心がモヤモヤする原因を突き止めるにはフォーカシングを使おう!

「あーー、なんかモヤモヤする。なんだろう、この気持ちの原因は、、、、、。全然わかんないけどなんだかモヤモヤする!言葉にうまくできないからさらにモヤモヤする!、、、あー、だんだんイライラしてきたぞ!なんだよ、このモヤモヤは!」

ああ、、、焦りすぎ。

もっと、ゆとりを持とう。

焦ってもモヤモヤは晴れてくれないぞ。

オニギリス!

脱マンネリストのオニギリです。

今回の話題は「心のモヤモヤを晴らしたいならフォーカシングを活用しよう」という話です。

あなたはフォーカシングを知っているでしょうか?

フォーカシングとは心理療法の一つで言い淀み、つまり心の機微をふらふらと探るように語ろうとする様子(まさにモヤモヤのような表現)を活用した心理療法です。

心のモヤモヤと向きあうことで、気持ちは和らいでいきます。

では、ゆるりとおおくりします。

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フォーカシングって?

フォーカシングとは心の中にあるモヤモヤした感情に焦点を合わせて、それとの向き合いを通して心の苦しみを和らげていこうとする心理療法を言います。

フォーカシングはシカゴ大学教授であったユージン=ジェントリんさんにより開発されました。

このジェンドリンさんは心理療法の研究を進める中で、カウンセリングをうまく進めるために必要な要素を見つけ出します。

それが

「クライエントが言いよどむような独特な話し方をしているかどうかということ」

であったのです。

要するに、彼によるとカウンセリングの成否はカウンセイラーの熟練度等ではなかったという話です。

「言いよどむ」とは自分の心中を簡単には言い切らず、その微妙な機微をフラフラと探るように語ることです。

具体的に言うなら、「なんか胸のあたりがモヤモヤする」とか「頭の芯の部分がジンジンするような熱い感じがする」、「お腹がおもくるしい」とかそんな感じです。

そう、まさに「そんな感じ」なんですね。

「感じ」です。

フェルトセンスを見つけよう

哲学者でもあったジェンドリンさんは人間の気持ちとは

『「身体の感じ」として体験される』

と結論しました。

ここでいう「身体の感じ」というのは、原因はよくわかんないけど身体に感じる漠然とした感覚のこと。

具体的に言うなら、上述した「なんか胸のあたりがモヤモヤする」の「モヤモヤ」等のことを言います。

こんな感じで漠然としつつも何か意味ありげな感覚のことをフェルトセンス(felt sense)と呼びました。

このフェルトセンスを見つけるのがフォーカシングでは重要になるんですねえ。

なお、フェルトセンスはリラックスし他状態の時に見つけやすいです。

フェルトセンスを探るときは紅茶でも飲んでゆったりして心に余裕を作るといいかもですね。

フォーカシングの手順

フォーカシングには手順があります。

それが以下です。

1、自分の内側に意識を向ける

2、フェルトセンスと一緒にいてみる

3、フェルトセンスを言葉にしたり、フェルトセンスに問いかけてみる

はい、結構シンプルですね。

以下各段階について簡単に説明してみます。

1、まずは、自分の内側に注意を向けて、「この感覚気になるぞ」という感覚を探していきましょう。

2、次は1で発見した漠然としたモヤモヤした感覚をなかったことにしたり、無視したりするのではなく「こんなものが存在するんだな」とただその存在を認めます。

3、最後の段階では、フェルトセンスに名前を付けてあげましょう。

そして、「どんな感じなのか?」とか「何が伝えたいのか?」等と対話をしていきます。

フェルトセンスとの向き合うコツ

ここではフェルトセンスと向き合うためのコツを紹介してみたいと思います。

そのコツについては以下のようなものがあります。

1、一つ一つを空間に切り分けていくイメージをもつ

2、五感を研ぎ澄まし、フェルトセンスをどこで感じるのか、どんな雰囲気なのか、どんなイメージが思い浮かぶのかを感じるようにする

3、フェルトセンスにふさわしいなと思う名前をつけてみること

4、3でつけた名前がしっくりくるかどうかいろいろ試してみる

5、フェルトセンスと一緒に友達のように一緒にいてみる(うっとおしいとか敵意を持つとうまく対話できないからね)

