「アンパンマンじゃないけどさ、わたしって何のために生まれて何のために何をして生きるんだろう、、、。やっぱ、誰かに問われて答えられないのなんて嫌だよね。」
うーん、それまんまアンパンマンマーチ!
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「人生における価値」には、一体どんな領域があるのか?」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
・生きる活力が欲しい人
・生きる意味や指針について改めて考えてみたい人
以前から当ブログでは、「人生で何を大事にしたいかを考えてみると人生の方向性が決まってくる」と言ってきました。
その「大事にしたいもの」が「価値」というものです。
この「価値」については、以前の記事で割と詳細に取り上げたつもりですが、それでもどうしても抽象的な話に終始してしまっていた気がします。
そこで今回は価値についてもう少しより具体的に掘り下げてみたいと思う次第。
自分が人生で何を大事にしたいかを見つけたい人は、少し参考にしてみて下さいな。
ちなみに、わたしは人生における価値をはっきりさせることが反出生主義への最大の対抗策であり反論であると思っている次第。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
価値とは何ぞや?
まず大前提なのですが、人は全て「幸せで豊かな人生を送るのに十分なものをすでに持っている」のです。
「人生をいかに幸せに生きるか?」は、その「自分の内なる資源」ともいえるものを「いかに上手に活用するか」にかかっています。
で、ここからが本題ですが、わたしが繰り返し用いている「価値」という用語は、一般的に言われる価値とは違うものです。
わたしが言う「価値」とは、アクセプタンス&コミットメントセラピー(以下ACT)における概念になります。
価値を非常にざっくりと一言でいうと、
「人生にこうあってほしいという願い、人生において重視したいものや人生の方向性を指し示す羅針盤のようなもの」
と言った感じです。
価値の特性としては例えば以下のようなものがあります。
- 価値は目的ではない
- その時々で変化しうる
- 自由に自分で選び取るものである
- 「今、」この瞬間」に持っているもの(言い換えるなら、いつどんな状況でもつながることができると言えるかもしれない)
- 価値は感情とは違う(例:愛の感情が移ろおうとも、愛という価値に沿って行動はできる)
- 価値は判断ではない
以下順次捕捉です。
・価値は目的ではない
価値は「達すべき目標」ではありません。
価値は人生の進むべき方向性を指し示すものであり、特定の場所ではないんですね。
なので、「司法試験に合格する」とか「東京大学に合格する」みたいな目標とは別物です。
・その時々で変化しうる
価値は一度決めてしまったら、もう二度と変わらないような固定的なものではありません。
そうではなく、人生のその時々で常に変化し続けるものと言えます。
そして一つだけとは限らず、同時に複数存在するもんでもありますね。
・自由に自分で選び取るものである
価値とは社会からの要請や自分の感情などの強制されて持たされるものではありません。
その選択に常に自主的なものであり、自分自身の意思で自由に選択できるものです。
・「今、」この瞬間」に持っているもの(言い換えるなら、いつどんな状況でもつながることができると言えるかもしれない)
価値の設定に際して、よく犯しがちなミスは価値を「限定的な条件でしか成しえないものとして設定してしまう事」です。
例えば、価値に「医師として多くの人の助けになる」というものを設定したとしましょう。
この価値は設定者が「医師である場合」にしか機能しません。
もし、この価値を設定した人が大学入試を控えた学生であったなら医師国家試験に受かるまでこの価値に沿って生きることはできませんし、もしかしたら本人が医学部にすら入れないかもしれません。
また、仮に現役の医師であったとしても定年をむかえるとか何らかの事情で医師として働けなくなった時に価値に沿って生きることが不可能になります。
価値はこのように限定的な条件でしか作用しないものであってはなりません。
「いつどのような状況であっても繋がれる」ことが重要です。
・価値は感情とは違う(例:愛の感情が移ろおうとも、愛という価値に沿って行動はできる)
「感情として価値を感じるか」と「行為として価値にのっとっているか」は全く別物です。
例えば、「パートナーを愛する事」は恋愛感情が覚めてしまったなら非常に厳しいものとなるでしょう。
そんな風に感情の熱が冷めても「愛という価値にのっとった行動」は自分の選択により選び取れるという事です。
その時々の感情に振り回されることと、価値に沿って行動することは全く違うんですねえ。
・価値は判断ではない
