人間は自分の所属する集団をひいきする「身内ひいきは自然の摂理」
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「わたしさ、いわゆる本当の友達っていうのはよくないことしているときにはしっかり『それはダメだよ』って言い合える関係だと思うんだよね。だから、そうであるように心がけている、、。だけど、やっぱりどこか「まあ友達だし」みたいに甘くなりがち、、、。そういうもんなのかなあ、、?」

んー、まあそうやねえ。

確かに「ま、仲間だし」で仲間のやっているよくない事を不問に付す傾向って誰しも程度の差はあれあるよね。

それ自体は全然いいことではないけどな。

オニギリス!

脱マンネリストのオニギリです!

今回もよろしゅう!!

今回の話題は「人間は自分の所属する集団をひいきする「最小条件集団パラダイム」」という話です。

今回は以下のような方に向けておおくりします。

こんな人が読むと役に立つよ

ついつい身内に甘くなって自責の念を感じている人等

昔から人間は自分の身内、つまり「仲間」として認識した人たちには良くも悪くも寛容でした。

そして、それは本能に根差したものであるため現代も相変わらずです。

今回はそんな「身内びいき」をしてしまう人の心理についての話。

もし、「自分はついつい身内に甘くて嫌になる!」なんて思って自責二年に苦しんでいるのなら、ひとまず「まあ、人間なら仕方ねえよな」と納得したうえで「そんなことはしないようにしよう」と気持ち新たにしてもらえたらなって思いマウス。

こういう思考の癖みたいなものは「よく理解すること」それ自体が防止することにつながりますからね。

では、ゆるりとおおくりします。

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人は身内をひいきしがちである

人は往々にして「内と外を区別して、外より内をひいきする傾向がある」といえます。

内や外の区別には例えば、「家族とそれ以外の人」とか「本国の人か外国人か」みたいなものですな。

あと、日本の歴史上でいえば徳川幕府成立時の譜代、親藩や外様大名との区別なんてところでしょう。

あとは「俺かお例外か」って、、、それはちゃうね。

サーセン。

このような内をひいきする心理傾向のことを「内集団バイアス」といいます。

この心理傾向を検証したものに、タジフェルさん達による「最小条件集団パラダイム」という実験があります。

その実験では、何人もの被験者達を実験室に集めて、「クレーとカンディンスキーのどちらが描いた絵を好むか」という基準で、2つの集団に分けました。

※なおこの集団の形成にあたって、「クレーが好きな人の集団は優しい」とか、「カンディンスキーが好きな集団とクレーが好きな集団間で歴史上対立がある」という集団間の利害対立やステレオタイプがない状態で行われている。

その結果、実験に参加した被験者たちは自分と同じ集団に所属する人達に多くの報酬を分配し、自分が所属しない集団にはより少なく報酬を分配したといいます。

つまり、人は内集団ひいきをする心理傾向を持っているということが分かるわけです。

なんで、身内びいきは起こるんだろう?

では、「なんで人間にはこんな内集団ひいきなんてものがあるんだろう、、、?」ということについて考えてみたいと思います。

まずは、内集団バイアスが起こる仕組みを、社会的アイデンティティ理論に基づいて考えてみたいと思う次第。

社会的アイデンティティ理論によると、内集団バイアスが生じる仕組みは所属集団への一体化と自尊心の働きで説明されます。

要は、自分の所属する集団を自分自身と重ね合わせて、自身の所属集団を他人が所属する集団と比較することで、自尊心が高まる事もあるということです(当然逆もある)。

例えば、慶応大学の学生が「慶応大学の野球部が早稲田大学の野球部をこの間の早慶戦で破った」等といった事実をもって、自尊心を高めるなんて場合がそれですな(早稲田の学生なら早稲田が勝って、て話よね)。

自分の所属する集団と一体感をもっている状況なら、その集団にとっていいことが自分にとっていいことになってしまうということですわね。

いわゆる愛国心なんてものもこの類でしょう。

ちなみに、近年では上述の社会的アイデンティティ理論の他に内集団バイアスを説明できる理論として、協力行動に着目した「閉ざされた一般互恵性理論」というものも出てきている模様。

※協力行動とは時間やお金等のコストを払って他者の利益を増やす行動のこと。

閉ざされた一般互恵性理論において、人は集団を「自分が他人に良いことをしたらその他者自身からでなく,第三者から良いことが返ってくるような関係が存在する場」ととらえるとしています。

逆を言えば上述のような互恵性が働かないことが明確なら内集団バイアスは生じず、内もそ外も関係なしに行動するってことになりますね。

また、バリエットさんという方による協力行動に着目して行われたメタ分析で以下のようなことが分かったといいます。

それは、、、、

『お互いに相手の所属する集団を知っているときにしか内集団ひいきは生じない』

ということ。

なので、たとえば「相手が自分のことを『同じ集団に属している人』と認識していない状況では互恵性が働かないため、内集団ひいきは生じないってことになりますな。

身内びいきの本質は「助け合い」である

さて、ここまで内集団ひいきについて見てきましたが、ここらで内集団ひいきについて重要なことを一つ述べておきたいかと思います。

その重要なことというのは、、、

「人間が外の集団に対して攻撃的になるという現象はほとんど観測されない(Yamagishi & Mifune, 2016)」

ということです。

差別とか戦争といった話題になると、「人間は特段の理由がなくとも他者に攻撃的になるんだ」と思ってしまう思いがちかと思います。

しかしこれまでの研究によると、そんな見解は支持されていなんですね。

人間の内集団バイアスは「集団生活への適応の帰結」であるといっていいでしょう。

やはり、人間の本質って「戦い」ではなく「助け合いと共存」なんですね。

え?

綺麗ごと言うな?

、、、、まあ、いいじゃないすか、、、あながち間違っていないと思いますよ?

ちなみに、各種バイアスに認知を引っ張られないための対策は、そのバイアスについて知見を深めておくことが有用です。

以下の記事等を参考にバイアスにまだ和されないように対策してみたはいかがでしょうか?

おわりに

今回の話題は「人間は自分の所属する集団をひいきする「最小条件集団パラダイム」」と題しておおくりしました。

人間には「内集団をひいきする」という心理傾向があります。

しかしこれは決して、「自分の属する集団以外の他者をむやみに攻撃する」という事を意味してはいないんですね。

綺麗事みたく聞こえますが、「人の本質は共存だ」って感じがしますねえ。

ま、我々人類は地球という同じ船に乗り合わせているわけですから、みんな「おんなじ集団に属している」ってことですな。

では!

参考

https://psych.or.jp/wp-content/uploads/old/72-23-24.pdf

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