6、フェルトセンスに「この感じは何なの?」等と尋ね、すべてを受け止めて一緒にいる。

そして、このフォーカシング全体を通して言えることですが、体の外にフェルトセンスを出してしまったほうがやりやすい傾向にありますね。

ただ、外に出せない人もいるので無理は禁物です。

なお、注意点として、フェルトセンスと一緒にいて辛くなってきたら、フェルトセンスに「あいさつ」と「お礼」をしておわりにしましょう。

そして、重要な点ですが「そもそも自分の内面を見つめて不安感が強くなってしまう人は向いていません」。

なので、自分の内面と向き合うことに恐怖や不安がある方はやめておきましょう。

フェルトセンスが見つけにくい人もいる

やはり、心理療法には向き不向きがあります。

なので、フェルトセンスが見つけにくい人もいるんですねえ。

では、どんな人が見つけにくいのでしょうか?

それが以下です。

・「時間の無駄」などと言って自分と真剣に向き合わない評論家タイプ

・理由をとことん追求していこうとするあまり、思考の収拾がつかなくなり感じることに集中できない理屈家タイプ

・自分の感情や感覚を表現するのが恥ずかしいシャイなタイプ

はい、このような人たちに必要なのは以下の2つ。

・静かで安心できる心のゆとりを持てるような環境

・自分の心を大きく包み込むように認めること

フェルトセンスに近づきすぎてはいけない

フェルトセンスを見つける際には

「ゆっくり急がずに待つ姿勢」

が重要となります。

そして、フェルトセンスと向き合うときには

「フェルトセンスとの適度な距離を保つ」

ことが必要になるんですね。

フェルトセンスと近すぎると恐怖心を感じたりするし、通すぎると今度はよく全体像が見えなかったりします。

ですから、適度な距離を保たねばなりません。

そこでフェルトセンスとの距離を適度に保つための姿勢を4つお伝えしましょう。

  • 頭で理屈や原因を考え始めたら、体がどう感じるかを意識する
  • 心の中に起こってくる感情、感覚を無視したり捻じ曲げずにありのまま受け入れる
  • どんなことであっても好奇心を持って扱う勇気を持つ
  • フェルトセンスは自分の一部であることをよく理解して、それにとらわれたり巻き込まれたりしないようにする

ちなみに、上述した「身体の外にフェルトセンスを出す」というのも適度な距離感を保つための工夫です。

実際に使ってみよう

はい、ここでは具体的にフォーカシングをどう活用していくのか見ていきましょうか。

例:

設定

『私には14年来の幼馴染の親友がいる。

彼女とは長い間いろんなことを一緒に経験してきた。

大学も一緒のところを受験し、大学生活も同じ大学で一緒に満喫した。

しかし、つい5年前、大学3年の頃、彼女と私は私たちが所属していたバンドサークルのボーカルの先輩を好きになった。

そのことで、「恋は戦争」といわんばかりの醜い争いを繰り広げた。

その結果、彼女が先輩と付き合うこととなり、わたしと彼女は恋敵ということで絶交した。

それ以後、彼女の動向は少し気になるものの過去のいざこざから直接連絡をすることははばかられた。

つい去年、そんなジレンマの中、彼女は先輩の女癖の悪さとDV癖のせいで別れたと聞いた。

私はすこし「付き合わないでよかった」と溜飲が下がる思いをした直後、彼女の助けになりたい衝動にかられた。

しかし、今の私にそんな勇気はない。

なんせ、あんな絶好の仕方をしたんだ、どの面下げてあえっていうんだ。

私は殺しきれない感情を殺し殺した。

そして、一か月前彼女は日本からフランスへ発つと聞いた。

理由はもちろん失恋なのだろうが、うわさに聞くに向こうに永住するつもりのようだ。

出発は1週間後とのこと。

このままでは私たちは永遠に復縁することはない、、、。

いや、復縁できないまでも、あの時のひどい罵倒と下卑た態度くらいはせめてあやまっておきたい、、、たとえ、許されなくとも、、、。

そうでもしなくては、自分が自分を生涯許すことができない。

仮にこの機に謝罪しなければ、私は良心の呵責に耐えかねて、どうなることか、、、、皆目見当もつかない、、、。

そんな恐怖とも不安とも、何ともつかぬ鬱屈した感情にさいなみながらも、自分に言い聞かせるように、さも平然を装い、安穏とした今日という休日を満喫している風を偽装している、、、、。』

