今回は以下のような方に向けておおくりします。
・お金の暗黒面について知りたい人
・人の善意にお金を持ち込む事の是非について気になる人
・話しのネタが欲しい人等
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「人の善意にお金を持ち込むのは考え物。「押し出し効果の恐怖」」という話です。
世の中にはいわゆるクレクレ君っていうんですかね?
本人は何の努力も何もしていないのに人の善意に付け込んでタダで何かをしてもらおうなんて考える虫のいい人達がいたりします。
そんな人にいわゆる「慈悲深い人」というのは利用されがちです。
そんな現状や他人の善意にたかるゲス共に対して「何かをしてもらうなら金払えや!クズ!」とののしりたい衝動に駆られる人もいると思います。
この見解には私もある程度「そう言いたくもなるわ」と同意する反面、人の善意にお金を持ち込むことの危険性というのも考えるとなかなか全面的に支持する気にはならないんですねえ。
なんせ、人はお金のことを考えると利己的になってしまうなんて話があるもんで、、、。
この記事はクラウディア=ハモンドさん著「お金に支配されない13の真実」を参考にしています。
ここで一瞬だけ宣伝?ですが、「悩みがあんよなー」て人も「ただ誰かに愚痴を言いたいねん!」て人も悩みが重症化する前に頭をクリアにしてみませんか?
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では、ゆるりとおおくりします。
目次
お金の事を考えると人は利己的になる
人はお金の事を考えると利己的になってしまうといいます。
それを裏付ける実験には例えば、心理学者のキャスリン=ヴォースさんが2006年にミネソタが大学で行ったものがありますね。
参考
The Psychological Consequences of Money.
https://psycnet.apa.org/record/2006-22020-004この実験の大雑把な概要は以下の通り。
・被験者:西側の教育水準が高く裕福な民主主義国家の出身者の学生達
・被験者たちに、5つの単語をでたらめに並べた単語リストから4つの単語を選んで一つのフレーズを作る課題を指示
※一方のグループにはお金に関連する単語のリストを渡した。これはお金に関して考えさせるための仕掛け。
・学生の中の一人が事前の打ち合わせ通りにパズルがとけないフリをしてどちらのグループの学生が助けに来るか観察
この実験の結果、お金に関する単語リストを渡してあったグループの学生達の方が、そうでなかった方に比べて「仲間を助ける時間が半分であった」と言います。
またこの実験に引き続いて、盤上ゲームである「モノポリー」で学生たちに遊んでもらった模様。
ただこのモノポリーには、「あるグループにだけは最後に大金(モノポリーマネー)が残り、別のグループはほとんどお金が残らない」という仕掛けがされていたといいます。
※モノポリーとは、双六の要領で盤上を周回しつつ他プレイヤーと盤上の不動産を取引することによって他のプレイヤーを全て破産させることを目的とした盤上ゲーム。なお、モノポリー(monopoy)は「独占」を意味する英単語。モノポリーマネーはゲーム上の通貨であり当然現実世界では使えない。
このゲーム中に、事前の打ち合わ通りにある学生が鉛筆を床に落としたのですが、モノポリーマネーを沢山持っている人は助ける事に乗り気でなかったそうです。
んー、お金のことを想像すると親切心が減るって感じでしょうかねえ。
困ったもんです。
また、人はお金が目の前にある状況下では嘘をつきやすくなるという話もありますね。
まさにお金のダークサイドと言えますな。
人の善意にお金は水を差す
お金のことを考えるだけで親切心が減る可能性があるので、あんまりお金がどうこうって考え過ぎるのは問題ですねえ。
ただ、問題はこれだけではありません。
なんと、人が純粋な善意からやっていた行動に関してお金を持ち込んでも悲劇が起こる可能性があるんですな。
人の善意に対して、お金をもち出すと「人の頭から善意が押し出されてしまう(押し出し効果)」のです。
この押し出し効果が観察される具体例には例えば以下のようなものが確認されている模様。
・1993年に中央スイス地方で行われた放射性廃棄物処分地の決定に関する規則を巡る投票に関するアンケート調査
まず住民に「短期低中レベル放射性廃棄物貯蔵子の受け入れに賛成かいなか」に関してアンケートを行ったところ、調査対象の半数がイエスであったと言います。
しかも受け入れによって、将来的に地域の住民の死が発生する可能性があると考えていた人が34%もいたそうです。
しかし、ここで「もし政府が一人当たり年に2000~6000ドルの補償金を払うとしたら、気持ちが受け入れへと傾くか?」と質問したところ一転して今度は4分の1しか賛成しなかったといいます。
インセンティブが裏目に出たわけです。
これは「市民としての義務の意識が押し出された結果」だと結論されています。
・イスラエルのハイファという都市にある幼稚園での罰金導入事例
ハイファの幼稚園の保育時間は朝7時半~夕方4時。
これは一般的な就業時間より速いので、親が働いていた場合どうあがいても迎えに行けない日も発生します。
幼稚園側はこれに対して最後の親が現れるまで職員が居残ることで対応していたそう。
まあ、善意からん行動と言っていいでしょう。
この問題の改善に対してあるウリ=ニーズィーさんとアルド=ルスティチーニさんという2人の経済学者が「来られなかった親に罰金を課す事」を提案しハイファの6つの園の掲示場にて「10分遅れたら日本円でぜんいか310円罰金を科す」旨を親に通告したといいます。
その結果どうなったかと言うと、
「罰金制度を設けた園では子供のお迎えに贈れる親がじりじりと増加していった」
のです。
そして通告から数週間後には、居残り当番の職員が面倒を見る子供の人数は倍になっていたといいます。
以前は親にとって、お迎えに遅れるのは「職員の好意に甘える行為」だったわけですが、罰金制度が導入されたことで「罰金を払えば預かっていてもらえる」と意識が変容したしまったのです。
いうなれば、親側が「閉園時間外に預かっていてもらいたいのなら延長料金を払えばいいんだな」という解釈をするようになったという事ですな。
しかも最悪な事に、12週間が過ぎたころに罰金制度は廃止されたのですが、親の行動は元に戻らなかったといいます。
安易に善意で運営されているシステムにお金を持ち込むべきでないといういい例ですな。
おわりに
この記事は「人の善意にお金を持ち込むのは考え物。「押し出し効果の恐怖」」と題しておおくりしました。
お金の事を考えると人は利己的になってしまいがちだし、善意で回っているシステムに安易にお金を持ち込むと押し出し効果のせいでそのシステムが崩壊してしまうことがあり得ます。
やはり、人の好意に対してはお金ではなくきちんと好意で返すなどをした方がいいわけですな。
行為へのお礼として、実用的で相手がほしいとおもっていそうなものをあげるとかなら大いにありでしょう。
間違っても、お金を払うのはなしですね。
では!