「言語的コミュニケーションのルール」コミュニケーションは共同作業である

今回は以下のような方に向けておおくりします。

こんな人が読むと役に立つよ

コミュニケーションの方法について考えたい人等

名無しの猫氏
人と人とのコミュニケーションって本当に難しいなあ、、、。

キッツいわあ。

何を基準にしてコミュニケーションをとったらいいのかわっかんないわ。あー、もうヤダヤダ。

オニギリス!

脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。

今回もよろしゅう!!

今回の話題は「「言語的コミュニケーションのルール」コミュニケーションは共同作業である」という話です。

コミュニケーションって非常に難しいものです。

正直、コミュニケーションってどうやったらうまく取れるものなのでしょうか?

今回は言語哲学者であるグライスさんによる「会話の格率」を参考に考えてみたいと思う次第。

ちなみに、職場に理不尽な怒りをぶつけてくる上司や先輩、同僚等がいるという人は、「ストレスコミュニケーション対策」の記事が参考になるでしょう。

では、ゆるりとおおくりします。

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会話の格率とは何か?

会話の格率とは、イギリス出身の哲学者・言語学者であるポール=グレイスさんが『論理と会話(Studies in the way of words)』の中で述べたものです。

格率とは「世間で広く認められている行為の基準の事」ですので、会話の格率とは「会話をする上での基準」という意味でしょう。

参考

Logic and Conversation

この論文の中で、彼は「アングロサクソン文化における対話、会話の鉄則」を述べています。

ですので、今回取り上げる「コミュニケーションのルール」は「日本の文化圏においては通用しない可能性がある」という事を念頭に置いてお苦必要がありますね。

では、以下順次会話の格率について具体的に見ていきましょうか。

量の格率

量の格率とは、「必要なことは全て述べて必要以上に多くの情報は送らない」という事です。

情報を相手に過不足なく伝えるという事に異論がある人はいないでしょう。

いわゆるコミュ障には、「話しすぎるタイプのコミュ障」と「話さないタイプのコミュ障」の2種類がいると思います。

一般にコミュ障というと「話さないタイプ」を想像する人が多いでしょう。

こういったタイプは「送る情報が少なすぎ」ます。

そして結構問題なのは「話しすぎるタイプのコミュ障」です。

このタイプは「あきらかに送る情報が多すぎ」ますね。

しかも、このタイプは下手をすると「自分は話し上手である」くらいに思っているため、「なんで自分は人間関係が円滑にいかないのかわからない」という人が多い印象すらあるのでかなり厄介と言えます。

※話しすぎるタイプのコミュ障には、いわゆる「自称コミュ力高い人」が多い傾向にある気がする。

情報を発信しない人は発信する意識を強くもち、情報を発信しすぎる人は発信を抑える意識を強く持つ必要があるでしょう。

質の格率

質の格率とは、「真実だけを述べて確証のない情報や嘘の情報を送らない」という事です。

まあ、質の格率とは凄く単純にいうと「嘘はつくな」ってことですね。

これも常識的に考えて、「それはそうだ」ってなるでしょう。

しかし、現実的な話をするならば「人はしょうもないウソを日々つきながら生きている」ものです。

ちなみに諸説あるものの「人は一日に200回嘘をついている」なんて話もあります。

なので、現実的な視点でいうなら、「完全に嘘をつかないことは無理」ってことになりますね。

ですから、この格率に関しては「できる限り嘘をつかない様に気を付ける」という程度でとどめておくのがいいかもしれません。

あと相手の利害に実際に関わるかもしれない事柄に関しては、「特に慎重を期して情報を送る」ことを心したいものです。

関係の格率

関係の格率とは、「受け手にとって無関係な情報は送らない」という事です。

「相手にとって無関係な情報を送らない」というのは、中々現実的には難しそうですよねえ、、、。

「相手にとって関係があるかどうか」を判断するのは中々難しいもんです。

特に話があっちこっちに飛ぶ傾向がある人にはなかなか大変な気がします。

では、どうやって具体的に「相手と関係のある情報を送ればいい」のでしょうか?

この対策としては、「フォローアップクセスチョンを使う」が有効であろうと思います。

フォローアップクエスチョンとは簡単に言えば、「相手のいった発言に対して質問をしていく」という技術です。

例えば相手が「この間、わたしは博多にいってきました」と言ったら、「博多ですか、いいですね。博多と言えば、私はどうしても豚骨ラーメンが美味しい印象ですけど、何食べました?」みたいに話していくという事ですね。

この技術を行う目的は「相手に自分の興味のある事を話してもらう」という事になります。

「コミュ力を高める」というと、多くの人は「いかに上手に情報を伝達するか」という観点から考えがちですが実際には「人の話を聞く」方が重要です。

それというのも、人は自分の話を聞いてもらうと気分がいいものだからです。

フォローアップクエスチョンを上手く使って人の話をよく聞くようにしてみましょう。

様態の格率

様態の格率とは「あいまいな表現、分かりやすい表現、簡潔で順序だった述べ方をする」という事です。

この格率はかなり欧米の文化による影響を強く受けたものだといえますね。

正直、日本ではどれだけ妥当なのか怪しいです。

仕事では「結論から言いなさい」なんて言われる事が多いでしょうから、この格率は割と妥当な気はしますが日常会話でこれを徹底するとどうにも会話に余裕がないというか話が無味乾燥になると思います。

語れるけどもあえて語らない妙味というか、語らないことにより出る含蓄や深みというものもありますからね。

ただ、「順序だてて簡潔に表現する」というのは講師問わず会話で徹底してもいいものだと思います。

おわりに

この記事は「「言語的コミュニケーションのルール」コミュニケーションは共同作業である」と題しておおくりしました。

今回は言語でコミュニケーションをとる上でのルールとして、言語学者であるグライスさんが提案した会話の格率を紹介してみた次第。

会話の格率としては以下4つがありました。

  • 量の格率
  • 質の格率
  • 関係の格率
  • 様態の格率

一番最後の「様態の格率」だけは少し欧米の文化特有なものといった印象ですから、この格率についてはあまり厳密に従う必要はないかもしれません。

ただ、「簡潔で順序だった述べ方をする」という事については参考になるでしょう。

もし使えそうなら、今回の会話の格率を参考にして会話をしてみるといいですね。

では!

参考

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9

Logic and Conversation

https://brill.com/view/book/edcoll/9789004368811/BP000003.xml

参考記事等

皮肉を会話の格率に基づいて分類して、皮肉への対策も考えてみる。

「ストレスコミュニケーション対策」理不尽な怒りへの立ち向かい方

話体応化理論(スピーチアコモデーション理論)とコミュニケーション調節理論って何?

コミュニケーション能力は言い換えてもっと具体的にアピールしよう!

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