「知能のchc理論と多重知能理論」知能を構成する能力因子は実に多彩。
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「知能が高いとか低いっていうとやはりIQで測るしかないよな。でも、よくよく考えるとIQはあてにならないって話もあるしなあ。知能って何だ?それを決める因子っていったい何なん??考えれば考えるほどドツボにはまってどんどん意味不明になっていくわ、、、、。」

ふむ、知能とは何か?、、、、かなり哲学的な問っすね。

知能って一体何なんでしょうなあ、、、、。

オニギリス!

脱マンネリストのオニギリです!

今回もよろしゅう!!

今回は以下のような方に向けておおくりします。

こんな人が読むと役に立つよ
  • 知能って何だろう?と思っている人
  • 知能を決定する因子について少し詳しく知りたい人
  • CHC理論について知りたい人
  • 多重知能理論について知りたい人

知能が高い低いという話題になると、きまってIQの話題が出て来ると思います。

IQ300等と聞いたら「超天才!」みたいな感じの印象でしょう。

ただ、このIQを測定する知能検査がどういった理論に基づいたものであるかを知っている人は少ないと思います。

今回は知能検査のベースとなっている知能に関する理論を探ってまいりたいと思う次第。

では、ゆるりとおおくりします。

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知能ってなんやねん?

「知能とは何か?」

この問いに対する生物学的な観点からの回答は、

「新しい環境に対する先天的ないし後天的な適応可能性」

であり、

心理学的立場からの回答としては、

「心理的機能から見た知覚や弁別(区別すること)、記憶、思考等の知的な諸機能の複合」

だといいます。

参考

https://kotobank.jp/word/%E7%9F%A5%E8%83%BD-96392

日本でよく知られる心理学における知能モデルについては以下の3つのモデルがあります。

・二因子説

知能について最初の分析を行ったとされるのはスピアマンさんという方です。

スピアマンさんは小学生の成績を分析して、個別の学科のおける課題に固有の因子と各学科共通の因子があるとする二因子説を提唱しました。

その2因子というのが以下。

  • 一般因子(g因子):知的活動の際には共通して働く一般的にして基本的な因子。先天的なものとされていた。
  • 特殊因子(S因子):課題の種類や分野ごとに固有に働く因子。後天的なものとされていた。

・多因子説

多因子説とは大学生と中学生の知能検査の分析により、「知能とは8~10の比較的独立した機能から成るもの」とするサーストンさんという方によって提唱された説です。

しかし彼がこの説を提唱したのち、彼の挙げた知能因子の中にはいくつか共通した一般知能因子が含まれている可能性が指摘されました。

なお、サーストンさんが挙げた多因子には以下7つがあるといいます。

  • V(言語理解)
  • W(語の流暢さ)
  • S(空間)
  • P(知覚の速さ)
  • N(数)
  • M(記憶)
  • R(推理)

立体構造説

知能構造モデルは「知能とは情報処理機能である」という観点に基づいて、ギルフォードさんという方によって提唱された「内容、操作、所産」という3次元から成る知能モデルです。

内容、操作、所産の詳細は以下の通り。

  • 内容:情報の種類や型等の内容であり、4種の因子から成る
  • 操作:情報処理の心的操作(頭の中にあるイメージをどう扱うか。例:頭の中で立体を回転させてみる)のことであり、5種の因子から成る
  • 所産:操作した結果や概念形成のことであり、6種の因子から成る

そして、知能因子は内容の4種×操作の5種×所産の6種で計120種あるとされている模様。

2、chc理論て一体何?

上記の知能に関する3つの説が出てきた後に登場した知能に関する理論がCHC理論です。

近年、この理論は海外でかなり熱い注目を浴びており最新の知能検査にその知見が大いに反映されているといいます。

CHC理論の名前の由来は心理学者「キャテルさん、ホーンさん、キャロルさん」の三名の名前です。

上述した一般因子gに関しては歴史的に結構議論がありました。

1940年代、スピアマンさんの指導の下、大学院生として認知能力に関する研究を行っていたキャテルさんは一般因子gを以下の二つに分類しました。

  • 流動性知能:新らたな場面で適応を必要とする際に働く能力(いわゆる頭の回転)。脳や個体の生理的成熟と密接に関係するとされる。従来は20代以降下降するとされていたが60代まで維持されるデータも存在する。
  • 結晶性知能:過去の学習や経験が結晶化した判断力や習慣のこと(いうなれば、経験に基づく知恵みたいなもの)。年齢を重ねても上昇、維持されると言われる。

そして、キャテルさんの弟子であるホーンさんは師の知能を2分するやり方に反対しました。

また、ホーンさんはスピアマンさんの弟子であったにもかかわらず(ホーンさンの師であるキャテルさんはスピアマンさんの弟子だからある意味孫弟子)、多因子説の立場をとっていたため一般因子gの存在には否定的だったんですな。

