「もう嫌だ!!勉強しても勉強しても全然英語ができるようにならん!!クッソ!、、、、勉強なんてしたって自分は英語ができるようにならない、、、そういう頭をもってうまれてしまったってことだな、これは。もうやめた!勉強なんてしねえ!どうせやったって無駄だからな!!」
あらら、、、無力感が強くなっちゃったのねえ、、、。
あかんなあ、、、、。
オニギリス!
脱マンネリトのオニギリです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「学習性無力感」できないことばかりが続くと嫌になる。「対策必須」」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
頑張っても中々報われなくて嫌気がさしてしまっている人
自分の努力がなかなか報われない状況が続くと、『自分はいくら努力しても意味がない』との意識を持ってしまったりします。
はい、気持ちはわかる気がしますね。
努力しているのに全然それに結果が追い付いてこないとなると、うんざりしてしまいますな。
今回はそんな心理について、対策も含めて掘り下げてみようかなって思う次第。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
学習無力感ってなんぞね?
学習性無力感とはものすごく雑に言うと、「努力が報われないのが続くともう努力したくなくなる現象」のこと。
もっと詳しく言うならば、
『ある状況下において不快な体験をし、何をしてもその状況を打開できない状況が続くと、あきらめのような感覚が生じてしまい自発的行動すらも起こせなくなってしまう現象』
のことです。
はい、長いけどそんな感じですね。
この学習性無力感についての実験としては、ポジティブ心理学の創始者であるセリグマンさんが1967年に行ったイヌを用いたものが有名です。
その実験というのは「イヌに対してどうやっても回避不可能な電気刺激を与え続ける」というもの。
イヌがこの「いくら避けようとしても電気ショックを避けられない状況」に置かれ続けると、次第にいつまでも床にうずくまったままになっていったといいます。
つまり、「どうせ電気ショックを避けられないなら回避しようとしても無駄だワン」とお犬様にあきらめの感覚が芽生えてしまったということですな。
そしてその後、実験状況が電気ショックを回避できるようなものに変わっても、イヌは以前と同様にうずくまったままで回避行動をとろうとしないことが多かったとか。
それに対して、電気ショックがさけられないような状況に置かれたことのないイヌを上記「電気ショックを回避できる状況」に投入したところ、イヌはできるだけ回避行動をとろうとしたといいます。
この一連の結果から、セリグマンさんは
「ふむ、イッヌは自分の力で状況を変えられないことが続いて、『どうせ何やっても無駄だワン』と学習したんやな」
みたいに考えて、これを学習性無力感と呼んだんですな。
知識は学んでも、無力感は学びたくないっすね。
結果は才能が作るのではなく認知が作る!
学習無力感の研究に関してはいろんな議論がこれまでなされてきました。
その中には「上記のような実験結果は抑うつ感を形成するメカニズムにも通ずるところがあるやん!」という指摘があります。
抑うつ感を抱きやすい人は以下のような状況が続くと自分に無力感を感じてしまうそう。
・仕事が上手く進まない
・勉強が思うとおりにはかどらない
まあ、抑うつ傾向にない人でも「うだつが上がらない状況が何年も続く」なんてことになったら、さすがに嫌気がさすでしょう。
とはいえ、状況が常に一定であるということはなく常に変化しています。
以前はダメでも今やったらできるなんてことは十分にあり得ますね。
なのでこれは言い方が多少乱暴ですが、「何をやっても無駄だ」という思考に陥っている限り成功することはないって話になるかもしれません。
要は、「自分の認知を修正していくことが必要である」といえるかもしれませんね。
実は、セリグマンさんが呈示した学習性無力感の理論が登場したのちにその理論をベースにして、エイブラムソンさんという方が認知的枠組みに関する視点を追加して、改訂学習性無力感理論を作りました。
※そもそも改訂学習性無力感理論は、抑うつの生起する過程をモデル化した理論。
この改訂学習性無力感理論によれば、失敗に直面してどうしようもないという気持ちになった時(統制不能)に、解釈の仕方をかえることで無力感を感じる度合いが変わってくると言います。
学習性無力感を感じている場合には、失敗の原因を「自身の能力」としてとらえるのではなく、「自身の努力不足」ととらえるのが有効だといいます。
その他にも学習性無力感に対抗するには自己効力感を高めるための取り組みや自分への思いやりであるセルフコンパッションを高めることじなども有効でしょう。
詳しいことについては以下のみ時からどうぞ。
なお、失敗して「もうどうにもならねえし!もう知らね!!」みたいに破れかぶれみたいになると、不運が続いたりするとか。
詳しくは以下。
学習無力感理論は絶望感理論へ、、、
多少余談な感はありますが、最後に学習性無力感のその後の発展について少し述べておきたいと思いマウス。
当初、学習性無力感理論は学習心理学の一つの流れにすぎなかったものの、上述のような抑うつのメカニズムとの類似性が見いだされたことで、その後エイブラムスさんによる修正を受けたりして異常行動や対人行動、情動の動機付け等の分野全般にまたがる理論として認知されるようになりました。
そして、改訂学習性無力感理論をめぐってはその登場から今日に至るまで大いに議論がなされてきた模様。
特に、改訂学習性無力感理論により提起された帰属過程を性格特性(素質)としてとらえる抑うつの素質-ストレスモデルが、近年では批判されています。
そして、その批判により指摘されているような理論的矛盾を解消するために 、『抑うつの絶望感理論』というものが登場しました。
この理論によると、抑うつ症状の原因は絶望感でありその絶望感は以下の2つを基本要素とするものであるとされています。
- 否定的結果の期待:否定的な出来事が起こり肯定的な出来事が起こらないという期待のこと
- 無力感期待:否定的な出来事が起こりやすいという状況を自分の反応レパートリーでは変えられないという期待
詳しくは以下の論文を参照のほど。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/35/2/35_175/_pdf/-char/ja
色々と学説って発展していくもんですねえ。
おわりに
今回は「「学習無力感」できないことばかりが続くと嫌になる。「対策必須」」と題しておおくりしました。
どんなに努力してもうまくいかないなんて状態が継続すると、人を含めた動物はもう何をしも無駄だと投げやりになったり何かをやる活力自体を失ってしまったりします。
しかし、そのようなうまくいかない状況は決して永遠のものではなく「その時にはうまくいかなかっただけ」ということはあり得ること。
何かに失敗しても、自分の能力のせいにしないで「努力が足らなかったのだ」と考えたり、自分に思い遣りをもって接したり、もっと「自分はやればできる」という気持ちを向上させることで対処していきたいものです。
ま、やればそれなりに何事も進むもんよね。
では!
参考
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/35/2/35_175/_pdf/-char/ja
https://psychoterm.jp/basic/learning/learned-helplessness
https://www.weblio.jp/content/%E5%88%9D%E8%A6%8B%E6%AE%BA%E3%81%97
参考記事等