「共依存の人が自分が必要とされることに固執しているのは最近恋愛依存症についての理解が深まってきたから、なんとなく分かってきた。でも、共依存者のパートナーになりやすい回避依存者の思考って本当わかんないわ、、、、なんであんなに理不尽なの?」
まあ、わかるよ、確かに理不尽だよねえ。
でもねえ、回避依存症の人も苦しんでいるのですよ。
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は回避依存症の人についてです。
今回は以下の様な方に向けておおくりします。
回避依存症について理解を深めたい人
回避依存症はどうやったら改善するのか気になる人
恋愛依存症と言えば、大抵クローズアップされるのは「共依存」です。
恋愛依存症において多くの場合、「回避依存症者」は悪者扱いです。
確かに、ぱっとみた感じでは「なんでこんな理不尽で非人道的な事ができるんだ!」と非難したくなると思います。
とはいえ、実は彼ら彼女らも共依存症者と同様に苦しんでいるんですね。
少し、今回は回避依存症者についても理解を深めていきましょう。
この記事は伊藤明さん著「恋愛依存症」を主な参考として書いております
恋愛依存症の実態に関しては、回避依存症者と共依存症者の傷つけあいであることも多いのです。
簡単に回避依存症者は「悪」と即断しないようにしたいものです。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
1、回避依存症って何か?
回避依存症者とは、「他人と深い関係を構築するのを避ける」人達です。
まあ、簡単にいうと「誰かと仲良くなるのを恐れている人」といえます。
回避依存症者は関係が親密になってくると関係を切ろうとしてきます。
また、社交的な回避依存症者の場合は関係解消後、すぐに誰かと付き合ってしまいます。
そのため、第三者的視点から見ると浮気症に見える事もあります。
なお、回避依存症は「症」とついてはいるものの、医学的に治療が必要な病気ではありません。
2、回避依存症者の種類と性別
実は、回避依存症者には種類があります。
具体的には以下の4類型です。
- 独裁者
- 搾取者
- ナルシスト
- 脱走者
なお、回避依存症者には男性が多い傾向があります。
しかし、だからといって女性がいないわけではありません。
実は、仕事に熱心な女性、いわゆるバリキャリの女性にも結構回避依存症者はいるとのこと。
そう、比率としては男性が多いというだけの話です。
では、以下順次見ていくとしましょう。
・独裁者
独裁者とは文字通り「相手をしたがる」類型、つまり常に主導権を握りたがる類型です。
独裁者は自分が「優越感を感じること」に重きを置いているといえます。
特徴としては以下があります。
- どんなことも自分の思い通りにいかないと気が済まない
- 「お前は無価値な人間だ」のような人格否定をする言葉を発してくる
- 命令口調を多用する
- パートナーの行動を監視、又は非難する
- 常に自分が正しいと思っている
- 経済的な主導権を取ろうとしてくる
これらの行動の背後には「他者に自分が命令されることへの恐怖」があると言えます。
・搾取者
搾取者の主眼は「相手を利用すること」です。
独裁者が「優越感を感じること」に重きをおいているのとは違い、搾取者は実利に重きを置いています。
その手口は独裁者が精神的、肉体的を用いた脅迫を多用するのとは異なります。
搾取者は「相手の罪悪感を刺激する」ことで相手を操作しようとします。
相手の罪悪感を巧みに利用し、相手が自主的に自分に尽くすように誘導するのです。
搾取者は相手に要求はしますが、相手からの要求は聞き入れません。
・ナルシスト
「自分は特別だ」という意識が大きく、相手を尊重するという意識がありません。
- 少年っぽい部分がなる
- 些細なことで、急に冷たくなる
- 意識的、又は無意識的に傷つけるようなことを平然と言う
- 自分をほめる人に甘く、すこしでも批判的な人には徹底して攻撃
