「どうも自分ってば問題可決能力が低い気がして仕方ない。どうにかして、問題解決能力あげたいなあ。」
ふむ、問題解決かあ、、。
せやね、いろんな角度から考えてみると意外と効果的なアプローチが見つかるかもね。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「自分会議のやり方と効果「物事はいろんな方向から見よう」」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
・問題解決能力をあげたい人
・話しのネタが欲しい人等
・問題解決の方法を知りたい人
問題解決能力があがったらなあって人は多いと思います。
わたしのその一人です。
そんな人達に今回は問題解決の方法として中々ユニークなものを紹介したいと思います。
それというのが、「自分の中にある複数のキャラを振り返ってみる」というもの。
まあ、ネットで見かけた用語でいうなら自分会議っていうやつですかね。
実は、わたしもこの方法をツイッターにてとあるフォロワーさんに教えてもらって少しだけ状況判断などに意識的にとりいれております。
今までも同じような事を無意識にやっていた気もしますが、やはり意識してやると効果は段違いな気がしますね。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
自分の中にあるキャラクターに着目すると解決能力バクあがり?
2019年に発表された6歳と7歳の子供たち48名を対象とした以下の研究によると、「自分のなかにある複数のアイデンティティを意識すると問題解決力が向上する」可能性が示唆されたんだとか。
参考
Thinking about multiple identities boosts children’s flexible thinking
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/desc.12871
要は、「いろんな視点からものを見た方が問題は解決しやすくなるぞ」って感じの事を言いたいわけですな。
この研究は大まかに以下のような3つの実験によって構成されている模様。
・6歳と7歳の子供たち48名を2つのグループに分ける
・片方のグループの子供たちには、自分の様々なアイデンティティについて考えてもらい、もう一方のグループの子供たちには、アイデンティティについて考えさせず、「あなたには足が2本ある、とか「あなたには口が一つある」等のような会話を通して自分の体について考えてもらう。
※子供たちには、「あなたは~の友人の時どんな人になるか?」や「本を読むときは読書家となりいつもとは違った考え方をしていないか?」等のような質問を通して自分の中に存在する複数のアイデンティティについて考えてもらったという。
・その後子供たち全員に、4種類の柔軟な思考と問題解決タスクが必要なタスクをやってもらう(例:レゴブロックが入ったボウルを持ったクマが、木の高い枝にあるハチミツに手を伸ばすにはどうすればいいか」といった問題。当然ながら、レゴブロックを重ねても木には届かない。回答例としては「逆さにしたボウルの上に立ちハチミツに手を伸ばす」というものがある)
その結果分かった事というのが以下。
- 自分の複数あるアイデンティティを振り返った子どもたちは、4つのテストの全てで別グループの子供たちを上回っていた
- 上述のクマの問題を解けたのは「自分の身体について考えたグループ」が12.5%で、「複数のアイデンティティについて考えたグループ」ではおよそ半数の子供が解けたという。
誰しも自分の中に「会社員としての自分」だったり「親としての自分」、「誰それの友人としての自分」と言ったさまざまな役割に則したアイデンティティを有しているものです。
そして場面場面に応じて、わたし達は色んなアイデンティティを切り替えながら生活しています。
つまり、わたし達は自分の中に「いろんな立場でものを考える多様な自己」を持っているってわけです。
この自己の多様性を問題解決に利用して問題を色んな角度から検討すると上手く解決出来る可能性があるってことですな。
ちなみに、同研究チームはさらに別の数十人の子供を対象とした2つの追跡調査も行っておりその結果として以下の様なものも示唆してくれているといいます。
- 自分の複数のアイデンティティを考えるのには意味がある。しかし、他人の複数のアイデンティティについて考えても同じような効果はない。
- 自分の中にある複数の人格の存在が一時的なものではなく「自信に内在する確固たる自己の一部」と思える方がパフォーマンス向上効果が高まる
ふむ、なかなか、面白いですねえ。
ただ研究の規模が小さいとか期間が短いのは気にかかるところ。
まあ、「こういった可能性もあるならとりあえず期待しすぎない程度に試して検証してみようか」くらいのノリで考えるといいのかもしれません。
自分会議とはどういう手法?