価値は、わたし達がいくつかの選択肢の内から何かを選び取る際に有用なものです。
価値があることで、わたし達は人生を満足感高く有意義に過ごすことができます。
ただ、ここで気をつけたいことがありますね。
それというのが「選択を判断を間違わない事」です。
価値の設定にあたって、人の思考はしばしば「~を解決するためには~が必要であるから~」等と言って問題解決モードになってしまいます。
このような状態で行われた選択は、選択肢に基づいて理由と共にえらびとっているので「判断」です。
以前の記事でも触れたことですが、人の選択の理由を「なぜ?なぜ?」と深く追求していくと最後には「いや、何となく」に落ち着くもの。
少々語弊のある言い方をしてしまいますが、このように「門の事を理由から選ぶ」のではなく「何となく」で選ぶことが選択なのです。
例えば、ある子が「わたしは将来裁判官になりたい」と言ったとしましょうか。
で、この子に続けて「なんで裁判官になりたいの?」と聞いたとします。
この時に、「お父さんが裁判官になってほしいって。うちは法律家の一族だから、、、」なんて言い出したら、これは選択ではなく判断です。
「言語化できないんだけども、どうもこれに心が惹かれる」と言ったある種の衝動や願い、直感のようなものが選択の際に表れるといった感じかと思います。
ですので、選択に際しては「理由のために選んでいる」のではなく「理由と共に選択している」とも表現できるでしょう。
ジャンルごとにどんな価値を自分は大事にしたいか考えてみよう
さて、では具体的に人が価値を置く人生の領域にはどんなものがあるのかを具体的に見ていきたいと思います。
ACTでは、人が価値を置く人生の領域には以下の12があるとされている模様。
・家族関係( 「結婚/恋人 /親密な対人関係」と「子育て」以外)
自分がどのような兄弟姉妹、娘、息子、父、母でありたいか?
家族関係において自分自身がそうありたいという人柄はどんなものか?
そして、自分が理想の自分であればどう振舞い家族とどう接するか?
・結婚/恋人 /親密な対人関係
親密な関係になりたいと思う人はどんな人で、その人との関係はその関係において自分が果たすべき役割について着目した場合どのようなものにしたいか・
・子育て
現在、ないし将来において、どんな親になりたいか?
・友人/社会的対人関係
自分にとって誰かの良き友人であることの意味は何か?
自分が誰かの最高の友人になれるならどう振舞うか?
理想的な友情とは自分にとって何か?
・キャリア/職業
どのような種類の仕事をしたいか、またなぜその仕事が自分にとってい魅力的なのか?
雇い主や同僚との関係において、どのような働き手になりたいか?
職場の人間関係はどうあってほしいか?
・教育/訓練/個人的成長と進歩
公式か非公式化を問わず、教育をうけたいとか専門的トレーニングを受けたいと思っているならそれは何か?
なぜそれが自分にとって魅力的なのか?
・レクリエーション/レジャー
どのようなレクリエーションを楽しみたいか(趣味、スポーツ、レジャー活動を含む)?
・スピリチュアリティ(宗教に限らない。「自然にしたしむ」のようなものも含まれる)
自分にとってスピリチュアリティが重要なら、何故それが重要なのか、またそれにどうあってほしいのか?
・市民生活
社会活動(例:ホームレス支援を始めとしたボランティア活動等)、が自分にとって重要であるなら、それはどんな活動でどんな点が魅力的なのか?
・健康/身体のセルフケア
喫煙、睡眠、運動、食事などの身体の健康維持に関する価値。
・地球環境/持続可能性
持続可能性、特に自然球環境への配慮に関しての自分の価値。
・芸術/美学
自分にとって時間をかけて追及することに関する価値にはなにあるか?
※芸術、音楽、文学等といった、この世界にある自分にとって有意義なものなら何でもよい。自分自身が生み出すものや、他人が生み出して自分が主に味わうものでもよい。
一度それぞれの領域における自分の価値について検討してみると、人生を有意義に生きる手がかりが見つかるかもしれませんねえ。
別に全ての領域に価値を設定しなければいけないわけではないので、自分にとってあまり重要でない領域に関しては飛ばしてオッケーです。
自分の関心のある領域に価値を設定して見るといいでしょう。
おわりに
この記事は「「人生における価値」には、一体どんなジャンルがあるのか?」と題しておおくりしました。
今回は以前の記事よりも、もう少し具体的に価値について記述してみた次第。
中々、一人だけで価値を見つけるのはしんどいかもしれませんが、見つかると結構迷いがなくなっていくものですから気になるならやってみるといいですね。
なとなく、「人生に背骨が入った」みたいな感覚は得られるのかなって思いますよ。
自分の人生の指針が決まると、人生が充実するようになるものです。
自分の価値をはっきりさせて後悔少なく生きていきたいものですなあ。
では!
参考