ナルシストは「パートナーとはこうあるべき」などという自分なりの高い理想があり、それを相手に押し付けます。
もし、その理想通りに相手が行動しないと強く非難します。
ナルシストについてより詳しく知りたい人は以下からどうぞ。
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・脱走者
相手と親密になることをおそれて、接触自体を避けようとする類型です。
自分の本心を隠し、深刻な話題になると話題を変えようとしたり、嫌そうな顔をしたりします。
脱走者は過剰なまでに束縛を嫌います。
「連絡してほしい」なんていうのも、彼彼女らにとっては束縛です。
束縛を非常に嫌うため、相手の言動に束縛を感じるようになると、ある日突然別れを切り出したり音信不通になったりします。
実はこれら4つの類型に明確に分かれるということではありません。
現実的には、4つの類型の複合型である場合が多いと言います。
人によっては共依存症と回避依存症の両方を持つ人もいます。
そして、回避症者は幸せ恐怖症である可能性もありますね。
幸せ恐怖症についてはこちら。
3、回避依存症の原因
では、次に回避依存症の原因を見ていきましょうか。
当り前のことですが、回避依存症の人は生まれつき回避依存症であったわけではありません。
回避依存症であるのには、原因があります。
原因としては以下の様なものが考えられます。
- 親の過干渉(過保護含む)
- 両親の不仲
- 家庭外における虐待やいじめ
- 過去の恋愛におけるトラウマ
いずれの場合も「正しく愛情を受け取れなかった」事が根源的な問題と言えます。
以下順次解説を加えていきましょうかね。
・親の過干渉(過保護含む)
親からの過干渉(過保護も含む)は子供から自由を奪います。
親の中には自分の理想を子供に押し付けたり、子供が何かやりたいと言った時に「そんなことしたら危ないからやめなさい」のように子供の自由意思を侵害するする事を言う人がいます。
このように自分の気持ちを無下にされ続けて育ってきた人は、自尊心も低く他人からの命令には強い拒否反応を示すようになる可能性があります。
特に子供に「~したら恥ずかしいでしょ」、などのような罪悪感を煽るような方法で子供の行動をコントロールしようとする親の下で育つと最悪です。
このように罪悪感によって子供の行動をコントロールしようとする親がいわゆる「毒親」などといわれる存在です。
毒親について詳しく知りたい方はこちら。
※只今工事中
・両親の不仲
心理学的にも言える事ですが、両親の仲が悪いと子供のメンタルには悪影響です。
機能不全家庭などで育ってしまうと最悪ですね。
子供にとっては、自分の居場所を感じられない状態が続くわけですからね。
「自分は両親にとって邪魔な存在なのかな?」
なんて心理になってしまいますね。
アダルトチルドレンと呼ばれる人たちも、このような過酷な家庭環境の体験者であることがあります。
・家庭外における虐待やいじめ
問題の発生源が必ずしも家庭とは限りません。
家庭外で行われた虐待やいじめでも自尊心はひどく傷つけられます。
ひどい虐待やいじめを経験した人に中には、強い人間不信に陥ってしまう人も少なくないですね。
すると、人間関係を回避しようとしする気持ちが強まり、回避依存症になってしまう場合があると言えます。
・過去の恋愛におけるトラウマ
誰でも恋愛でしんどい振られ方をしたなら、少なからず自尊心が損なわれます。
ただ、その振られ方があまりにもひどかった場合には、振られた側の心には深い傷が残ります。
そして、同時に異性に対する強い不信感も生まれます。
それが原因となって、回避依存症に発展することもあります。
4、回避依存症の本質は「トラウマ」
以上から明らかなように、回避依存症者は過去に過酷な体験をしています。
それは共依存症に陥っている人も同様です。
彼彼女らは過去にトラウマを抱えています。
一般に、共依存者と回避依存者はお互いに惹かれやすいです。
