「多元的無知の恐怖」根拠のない思いこみは混乱の元凶だよ

「あーあ、職場の飲み会かあ、、、、いやだなあ、ダルイ。出来る事ならいきたくないよなあ。でも、なんだかんだこんなにうちの職場で頻繁に飲み会がもようされるのってきっと職場に飲み会好きな人ばっかりがいるからってのがあるだろうな。参加したくないけど自分のこれからの立場考えたら出るしかないか。」

んー、どうだろうね?

必ずしも他の人達が飲み会好きだとは限らんと思うぞ。

オニギリス!

脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。

今回もよろしゅう!!

今回の話題は「「多元的無知の恐怖」根拠のない思いこみは混乱の元凶だよ」という話です。

今回は以下のような方に向けておおくりします。

こんな人が読むと役に立つよ
  • 多元的無知について知りたい人等
  • 物事を正しく見れるようになりたい人

みなさんは「自分はすきじゃないけど、きっとこれは他のみんなは好きなんだろうなあ~」みたいに思ったことありませんかね?

実はこの心理は、今回取り上げる多元的無知の一つの例なんですね。

人間にはこういった思い込みの傾向があるという事を知っておくと、様々な場面で正しい判断を下すのに役立つと思いますよ。
さて、多元的無知というものが何なのかちと具体的見ていきましょうか。

では、ゆるりとおおくりします。

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多元的無知とは何なのか?

多元的無知とは、社会心理学において特定の社会集団の構成員に見られるバイアスのことで、その提唱者は社会心理学者のオルポート,F.H.さんであるといいます。

※バイアスとは、大雑把に言うと思考の偏りの事。

多元的無知は、「集団の過半数が任意のある条件を否定しつつも他者がそれを受け入れることを想定してそれに沿った行動をしている状況」を指しているんですね。

、、、言い方がめんどくさいですので、もっと具体的に言いますと

「自分は賛成していないけども、他の人達はきっと賛成しているんだろうな」

等と思い込んでいるといった状況です。

例えば、「自分はたけのこの里があんま好きじゃないけど、きっと自分の友人たちはたけのこの里が好きなんだろうなあ」と思うような状況ってことですねえ。

ちなみに海外で行われた入学したばかりの大学生を対象としたある研究では、「入学したての学生達は、自分がそれほど飲み会が好きでなくても、周りの人は飲み会が好きなのだろうと考えて、この推測が誤っていたとしても飲み会に積極的に参加することが多い」という結果が得られたんだそうです。

さらに本来さほど好きでない飲み会に付き合いで参加し続けることで認知的不協和が生じ、だんだんと「自分は飲み会が好きなんだ」と認知を修正していきその違和感を解消する傾向も見られたんだそうな。

なんか本心を偽り続けるとそれが本心になってしまうみたいな話ですねえ、、、、。

ちと怖いね。

認知的不協和について詳しくは以下からどうぞ。

「空気を読んで周りに合わせるというのは日本人の専売特許」みたいに思っている人もいるかもしれませんが、海外でも人に嫌われないために周りと行動をあわせようとする傾向ってのは普通にあるのね。

また、多元的無知の例としては、アンデルセンの有名な童話「 裸の王様 」があげられるでしょう。

寓話の裸の王様では、王様は服を着ていないと誰しもが思いながら、「他のみんなには服が見えているのだろう」と思い込み、自分の考えが言えなくなってしまう姿が描かれています。
これはまさに、多元的無知が生じている状況だと考えられます。

アンデルセン童話「 裸の王様 」では、2人の詐欺師が王国にやってきて「愚か者には不可視の最高の服」を王様に作ります。

王様の部下や街の人達はみな、自分が愚かものであると認識されるのを恐れたため「服が見えない」等いう事実を黙っていました。

しかし、小さな子供が王様が服を着ていないと言い出すと、他の人達も王様が裸であって服を着ていないという事実を認めるようになったという話なんですね。

まあ、この話は滑稽な笑い話ですんでいますけども、多元的無知というバイアスは非常に有害に作用しうるものなんですよね、、、。

2、多元的無知はどんな問題を引き起こすのか?