私は今どうにも頭のなかがモヤモヤしている。

まるで、カスミがかかっているみたい。

まず、リラックスするためにリビングで深呼吸したり少しゆっくりしてから、紅茶でも飲もう。

そうやって、いったん落ち着いてからフォーカシングしてみよう。

、、、、、(数分後)

さて、まずはこの頭の中にいる「カスミっぽいモヤモヤ」を外に出してみよう。

どれ、取り出してっと、、、ん?なんか少し心なしかねばねばしてる?、、、

(自分の横のテーブルに置く)

んー、なんかこうしてみると、本当に「まんまモヤ」って感じ、、、。

しかもちょっと青い、、、かな?

よし、次はこの子に名前を付けよう。

えーと、カスミだから「カスミン」でいいや。

、、、、

何だろう、、、カスミンと一緒にいたら少し悲しい気持ちになってきた、、、泣くほどではないんだけどなんか寂しいような荒野に一人取り残されたような感じが、、、する、、、。

ちょっと、触ってみよう、、、。

何だ!何だ!?、この子。

そんなにくっついてくるなって。

ん?、、、もやの中に水滴?、、、もしかして、カスミン泣いてるの?、、、、なんで、、、?

しかもすこし、ひんやりするね、、、でも、中心は少し心なしか温かい、、、不思議な子だ、、、。

カスミン、あなたは何者?

、、、わからない?、、、ん?あんたがよくしっているはず??

、、、はあ、、、。

じゃあ、あなたは何を私に伝えたいの?

、、、、ん?、、、悲しいの?、、、しかも、寂しくて悲しい?、、、な、なんで、そんなに?、、、なんか私まで悲しくなってきた。

寂しくて、、悲しい、、、!!ああ!そうか、この感じは!

わかった!カスミン!カスミンはわたしにいくら喧嘩別れしたからってかつての大事な親友との別れを何の謝罪もなしに終わらせるなって、、、そうつたえたかったんだね、、、中心があったかかったのもかつての親友との絆をまだ信じていた私がいたってことだったのかも、、、そうか、、、。

よし、今からでもすぐに謝罪に行ってくる。

許してもらえなくてもとにかくこの思いは伝えてくる!

ありがとう、カスミン。

さようなら。

、、、みたいな感じ??

ちょいと、茶番が過ぎましたね。

ま、多分具体的に描くとこんな感じかと。

何かの参考になったらうれしいですねえ。

おわりに

この記事では「心のモヤモヤを晴らしたいならフォーカシングを活用しよう」と述べました。

フォーカシングによって心のモヤモヤと正しく向き合うことで苦しみは和らぎます。

しかし、一人でこれを行うのは結構困難でもあるのは事実でしょう。

普段から瞑想等が習慣化していて自分の内面を見つめることや自分の体の状況をスキャンすることになれている人は比較的容易でしょうが、そうでないとなかなか厳しいと思われます。

さらに感覚を言語化していく作業もあるため、人によっては語彙力や言語能力といったものもかかわってくるかもしれないですね。

なので、カウンセラーとのやり取りを通じて感覚の言語化等を補助してもらったり、感覚をより客観的に考えていく方が効率的かもしれませんね。

とにかく、このフォーカシングは心理療法として確立されている方法なので効果があることは確かでしょう。

ただし、無理はしないようにしましょうね。

つらくなったら、フェルトセンスに「あいさつ」と「お礼」をしておしまいにしましょう。

そして、大事なことなのでもう一度言いますが、

「自分の内面と向き合うことに恐怖や不安がある方はやめておきましょう」

いいでしょうか?

自分の感情、感覚も「一つの人格」として尊重してあげましょう。

なんせ、自分の一部なんですから。

フェルトセンスに対する敬意は「自分に対する敬意」、そうです、「自分を大切にすること」なんですよ。

なので、フェルトセンスへの「あいさつとお礼」はしっかり忘れずに。

では!

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