両者はお互いにであった瞬間「この人は運命の人では?」なんて思ったりします。
例えば、それは回避依存症者は共依存症者に「過去に自分の言う事を何でも聞いてくれた親の面影」を見、共依存症者は回避依存症者に「過去に自分に冷淡だった親の面影」を見るからです。
そう、彼彼女らはお互いに初めて会ったけど「初めて会ったわけではない」のです。
過去の既視観から「親近感や運命」を感じているんです。
まあ、あえて言うなら「ゆがんだノスタルジー」といったものでしょうか。
でも、その先にまっているのは「お互いに傷つけあう未来」です。
多くの場合に、恋愛依存症はカップル同士で傷つけあう悲劇です。
外から見る分には、回避依存症者が「完全な悪」にしか見えません。
しかし、実際には回避依存症者もひどく苦しんでいます。
そして、途方もない罪悪感とも戦っています。
彼彼女らの暴力的、攻撃的な行動は一見すると良心のない怪物の所業にしか見えません。
しかし、彼ら彼女らにはきちんと良心はあるのですね。
そうです、サイコパスのような共感性をもたず罪悪感を感じない存在とは違います。
回避依存症者が攻撃的になってしまうのは「過去のトラウマ」のせいです。
脱走者の例で言うなら、「どうして、連絡をくれないの?」なんていうなにげない一言が「過去に自分が束縛、支配された事によるトラウマ」を呼び起こしてしまいます。
そうすると、とても理性を保ってはおれず、どうしても感情的になります。
過去のトラウマに苦しんでいるんですね。
なので、回避症者だけが悪者で、共依存症者が被害者という構図は間違っていると言えます。
どちらも辛いのです。
ある意味で、どちらも犠牲者なのです。
ですから、一概に「回避依存症者は悪である」と即断すべきではないのです。
「悪即斬!」みたいに簡単にはいかないんです。
そもそも、、、、悪ってなんでしょう?
5、回避依存症は過去と向き合うことで直す
回避症依存症者に関しても、共依存症者が恋愛依存症を克服するプロセスとおなじプロセスが有効です。
特に根本的に症状を軽減しようというのなら、過去のトラウマと決着をつけるしかないとえます。
具体的に言うなら以下のようなプロセスになるかと思います。
・自分の無力さを自覚する
↓
・自分の過去と向きあう
↓
・自分の心を癒す
このようなプロセスが必要であると言えそうです。
各方法の詳細な内容については以下の記事からどうぞ。
いずれにせよ、回避依存症者の攻撃的な行動や言動は「過去のトラウマによる巨大な恐怖」に由来しています。
繰り返しになりますが、回避依存症者はそもそも良心も罪悪感ももたないサイコパスとは全く違います。
彼ら彼女らはトラウマから逃れるのに必死なだけです。
そして、彼彼女らを見てあなたが何とかしようとしても、それは難しいでしょう。
彼彼女らに「~したらどうかな?」などは禁句ですから。
できることといえば、心理カウンセラーなどの専門家に任せるのが最適だと思います。
おわりに
この記事では回避依存症の人について述べました。
正直、回避依存症者は普通の人からすると「単に非道な人」にしか見えないため、恋愛依存症の話題が上がる際は「加害者」として扱われることがほとんどです。
たしかに、「法的な立場」からすればその判断で間違いはないでしょう。
しかし、心の問題としてとらえた場合は少し判断が異なります。
結局、回避依存症の人は「過去のトラウマから逃れるため」にやむなく攻撃的になっていると言えます。
その苦しみから理性がきかなくて攻撃的になっている事が多いのです。
結局のところ、恋愛依存症では付き合っている者双方が「犠牲者」なんです。
そう、過去の凄絶な体験による。
そして、その過去のトラウマに由来する黒い負の引力でお互いに惹かれあい、お互いの心のキズをさらにえぐり合う、、、そんな感じです。
当事者同士はどちらも辛いのです。
簡単に誰かの存在に「善悪」評価をすべきではないですね。
わたしも改めて自戒したいと思います。
では!