では次に、この多元的無知によって生じる問題について少し考えを深めてみたいと思います。

多元的無知によって引き起こされる問題には例えば以下のようなものが考えられるでしょう。

・生活必需品等の買占め
・人種差別の深刻化
・傍観者効果の発生

以下順次簡単に見ていきましょう。

・生活必需品等の買占め

昨今のコロナ騒動で、2020年に世界的にトイレットペーパー等といった生活必需品の買占めや売り切れが多発したのは記憶に新しいでしょう。

コロナの蔓延の様な非常事態の中において多元的無知が生じると、多くの人が「自分はさほど必要だと思わないが、周りの人はきっとトイレットペーパー等を買っておく必要があると考えているだろう」等と推測し、各自トイレットペーパーなどを買い始めその結果としてトイレットペーパーが品薄になる事態が生じます。

さらに上述のように認知的不協和の解消によって、当初の「自分はさほど必要ないが」という認知がトイレットペーパーを買っているうちに「自分が必要だと思っているから買っているのだ」と変化すると事態はより一層深刻化しますね。
マスクの売り切れに関してもこの心理が適用できるでしょう。
緊急事態下での多元的無知の発生は、社会にパニックを招来する危険性があるといえます。

・人種差別の深刻化

多元的無知によって、アメリカ合衆国における人種差別が悪化させられたとする見解があります。

多くの人々が差別を行う当時のアメリカの政権に反対したそうです。

しかし、当時の政権がソビエト連邦共産党を力で抑えたとする架空の人気が叫ばれたことにより、多くの人々が他人はその政権を支持していると考えたといいます。

そのせいで、ほとんどの人は自分が政権に対して反対の意を表明することを恐れたのだそうです。

多元的無知のせいで権力の暴走が見逃されてしまうという悪しき前例といえますねえ。

・傍観者効果の発生

多元的無知は、以前の記事にて扱った傍観者効果の一因であるとも考えられています。

傍観者効果とは非常に簡単に説明すると、「ある事件に対して、自分以外の傍観者がいる場合に率先して行動を起こさない心理」のことです。

なお、傍観者が多いほどその効果は高いとされています。

傍観者効果の詳細については以下からどうぞ。

多元的無知に陥らないためには自分の判断の根拠をシッカリさせることだろうな

多元的無知を防ぐには、まず「自分の勝手な推測によって他の人達がどう思っているかを決めつけない」という事でしょう。

もし、「自分は~だとは思わないけど、きっと他の人達は~だと思っているんだろう」等と考えているなら、すぐに自分に対し

「これは多元的無知ではないか?他の人達が~と考えているとなぜ断定できるんだ?」

などと自分の考えに対して疑問を投げかけるようにするといいと思います。

これを行うだけで、かなり多元的無知によって行動を左右されなくなるでしょう。

バイアスへの対抗策として、まず重要な事として「バイアスに陥っていることに気付く」というものがあります。

「気付く」だけで自分の認知をある程度修正できるんですね。

なので、「必ず一回は自分の考えに疑問をぶつけてみる」という事を習慣にしてみてくださいな。

他のバイアスやバイアス対策については以下参照。

おわりに


この記事は「「多元的無知の恐怖」根拠のない思いこみは混乱の元凶だよ」と題しておおくりしました。

多元的無知とは、非常に大雑把に言いうと「自分は賛成していないけども、他の人達はきっと賛成しているんだろうな」といった思い込みのことです。

多元的無知は、社会的な文脈では様々な惨禍やパニックの元凶となりうる非常に厄介なものです。

これに対抗するには、「必ず一回は自分の考えに疑問をぶつけてみる」のがいいでしょう。

判断を誤らないようにしていきたいものですねえ。

では!

参考記事等

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