さて、「自分の中の複数のアイデンティティを意識すると問題解決能力が上がるかも」という情報自体はいいことですね。
しかし、どうもこれだけだと使いにくいですよな。
それに正直、問題を解決しようとすると往々にして頭の中でどうしたらいいのか悩みに悩んでこんがらがってどうにもいかないなんてことよく起こりますねえ。
そのような状態を解決するための方策として、「自分会議」という手法があるそうです。
自分会議とは、誰が最初に考案したのかは不明ですが起業家の山﨑拓巳さんによれば、「テーマに沿って自分自身へと積極的に質問を投げかける場」であり同じく起業家の鈴木進介さんによると、「自分と向き合うことで思考を整理し、新たな決断をすること」だといいます。
まあ、結局は「客観的な立場から問題をとられて解決しようと自問自答する」て感じでとらえてよさそうですね。
なお、自分会議を実践方法については以下。
・まず目的を決める
・出来るだけ自分にいろんな角度から質問を飛ばしてみる※京都造形芸術大学教授の本間正人さんらによると、「未来志向の行動につながる建設的な質問」が有効だそう。質問は事態・目標・原因といった「事柄」に焦点を当てる。
ちなみに、自分会議と聞いてドラえもんの作者として有名な不二子・F・不二夫先生の漫画を思いつく人もいそうですね。
なんとなく、わたしは自分会議という手法はこの作品からインスピレーションを得て誰かが言い出したんじゃないかなって思ったりしますな。
自分の中にあるキャラを擬人化してみると中々面白い意見が出てくる
さて、ここまで「自分の中の複数のアイデンティティを活用すると問題解決能力が高まる」という情報と「問題解決には自分会議という手法がある」という情報を獲得しましたね。
まあ、わたしは欲張りですのでこういった情報を得ると「正直どっちの効果も欲しい!」と思ってしまいます。
そこで、ちょっと個人的にこの二つを組み合わせたら面白いのではないかと思いました。
で、この二つを組み合わせると
「自分の中の複数のアイデンティティが広い会議室に一堂に会したイメージをもち、問題に対してそれぞれの立場から意見を出し合ってみる」
という手法が完成すると思うんですね。
例えていうなら、ディズニー映画に人の感情を題材としたインサイドヘッドというものがありましたけども、あれと似たような事をイメージ上でやるってわけですな。
実は、この自分の複数のアイデンティティを活用した自分会議という手法は実際にわたしが色々と煮詰まった時に最近とっている方法なんですね。
わたしなりにやっている自分会議のポイントは具体的には以下のような感じです。
・広い会議場に自分の中のアイデンティティが一堂に会している場面を想像する(それぞれのアイデンティティの外見のイメージを決めておくと会議が面白くなるし始めやすくもなる。メモ帳等にキャラクターをメモっておいてもいいかも。想像力がある人は会議場の内装や調度品にこだわってみるのもいいかもしれない)
・会議に参加するキャラはその時の議題(解決すべき問題)の種類により自由に変えていいし、その時の気分で変えてもいい。途中参加もあり。ただ参加者の意見に偏りが出ないよう配慮はそれなりに必要(例:「好戦的な自分」がいるならその反対の「平和的・友好的な自分」も参加させるといった感じ)。
・議長には理性、つまりメタ認知を据えてどんな立場からの意見にも決して否定的にならず、そういう見方もあるのだと受け入れた上で決して非難や同調はせず中立的立場から判断する様設定する。また基本的には各意見に対して「なぜ?」と問う感じ。とにかく各アイデンティティたちの主張の理由を掘り下げていく。
・会議中は目を閉じてほぼ瞑想状態
・一応、アラームは設定しておく(想像に入り込み時間を使いすぎるのを防ぐため。自分の場合およそ15分~30分ほどの枠をとることが多い)
・できる限りリラックスできる場所でやる(自分の場合は風呂)
・会議の進行は別に格式張ったものでなくてよく、各アイデンティティたちがジョークを飛ばしあっているとかでも全然あり。言ってみれば自作の映画を作るようなものである。あそび心を忘れないようにする。
わたしには正直この方法にどれだけの効果が見込めるのかについて、エビデンスがないのでわかりません。
