そういえば、性格分析にビッグファイブてものがあるらしいけどMBTIとはべつものなの?
ビッグファイブっていったい具体的にどういった性格分析なの?
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
はい、今回は性格診断のビッグファイブについてです。
性格診断は就職、転職やパートナーとの相性などを考える上で非常に役立ちます。
今回は数ある診断系の中でもかなり精度が高いと言われるビッグファイブについてトリガ下見たいと思う次第。
ぜひ、自分の性格を理解するのに役立ててみてください。
なお、この記事はダニエル=ネトルさん著の「パーソナリティを科学する」を参考にしています。
目次
ビッグファイブとMBTIはよって立つ基盤がまるで違う
ビッグファイブ(Big Five personality traits)とは、現在科学的に最も根拠があるとされるパーソナリティー特性の分類方法です。
これまでの心理学の歴史において、性格分析は大別して以下の二つの理論に基づいて考えられてきました。
- 特性論
- 類型論
以下順次簡単に補足。
特性論
人の性格を好奇心がある、努力家、優しいなどの要素をどの程度持つのかその組み合わせで考える理論。
例としてはビッグファイブ、オルポートの理論やキャッテルの理論などがある。
類型論
人の性格をいくつかのタイプに分類し、その人の性格がどのタイプにあたるのかを考える理論。
例としてはMBTI、エニアグラムやクレッチマーの類型論などがある。
はい、このように心理学における性格分類には2系統あります。
MBTIはユングさんの理論をもとに米国のブリッグスさんとマイヤーズさんにより研究開発された方法です。
系統としては類型論に分類されます。
詳しくはこちら。
では、ビッグファイブとは何なのか?
1990年代に心理学者のルイスゴールドバーグさんが『パーソナリティの性格分析』の中でこう主張します。
「人間が持っている色んな性格は5つの要素の組み合わせで構成されるんやで!」と。
これがビッグファイブ理論です。
このビッグファイブ理論はパーソナリティ理論の中では最も有力なものとされています。
理由は多くの科学者たちが独立して分析した結果類似の結論が得られたからです。
そのため、今では性格の科学的記述はビッグファイブ理論にほぼ統一されることになったわけです。
5つの性格特性とは?
ビッグファイブ理論は性格を5つの独立した要素から成り立つと説明しています。
そして、その5要素は研究者により多少その内容が異なります。
ただし、基本的な考え方は全て同じです。
現在最も広く利用されているコスタ&マックレーのモデルでは5要素を以下のように大別しています。
・外向性
自分の関心が外の人や物に向けられる傾向。特徴は積極性、社交性、明るさなど。
・誠実性
責任感があって勤勉で真面目な傾向。特徴は自己規律、粘り強さ、慎重など。
・協調性
利他的にバランスを取って協調的な行動を取る傾向。
特徴は思いやり、やさしさなど。
・開放性
知的、美的、文化的に新らたな経験に開放的である傾向。
特徴は好奇心、審美眼、想像力など。
・神経症的傾向
落ち込みやすいなど感情面において不安定である傾向。
特徴は不安、ストレスなど。
特性の高低によるメリットデメリット
実はこのビッグファイブ、普通の診断とは少し変わっています。
普通はスコアが高いと「うっしゃー!」と一喜一憂しがちです。
しかし、ビッグファイブではスコアの値が高いから良い低いから悪いということはないんです。
高いには高いなりのメリットがありデメリットがあります。
それは低くても同じです。
以下高い場合のメリットとデメリットについてみていきます。
・外向性
外向性の高い人は低い人より日常生活の中で喜びや熱中などのポジティブな感情をもちやすいです。
それがいい面に作用すれば物事に積極的になります。
ただし、いろいろな事に関わっていくため危険に遭遇しやすいです。
積極的も度を超すと無謀になります。
外向性が高すぎると無謀になり、極端に低いと憶病焼き遅れといった面が強くなるそうな。
参考記事等
・誠実性
誠実性が高い人は衝動を抑制することができます。
物事をきちんと予定通りに進めることもできます。
誠実性が高いと将来成功する可能性が高まります。
しかし、誠実性とは人が内にもつプランや規範に固執することでもあります。
ですから、予測不能な出来事が起こる環境下では臨機応変に対応するのが難しいのです。
・協調性
協調性が高い人は思いやりがあります。
しかし、同時に他人から搾取されやすいです。
一方で、低すぎると反社会的になりますが、クリエイティブな仕事においては協調性が低い方が成功し易いです。
なお、協調性が高すぎると集団に埋没し自分を見失いがちであり、協調性が極端に低いと人に冷淡で敵意を持ちやすい、自閉的になるといいます。
・開放性
開放性が高い人は連想の広がりが豊かです。
しかし、開放性が増すにつれ多くの離れた領域が連想により結びつけられる度合いが強まります。
すると妄想的になります。高すぎると統合失調症などになりやすい傾向があります。
また、開放性が低すぎると権威や伝統に主義的に固執すやすくなるそうです。
参考記事等
・神経症的傾向
神経症的傾向が高い人はネガティブな情動の感受性が高い傾向にあります。
神経質傾向の得点の高い人はうつ病にかかりやすいです。
そして、作家や画家等芸術家についての研究によると、神経症的傾向が極めて高い場合が多いのです。
神経症的傾向の高い人々はものごとの現状が正しくないと感じる傾向があり、それを変えたいと思っています。
また、同時に失敗を恐れます。これらが動機となり必死に作品の創作を行うといえそうです。
逆に神経症的傾向が低すぎると、感情的に鈍感だといいます。
参考記事等
実際に診断してみよう!
