「最近、ジェンダーレスなんて概念が普及してきたこともあってどうも男らしさとか女らしさってものが何なのかわかんなくなってきた。てか、正直体のつくりは変えられんけどあまり性別にとらわれる必要なんてないのかもしれんね。」
ふむ、それはそうだと思うわな。
あまり「~らしさ」なんてものに固執する必要はないのかもしれない。
知らんけど。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「世の男性達は「男らしさ」について今一度考え直してみた方がいい」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
・男らしさって何か少し考えてみたい人
・男らしさにこだわって気疲れしている人
・話のネタが欲しい人
男らしさに固執すると精神を病むかもしれないという記事を前にあげましたが、今回改めてもう一度この手の話題を取り上げてみたいと思います。
というのも、最近ジェンダー、つまり性別等による自身の在り方について問い直す機運が高まっているためですな。
あとシンプルに「従来からの男らしさ」という概念を押し付けられて苦しんでいる男性諸氏がいるからというのもあります。
今一度男らしさというものの在り方をじっくりと問い直し、再定義してみると生きやすくなるかもしれないですぞ。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
男らしさとは一体何か??
「男らしさ」というと、一般には「競争に勝つ事」や「弱みを見せない事」等のように解釈されている気がします。
ですが、そもそも「男らしさ」とは一体何なのでしょうか?
今一度男らしさというものについて少し考えてみたいと思います。
朝日新聞デジタルのフォーラムにおけるアンケートによると、男性に対して期待するものや男性に期待されると思うものについては以下のような結果が出たそうです。
男性側
- 1位:仕事での成功や家族を養う経済力(53回答)
- 2位:家事や育児を主体的にする(34回答)
- 3位:弱音を吐いたりしない(30回答)
- 4位:共感力や協調性(29回答)
- 5位:謙虚さ(28回答)
- 6位:その他(23回答)
- 7位:失敗や弱さを恥じない姿勢(20回答)
- 8位:リーダーシップ(19回答)
- 9位:身体能力の高さや体格の良さ(14回答)
女性側
1位:共感力や協調性(52回答)
2位:家事や育児を主体的にする(41回答)
3位:失敗や弱さを恥じない姿勢(33回答)
4位:謙虚さ(19回答)
5位:仕事での成功や家族を養う経済力、身体能力の高さや体格の良さ(18回答)
7位:リーダーシップ(12回答)
8位:その他(9回答)
9位:弱音を吐いたりしない(5回答)
アンケート結果の詳細等については以下の記事参照。
参考
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20201212001651.html
ふむ、昔ながらの伝統的な男らしさと言うと、「仕事での成功や家族を養う経済力」や「弱音を吐いたりしない」等といったものでしょう。
これは男性側からの回答がやはり多いようです。
一方で、女性側の回答を見てみると「共感力や協調性」が一番多いし3位には「失敗や弱さを恥じない姿勢」がランクインしています。
どうもこれを見ると、男性側と女性側で男らしさに大分乖離がある気がしますね。
ただ、ここで注意しないといけないのは、あくまでもこれは「朝日新聞デジタルのフォーラムで行われたアンケートである」という事です。
朝日新聞でデジタルの読者層にどういった人が多いのかがまず問題なので、このデータをそっくりそのままうのみにはできないですな。
とはいえ、女性の社会進出が増加して稼げる女性が増えてきたことで男性への経済力の期待が薄れてきているっていうのはこのデータを見る限りありそうです。
とりあえず、別にもう「男は競争に勝ってなんぼ」みたいな価値観にこだわる必要はあまりないのかもしれません。
男らしさにとらわれると病んでしまう可能性がある