ただ個人的になんか頭の中で映画が上映されているようで面白いっていうのと、何となくこれをやっていると普段の自分じゃ絶対に思いつかないだろうなって感じの意外な見方や理屈を発掘できたりする気がします。
正直、これをやっているおかげでブログを毎日書き続けられているところは多少なりともあるかなって思っていますねえ。
もちろん、カウンセリングにも役立っている気はします。
他の人にとって有用かはわからないんですけども、とりあえずやって害になることはないと思うので試してみてもいいかもしれません。
あと、「議長は客観性が命」なので日ごろから瞑想などをしてメタ認知を鍛えておくと会議の進行もスムーズになると思いますよ。
そして、少し余談ですが、これは「自分の大事にしたい価値の探索」にもつかえると思うんですよねえ。
例えば、「名誉欲を象徴する将軍」や「我欲の象徴である独裁者」、「破壊衝動を象徴する殺人鬼」、「慈愛を象徴する聖者」、「友好を象徴するナイスガイ」、「怠惰を象徴するナマケモノ」、、、みたいな色んな自分の中の欲求や志向といった者たちで「人生をどう生きるか?」なんて議題で話合わせるのも面白そうです。
で、話し合いが進んでいく中で、「おっと、自分にはこんな一面もあるな!」等と気付いたらそいつも新たな参加者にしてまた会議を続行するとかいいかもしれません。
この手法には、結構効果がありそうな予感がわたしはしているんですなあ。
まだ本格的に試したことはないんですが、なんか使えそうな気がして仕方ないんです。
今後、実験的にクライエントさんにワークの一環という事で取り組んでもらうのもありなんじゃないかと思うとことはありますねえ。
その際は、キャラクターのデザインを各自実際に紙などに書き出してもらったりしてもらうのがいいかなって思っています。
そのデザインをお互いに見ながら、「このキャラクターにはあなたのどんな側面が反映されているのか?」とか「このキャラの見た目の特徴の内特に気に入っているところは何か?」なんて質問のやり取りをしても自己理解が深まりそうな予感もしていますな。
自分の中にいる複数のアイデンティティを実際に神などにキャラクターとして書き出してみるというのも言ってみればイメージ療法に通ずるところはありますので、それ自体が癒しや精神の安定に資する可能性も高いと思われます。
あと、これは子供であっても面白がれる方法かもしれないって思ったりしますね。
なので、もしそれなりに効果があるとなったら、かなり汎用性が高いんじゃないかなあって思ったりしているんですな。
で、一応、効果としては以下のようなものが「あるかもしれない」とにらんでいます。
・自分を客観的に見ることになるのでメタ認知が向上する
・自分の欲求や感情に振り回されにくくなる
・自分の大事にしたい価値の発見、そしてその価値の実践についてある程度具体的なプランが自分で決められるようになる
・創造性が向上する
・問題解決能力が向上する
・思考が柔軟になり偏見等が減る
まあ、言ってみればセルフカウンセリングの技術って感じですよねえ。
自分の中に「自分独自のアイデンティティ達の集う会議場を建設する」と、その後の人生の主導権を不安や外界からの圧力によって失うリスクはある程度減少しそうな気もします。
まあ、効果については見当はずれかもしれんので真に受けないでほしいですがね。
ちょっと、この手法を大学院とかに言って発展させてみるのも面白い気もしますなあ。
論文書いてみるのも悪くないかな。
ま、いつになるやらだけどねえ。
おわりに
この記事は「自分会議のやり方と効果「物事はいろんな方向から見よう」」と題しておおくりしました。
自分の中にある複数のアイデンティティを上手に活用することで、問題解決能力が高まる可能性があります。
そして、その事実を自分会議に応用すると、割と面白い案が出てくるようになるかもなって思ったりしますね。
この手法がどれだけ有効かについては未知数ですけども、割といい線行くんじゃないかって気はします。
ま、ちゃんとしたデータとか取らないと何も言えないんですけどねえ、、、。
とりあえず、個人的には役に立っている気がしますってことで。
では!
参考記事等
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参考
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/desc.12871