そして、その後キャロルさんという方が知能構造に関する研究を概観し460以上の知能検査を結果をメタ分析した結果、知能は3層構造から成るとする「キャロルの3層理論」を提唱します。

それを受けて1990年代後半になって、ホーンさんは一般因子gの存在には懐疑的であったものの、広範な能力因子に焦点を当てたという点でキャロルさんに同意できるとして、ホーンさんとキャロルさんの理論が統合されることとなりました。

そうして誕生したのが、CHC理論です。

このCHC理論では知能に対して階層的な構造を仮定しています。

その階層の詳細については以下の通り。

  • 第一層:70以上の能力因子からなっている
  • 第二層:第一層の因子の上位にあるとされる広範な能力因子からなっている
  • 第三層:階層の頂上であるにもかかわらず大抵無視されており、未だその役割について不明瞭(一般因子gを置くかどうかについて議論がなされており2010年現在では合意が得られていない)

今後の知能研究のカギは一般因子gでしょうなあ、、、この研究の歴史をみると。

3、変わった知能のとらえ方もある(多重知能理論)

上記のように知能をとらえる考えがある一方、一風変わった観点から知能をとらえようとする考え方も出てきました。

それがハーバード大学教授のハワード=ガードナーさんによる「多重知能理論」です。

この多重知能理論は現在世界中の教育現場やビジネスの現場等で採用されたりしているといいます。

これまで知能を測定する指標としてはIQがクローズアップされてきましたし、上記の理論もIQを測定する知能検査の妥当性を担保するものとして運用されています。

その一方で「こんな一つの指標だけで知能を測定できるもんなのか?」という疑問はたびたび出ていました。

そして、ChC理論当主流となる知能理論によれば、「一般因子g」の存在を仮定しているため、「どんな分野もよくできる人とどんな分野も不出来な人が存在する」ということになります。

対して、多重知能理論ではそのような立場をとっていません。

多重知能理論の根本には以下のような考え方があるといいます。

  • 知能は単一でなく複数ある
  • 人間はみな複数の知能を持つ。各人でこれらのうちのある知能は強いがある知能は弱いのようなばらつきがある

そして、多重知能理論における知能には「MI:個性を生かす多重知能の理論」(2001)によると以下のようなものがあるとされています。

  • 言語的知能
  • 論理数学的知能
  • 音楽的知能
  • 身体運動的知能
  • 空間的知能
  • 対人的知能
  • 内省的知能
  • 博物学的知能
  • 霊的知能
  • 実存的知能

それぞれの知能の詳しい説明は以下からどうぞ。

参考

https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/affiliate/misawa/download/MISAWA_study1.pdf

上記の根本的考え方を見ればわかるように、多重知能理論では「それぞれの知能を独立したもの」としているわけです。

なので、CHC理論にのっとった場合のように「全てが万遍なくよくできる状態」はないってことになります。

つまり、すんごく雑な言い方をすると彼の理論は「皆どんな人にも長所があるから長所をのばしたらいい」という考えに基づいているといっていいでしょう。

これは多くの人や一部の教育者には希望ともなる考えでしょうね。

しかし、科学的な立場からは痛烈な批判が存在することは確かです。

例えば、以下のような批判があるとか

  • 主張に科学的根拠がない
  • そもそも反証可能性のある主張ではない(反証可能性がないと科学じゃないから科学的ではないって批判)

なお、Beth A et al., 2006では、大学のコミュニティーをベースとして様々な分野で優れた人達を集めてこの多重知能理論に沿って作成した知能検査を受験してもらっています。

結果、皮肉なことに「身体・運動」を除くほとんどの項目同士が弱いながらも有意に正相関していたそうです。

まあ、簡単に言うと「それぞれの知能が独立しているわけではなさそう」だってことですな。

ただ、多重知能理論は傍流とはいえ未だ研究が続けられている分野です。

今後どのように進展していくのかはかなり注目に値するかと思います。

おわりに

この記事は「「知能のchc理論と多重知能理論」知能を構成する能力因子は実に多彩。」と題しておおくりしました。

知能と一言にいっても、そのとらえ方には様々なものがありますし、未だ知能については未知の要素が多いです。

CHC理論についても多重知能理論にしても、「これで知能の全てが明らかになる!」といったものではなく、まだまだ研究は必要でしょう。

そして、今後も知能に関する研究の歴史的変遷を見ても明らかなとおり、「一般因子g」がカギとなるでしょうね。

知能に対する探究から目が離せません。

では!

参考

http://www.nichinoken.co.jp/np5/nnk/multiple_intelligences/mi/mi.html

https://psychologist.x0.com/terms/152.html

file:///C:/Users/arcan/Downloads/2%20(1).pdf

https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/affiliate/misawa/download/MISAWA_study1.pdf

https://note.com/sick4989hack/n/n237f6c0fd3af

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