以前の記事でも言及した事ですが、「男は弱みを見せてはいけない」みたいな伝統的な男らしさに固執する男性はメンタルを病んでしまう可能性があります。
特に、「自分の感情は押し殺して外に出してはいけない」といったスタンスだとかなり息苦しくなってしまうものです。
以前から何度も言っている通り、「悩みや苦しみを考えない様に考えない様にとすればする程どんどん悩みに固執してしまう」んですよね。
むしろ、自分のネガティブ感情はしっかり直視し認識していく方がいいんですな。
その方が精神を病まないですむんです。
なので、悲しいなら悲しい、自分の弱さが悔しいなら悔しいと思っていいのですよ。
結局、男性も女性も人間であることに変わりなく、その心の取り扱いに関してはそこまで違うところはないんです。
弱くたっていいではないですか。
誰かを頼ってもいいではないですか。
誰も完璧で無敵の存在ではないんですから。
ま、そういう事ですわ。
ネガティブ感情の取り扱い方については以下の記事を参考にしてください。
今一度「男らしさ」を見直してみよう
では、最後に男らしさについて再考してみる具体的な方法について触れたいと思います。
自分の持っている男らしさが自分のメンタルに対して有害なものでないかを改めて検討し、必要ならば修正を加えてみましょう。
タウソン大学の心理学者で長年にわたって男性のアイデンティティ問題を調査しているアンドリュー=ライナーさんによると、昔からの伝統的な男らしさに対しては以下のような対策をとるといいとしている模様。
・正直に感情を表現する
・会話の中で感情を開示する
・心の安らげる安全地帯を確保する
・他の男性を下げない
・助けを求める事を恐れず、自分も人を助ける
順次捕捉です。
・正直に感情を表現する
伝統的な男らしさでは、「感情を表に出さない事」がよしとされる風潮があると思いますが、これは先ほど言ったように心理面には悪影響です。
なので、感情はちゃんと表現しましょう。
ライナーさんによると、中々扱いに困るような感情にとらわれたら以下のような方法をとるといいそうです。
1.過去の「悲しい」、「寂しい」、怖い等と感じた際のことを書き出して見る。苦痛で思い出したくない場合、ネガティブ感情がより少ない出来事を思い出す。
2.1で書き出した出来事で感じた身体的感覚を書きだしてみる(例:気持ち悪かった、吐き気がした、胃がキリきりと締め付けられる様な感覚、心臓の鼓動が早まってドキドキしたなど)。
3.自分が上記の出来事で経験した感情に対し、どのように対処したかを書き出してみる。
例えば、その感情を押し殺してみてみぬふりをしたとるれば、何故その感情を押し殺してしまったのか?、もし誰かにその感情を吐露して共有したなら、なんでそうしたのか?その共有した相手はどう反応したか?、、、そういった事をどんどん書き出していきます。
4、現在の自分が、上記体験をした過去の自分の隣に座っているところを想像してみる。そうしたら、そのまま過去の自分に対しどんなアドバイスができるかを考えてその具体的な提案を書き出してみる。
例:「ネガティブな感情は無視しないで」、「そんな反応することは誰でもあるさ、人間だもの」等など。
ふむ、結構認知行動療法的なアプローチですねえ。
以前の共依存の記事でもこれと似たいようなアプローチを取り上げた記憶がありますな。
まあ、過去の自分を癒すにはよく使われるアプローチと言えます。
・会話の中で感情を開示する
男性は、概してあまり自分の感情を表現しないし共有しようとしない傾向があるように思います。
しかし、これでは友人等と深い中にはなれないものです。
もっと、自分の感情をしっかりと相手に伝えるようにした方がいいのですな。
その方が、結果的に深みや信頼に基づいた人間関係が構築出来たりするものです。
それに感情を開示するようにすると、メンタルの状態が改善するとの研究もあるようですからね。
もっと、自分の感情は積極的に表現してみましょう。
・心の安らげる安全地帯を確保する
男性の中には「人に弱みを見せると付け込まれるのではないか」という不安や漠然とした「男は弱みを見せないものだ」といった古い固定観念にとらわれている人が結構いると思います。