ではでは、理屈はもういいでしょう。
ビッグファイブを実際にやってみましょう。
では、どうぞ!
ちなみに私の結果は以下です。
まあ、納得と言えば納得の結果(笑)。
協調性が低いっ! 低すぎるっ!
ま、しかたないですね。
これも個性と割り切りましょうかね。
そして、情緒安定性が高いのは神経症的傾向が低いことと同義なのでこれも納得。
いいか悪いかはともかく、あんまり恐怖を感じない性格ですからね。
なお、この6つ目の自己ギャップとは自分に対する認識と現実がどれくらい離れているかをあらわすものです。
ビッグファイブとは関係が無いようです。
めんどうくさいなら5分で終わる簡易版ビッグファイブをやってみよう
「こんなに質問に答えるなんてめんどくさいんじゃあー!」
まあ、気持ちはわかりますよ(笑)。
60問もやってられないですよね…疲れるし(笑)。
そんなあなたのために5分で終わる簡易版も用意してあります。
ロンドン大学のチャモロプリミュージク博士考案のショートビッグファイブです。
10の質問に答えるだけで精度も本格的なものにおとらないというすぐれものです。
では以下の10の質問に直感でお答えくださいな、そうしたら以下の手順に従って採点してください。
・全く当てはまらない:0
・ほとんど当てはまらない:1
・どちらとも言えない:2
・やや当てはまる:3
・完全に当てはまる:4
1. 初対面の人に会うのが好きで、初対面でも相手との会話を楽しむことができる
2. 他人に思いやりがあり、それを行動に移していてみんなに差別なく親切にできている
3. 物事をきっちりこなし、手際よく効率よく行なっている
4. いつも心配事が多く、不安になりやすい
5. 新しいことを知ることが好きで、クリエイティビティが高く好奇心や探究心が強い
6. 恥ずかしがり屋で物静かなタイプ
7. 思ったことをすぐに口に出し、他人の感情に流されず冷静な判断をする
8. 後先考えずに行動して、ぎりぎりまで物事に手をつけない衝動的な部分がある
9. 大抵リラックスして落ち着いている
10. 物事を現実的に考え、常識破りなことはしない、わりと保守的な考え方である
引用元https://daigoblog.jp/shortbig5/
質問に答え終わったら採点です。
1から5はそのままの点数。
質問6から10までの点数は反転させます(0の場合は4、3の場合は1、2は2のままということ)。
外向性
質問1と反転後の質問6の点数を合計。
協調性
質問2と反転後の質問7の点数を合計。
誠実性
質問3と反転後の質問8の点数を合計。
神経症的傾向
質問4と反転後の質問9の点数を合計。
開放性
質問5と反転後の質問10の点数を合計。
基本的に各数が0から4の間にあるのならその特性は低めです。
5から8の間にあるならその特性は高めと考えられます。
ちなみに私の結果は以下。
・外向性8
・誠実性7
・協調性3
・開放性8
・神経症的傾向0
まあ、せやな、て感じです。
どうでしょうか。
前述の60問のビッグファイブと似たような結果になっていると思います。
ビッグファイブで自分の特性を分析したら実際の行動につなげてみよう
「なんかさ、診断したのはいいんだけど却って自分の事がよくわからない感じがしてきたよ。本当に私ってこんな性格なの?」
まあ、確かに診断をやり過ぎると自分が何ものかすらあやしくはなってきますね…いや、さすがにそれはないかな?
まあ、いずれにせよ、特徴があるのならそれをすぐ活かすよう努力してみましょう。
私の場合、先程のビッグファイブテストで点数が高いのは外向性と開放性です。
また、神経症的傾向は0です。
これを自分の性格的特徴として解釈して日常生活で活かす方法を考えて行きます。
例えば、私のような性格の人の場合、自分の現状が進歩していないという意識でいるなら、とにかく好奇心が向くことをやってみる(外向性と開放性の高さ、神経症的傾向の低さ)ことで打破をはかることになるでしょう。
もし、協調性と誠実性が高く神経症的傾向が高い場合は、気心の知れた友達と(協調性の高さと神経症的傾向の高さ)何か事前に計画を立てて(誠実性の高さと神経症的傾向の高さ)共に達成することで達成感を得る体験をするのがいいかもしれません。
おわりに
この記事では科学的に信頼性が高いとされる性格分析であるビッグファイブについて述べました。
人生で自分の生き方に迷ったり、自分の適職についてまよったなら己を知るためにも活用してみましょう。
診断してみることで改めて自分の可能性に気付けたりするかもしれません。
自分の性格の特徴がわかったのなら、それをどうやって活かせるのかについて考えましょう。
人生の霧の中不安にさいなまれ迷いつづけ人生を浪費するのか、己を知り日の当たる大通りを大手をふってかっぽするのか、選ぶのは常に自分。
敵を知り己を知れば百戦危うからず。ぜひ、ビッグファイブを己を知る一助として活用して見てください。
では!
参考
参考記事等