け忘れたペンキを家の庭で見つけた。面白半分で父の作ったベンチに「このハゲー!」と落書きした。ほどなくして、父がやってきてこっぴどく叱られたあげくニンテンドースイッチを没収された(行動の主体は小遣いをほぼもらってない小学生とする)。
- A:ペンキを家の庭で見つけた
- B:父の作ったベンチに「このハゲー!」と落書きした
- C:ニンテンドースイッチを没収された
この場合、父に叱られたこともそうですが、なによりも「ニンテンドースイッチ」を没収されたのが痛いです。
まあ、本人の性格にもよりますがおそらくニンテンドースイッチを取り上げられたので、今後父の作品、特にベンチには落書きしないはず、、、、でしょう。
これは負の罰の例といえます。
ちなみにですが、強化された行動は罰を与えたしても減少は一時的なんですね。
例えば、恋愛依存症の人がDV彼氏から支配されているのを見かねた友人が警察に連絡する等して、なんとか二人の関係性を解消させたとしてもまた彼女は同じようなダメンズと恋愛をすることでしょう。
これは一概に断言はできませんが、ABC分析を使った場合ABCが以下のようになるからだと思います(これは極端に単純化した例)。
- A:自分の存在を熱烈に必要としている異性がいる
- B:その異性に必要とされることで自分自身の価値を確認しようとする
- C:必要とされることで自分の居場所を持った気持ちになる
DV彼氏であれば日常的に暴力をふるってくるでしょう。
でも、ある程度強化がなされた状態では「暴力をふるわれても行動頻度が減るのは一時的」なんです。
暴力を受けて彼女が「なんでこんなひどいことをするのか。本当、乱暴で嫌い!」と泣いても、またすぐに「この人は本当にダメな人だ。わたしがいてあげないと、、、」なんて話になってしまうんですな。
しかも、DVを働くような奴は時々優しくしたりするので、それがまた「悪い意味で行動を促進する」といえます。
まあ、あまりに単純化した言い方をしますが、恋愛依存症の根本原因である「自尊心の低下のようなもの」を除去しない限り延々にこの恋愛依存は続きますね。
ようするに、彼女にとってダメンズは皮肉なことに「自分の自尊心の低下を補ってくれる存在になっている」のですわ。
おそらく恋愛でやたらとモテる人というのは、自尊心を上手に低下させてそこに付け入るという手を意識的ないし無意識的に使っているとわたしは見ています。
まあ、わたし自身は実際異性と接していて理論的、また体感的にも「多分自尊心を下げさせてそこにつけ入れば割とすんなりおとせるだろう」て感じがしていますな。
まあ、だからといって誤解してほしくないのは「わたしはそんなことを実践していない」てことです。
あくまで、実際に接した感じやそれを元とした思考実験で考えたら、「できるな」て印象を持っているだけに過ぎません。
わたしが実践しているわけではないので、そこは誤解なきよう。
ただ、世の中の事例や心理学的知識ベースで考えれば「十分可能だろう」ということです。
さらに言えば、どうやって相手の、、、いや、やめときましょう。
これ以上依存を駆使して恋愛を思うとおりに運ぶ方法について書くのはやめときます。
まあ、このようにABC分析を使って分析してみると一体何にメリットを感じてその人が行動しているのかも見えてくるというものです。
是非とも、自分の身の回りの人の行動を分析してみるとかして見ましょう。
結構、面白いもんです。
おわりに
この記事は「ABC分析を使うと、その人が何にメリットを感じて行動してるかわかる」と題しておおくりしました。
ABC分析とは三項随伴性の基づいた分析方法であり、人の行動を分析するにはうってつけのツールです。
身近な人に対する「なんでこの人こんなことしているんだ?」なんて疑問もABC分析を使ったら案外すんなり理解できるかもしれませんよ。
では!
参考
https://psychologist.x0.com/terms/112.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E5%8F%8D%E5%B0%84