しかし、これはメンタルに関してはかなり逆効果です。
むしろ、人には「弱みを見せてもそこにつけこまれない安全な場所」が必要なものです。
愛着理論的に言えば、「心の安全基地」が必要ってことですわね。
この手の場所を作り上げるのは女性の方が長けている印象がありますし、男性向けの空間って本当に少ない印象です。
実は、この手の場所として昔から機能していたのが結婚制度だったりするんですよな。
未婚の男性の幸福度が低いのは、人とのつながりを構築する能力の低い男性がすごく多いからってことがあるんです。
ただ逆説的に言えば、男性も女性同様に人的ネットワークを構築することが普通にできるなら結婚のメリットの大半が吹っ飛んでしまう可能性がありますね。
ライナーさんによれば、男性も女性を見習って自分の感情をお互いに共有できるようなグループを見つけてそこに参加するといいそうです。
ただ、日本にはそういった組織はあまりある気がしませんねえ、、、。
、、、わたしは最近独身者向けのこういったグループを作ってみよっか?て気もしているんですけど、中々具体的な案がまとまらなくて進んでおりませぬ。
つくってみたいんだけどねえ、、、、何か難しいねえ。
・他の男性を下げない
「男は勝ってなんぼ!」みたいに思っている人は結構多いはず。
こういった「競争で勝つ強い男性像」にこだわるのも伝統的な男らしさにとりつかれいる証拠ですな。
こういった負けん気が悪い方向に行くと、「お前より俺の方が金持っているし!」とか「俺の方がお前より顔いいしモテるぜ!」、「あいつ馬鹿だからわかんないだよ」みたいな不毛なマウント合戦が始まってしまいます。
こういったマウントは自分の集団における地位を高めようとする行為なわけですが、周りとしては不愉快なだけで尊敬なんてされませんよね。
こんなコミュニケーションとっていて、人間関係が上手くいくはずはないですな。
こういった不毛なマウント取りはもうやめにしましょう。
で、もしマウントをとっているなと思ったら、ちゃんとそのことを認識して受け入れましょう。
そうすれば、少しずつでも自制が利くようになるでしょう。
・助けを求める事を恐れず、自分も人を助ける
男らしさにこだわる人には、他人に助けを求めることを恥だと思って嫌う人がいます。
これもよくないです。
そもそも人間なんてみんな一人では生きていけないので、それこそ「困ったときはお互い様」の精神が大事なんですな。
自分が困ったときは助けを求めていいのです。
ただ、だからこそ「自分も進んで人を助ける」という姿勢が大事になります。
人を進んで助けるといっても、何もえらく労力のかかることをする必要なんてないです。
それこそ男女関係なく荷物で両手がふさがっている人がエレベーターに乗ってきたら、それとなく何階に行くか聞き階数を指定するためにボタンを押してあげるみたいなことからでいいんですな。
もっとハードルが低いものなら、荷物で両手がふさがっている人が店を出ようとしていたら代わりにドアを開けてあげるみたいな感じですかね。
小さい親切を行うのは自分の心も豊かにしてくれるものですので、男女関係なくかなりおすすめですねえ。
おわりに
この記事は「世の男性達は「男らしさ」について今一度考え直してみた方がいい」と題しておおくりしました。
伝統的な男らしさにとらわれていると男性はメンタルを病む可能性が高まります。
男性諸氏は、あらためて男らしさを再考してみる必要があるかもしれません。
まあ、幸せになるにはメンタルの健康が何より大事ですからね。
お互い気をつけていきたいものです。じぶんのこころもゆたか
では!
参考記事等
「INFPあるある15選」心理カウンセラーがINFPあるあるをまとめてみた
参考
https://www.asahi.com/articles/ASNDD62CXNDBDIFI00M.html?iref=pc_photo_gallery_bottom
Better Boys, Better Men: The New Masculinity That Creates Greater Courage and Emotional Resiliency (English Edition)