「最近、知ったけどいわゆるマーケティングにはかなりふんだんに心理学の知識が活用されているんだってね。意外だわ。だから、広告にもかなり心理学が応用されているってさ。、、、なんか、怖いね、知らないうちに買うように誘導されているなんて、、、。」
うん、そうだねえ。
確かに、マーケティングに心理学はかなり活用されているね。
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「プライミング効果ってなんぞ?『おまえはもう誘導されている!』」という話です。
今回は以下の様な方に向けておおくりします。
- プライミング効果について知りたい人
- 面白い心理効果について興味がある人
広告では、いかにそれを目にした人の購買意欲を刺激するかが問題となります。
そんな中、人の購買意欲に対して絶大な効果を発揮するものに「プライミング効果」というものがあるんですね。
この効果はちょっとばかり、催眠術のような感もあるものです。
なんせ、わたしたちの無意識に働きかけてくるものですから。
そう、知らないうちにわたしたちは広告によって「買わされている」のかもしれません、、、。
そんな強力な心理効果であるプライミング効果について少し詳しく見てまいりましょう。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
プライミング効果ってなんぞ!
プライミング効果とは専門的な言い方をするなら、
「先行する刺激(プライマー)の処理が後の刺激(ターゲット)の処理を促進または抑制する効果」
です。
参考
んー、やっぱり言い方が難しいですねえ、、、。
まあ、簡単にいうと「何らかの刺激が与えられたことによって、ある行動が促進されたり抑制されたりする」ってことです。
※抑制される場合はネガティブプライミングといわれる。
また、プライミング効果は無意識的に起こるものであり、知覚レベル(知覚プライミング効果)や意味レベル(意味的プライミング効果)でも起こるといいます。
そして、プライミング効果にはプライマーとターゲットの関係性から、大別して直接プライミング効果と間接プライミング効果に分類されるんです。
・直接プライミング効果(反復プライミング効果)
直接プライミング効果とは プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることにより起こるプライミング効果のことであり、通常、知覚レベルで観察される現象です。
具体的に言うと、先行する刺激として「えいりあん」のような単語を提示すると「え○○あん」といった単語を完成させてもらうと先行刺激が提示されていたほうがされていない場合よりも正答率が向上しありするといいます(単語完成課題)。
なお、単語を完成させようとしている際、先行刺激を意識的に想起しているわけでありません。
つまり、直接プライミング効果は無意識的に起こっている過程である点には注意が必要です。
・間接プライミング効果
間接プライミング効果とは上述の直接プライミング効果とは違い、プライマーとターゲットが異なる場合に生じるプライミング効果であり、通常、意味レベルで観察されます。
具体的に言うなら、先行刺激として「ねこ」が提示された際にターゲットとして「トラ」が提示された場合、「きゅうり」が提示された場合よりもターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなるといいます。
「トラ」は「ねこ科の動物」ですが、「きゅうり」は「野菜」ですから、「意味的にかなり離れている」といえますね。
つまり、「ねこ」と「トラ」の方が「ねこ」と「きゅうり」よりは意味的には関連性が強いので判断しやすいってことでしょう(ねこがきゅうりで驚く動画を熱心に見ていた人については知りませんが、、、)。
なお、間接プライミング効果も直接プライミング効果と同様にその過程は無意識的である点には注意が必要です。
お馴染みの10回クイズもプライミング効果と関係ある
多くの人が学生の頃に経験しているであろう10回クイズも、上述のプライミング効果の影響によって生じたものといえるでしょう。
10回クイズの具体的な例としては、「桃太郎」と10回いってもらってから、「川を流れているものは?」と質問するようなものです。
往々にして多くの人がこの質問に「桃!」と答えがちなんですね。
しかし、本当の答えは「水」です。
これは「桃太郎」と連呼する先行刺激が与えられたところに、「川を流れているものは?」という質問という刺激が与えられたことで、最初の桃太郎に対するイメージから「桃」と回答しているわけですね。
日常の中で、わたし達は日々プライミング効果の影響を沢山受けながら生活しているということです。
プライミング効果でイメージを植え付ける
プライミング効果はマーケティングの中でもかなり活用されています。
例えば、プライミング効果に関しては以下のような実験が存在していますね。
・例1
被験者たちにクッキーを食べてもらう際に、食べた後に机の上を掃除するかを検証した。
その際、被験者たちを以下2グループに分けた。
・グループA : かすかな洗剤のにおいがする部屋で食べてもらった
・グループB:無臭の部屋で食べてもらった
結果、グループAの方がBと比べて、食後に食べかすを掃除する人数が3倍であった。
例2
被験者たちに力仕事をしてもらい、忍耐強さを検証した。
その際に被験者たちを以下2グループに分けた。
・グループA:スポーツドリンクをチラッと見せておく
・グループB:何も見せない
結果、グループAの方が忍耐強かった。
例3
若い被験者たちに「物忘れ」や「孤独」等の高齢者を、想起させるキーワードを盛り込んだ人物描写が読んでもらった。
結果、読んだ直後の歩行速度が同年度の人々よりも明らかに遅くなっていた。
以上3例から、最初にあるイメージを与えられると、その後の判断や行動に影響が及ぶことが見て取れるかと思います。
これは広告でも幅広く使われている手法なんです。
つまり、具体的なイメージを最初に与えることで購買意欲を促進させるなんてことですかね。
この成功例としては1931年に始まったコカ・コーラのCMが挙げられるでしょう。
このCM以前のサンタクロースのイメージは一定していませんでした。
それこそ体型は一定しないし、服装の色も赤、黄色、緑と何でもあったとか。
その様な中にあってこのコカ・コーラのCMは「サンタといえばこの格好!」という今のスタンダードなサンタ像を確立することに成功したんです。
これは非常に強力なマーケティングといえます。
なんせ、このCMによってサンタクロースやクリスマスのことを想起すると、そこから無意識の内に「コカ・コーラ」を想起するようになってしまうのですから。
わたし達は知らないうちにマーケッターたちの手のひらで踊らされているのかもしれません、、、、。
おお、こわ(笑)。
わたし達は選択の理由なんてわかっていない?
上述した3つの実験に共通することに、被験者たちはプライミング効果を実感できておらず「なぜ、そのように行動したのか?」を聞かれても「なんとなく、、、」としか答えられなかったといいます。
まあ、これは先ほどから「プライミング効果は無意識的な過程だ」と言っていることからも当然の帰結であるといえるでしょう。
ただ、実は困ったことに意識的に選んでいても選択した後に「どうしてこれを選んだのですか?」と聞くと、「いえ、なんとなく、、、」て答えることが結構あるといいます。
これを心理学では選択盲と言ったりしますね。
詳しくは以下。
※工事中
意外と人間の知覚っていい加減な感じするところもあるんですよねえ。
ただ、人間の全ての生理現象等にはそれなりに意味があるんです。
だからこそ面白いですよね。
おわりに
この記事は「プライミング効果ってなんぞ?『おまえはもう誘導されている!』」と題しておおくりしました。
わたし達は気が付かないうちに操られてしまっていたりするんです。
なんせプライミング効果は無意識下の過程であるため、その効果が発動していることに気が付きません。
まあ、そう考えるとちょっと怖いですよねえ。
でも、こんな心理効果もあるんだなって知っていると、世の中を見る目も変わるというものです。
これからも面白い心理現象等を紹介していくのでよろしゅう!!
では!
参考記事等