「やっぱ理性であれこれ考えて辻褄合わせようたって感情がついてこない事ってあるよな。まあ多分無理くり理由つけるのってよくないんだろうな。やっぱ人間は本能も重視しないとダメなんじゃないかねえ。ててか、ぶったちゃけ本能重視の方が自然なありかたなのでその方が幸せなのでは?」
いや、本能に従ってばかりでいいことはないと思うぞい。
本能ばかりに従うとろくなことないわ。
オニギリス!
脱マンネリストで心理カウンセラーのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「本能に振り回されると人生は不幸になる「本能のままは危険」」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
・理性と本能のどちらがより重要なのかについて気になる人
・本能に従ったほうが何となく幸せなのではないかと思っている人
結構ここ日本では未だ協調性が尊ばれる風潮が強いため、自分の本心や欲求といったものを抑圧しながらもやもやとした気持ちで過ごしている人が多いのではないでしょうか?
自分の気持ちを素直に表現できないというのは結構窮屈で嫌ですよねえ。
で、そんな風潮に対抗するように一部の人達は「自分の欲求に素直に生きるべきだ!」なんて言っていたりします。
この主張にはおおむね賛成なのですが、「本能的欲求を重視しすぎると不幸になる」といった事はお伝えしておきたいと思う次第。
今回は本能的欲求を追求しすぎることの危険性について少し考えてみたいと思う次第。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
本能とはそもそも一体何なのか?
さて、まずはそもそも本能とは何なのかについておさえておくとしましょう。
「本能」という言葉は、辞書的には以下のような意味であるといいます。
動物個体が、学習・条件反射や経験によらず、生得的にもつ行動様式。帰巣本能・生殖本能・防御本能など。
引用
、、、ふむ、この定義によるなら「本能=生まれながらにしてもっている行動様式」と考えてよさそうですな。
例えば以下のようなものがそれに該当するでしょう。
- ネガティブな物事に意識が行きやすい
- 過去の記憶を美化しがちである
- 自分の思い込みを支持する情報ばかりに目がいく
- 目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められてしまう
- 人と自分を比較して嫉妬したり自信をなくしたりする
- 恋愛感情によって相手の嫌な部分が気にならなくなる
こういったものは全て人間に生ら備わった傾向と言えますな。
ヒトの脳ははるか昔に進化を止めてしまった?
「人の脳ははるか昔にもう進化をやめている」なんて話を聞いたことがある人はいるかもしれません。
具体的に言うなら、「人間の脳は一万年以上進化していない」と言われているんですね。
もっとも、この言説の根拠についてはよくわからないんですな。
ただ脳はともかくも、「人間の平均体温は10年ごとに華氏0.05度づつ低下している」とか「農業の台頭以来、人類の骨格がはるかに軽くなっており今後もこの傾向は続く」等と言われているようです。
どうも、緩やかながら何がしかの変化は人間の体に起こっているのかもしれないですねえ。
このような事実を踏まえるならもしかしたら脳にも何らかの変化はあるのかもしれません。
とはいえ、そこまで大きな変化が起こっているとは考えにくい気がしますな。
まあそういうことですので、「人間の脳は一万年以上前から『全く変わっていない』」が極論であるといしても、「大体は同じである」と考えていいのではないでしょうか?
参考
https://finders.me/articles.php?id=1652
そして重要なのは、どう考えても「現代社会のテクノジーの進歩の速度が人間の進化の速度を遥かに超過している」という事です。
わたしたちの脳は、どう考えてもこんなデジタル技術の発展した高度な情報化社会に対応できるレベルには進化できていないんですよね。
科学技術の進化速度はどう考えても異常なほどのはやいですから、人間がそれに対応して進化するなんてまあ不可能です。
そのため現代では、多く人は情報を上手く駆使するどころかその圧倒的な量に打ちのめされ困惑させられているといえます。
本能に振り回されると不幸になってしまう
上述の通りわたし達の脳は、どう考えても現代の様な高度情報化社会に適応できてないです。
人間の本能は、一万年ほど前の環境では生存には適していたのでしょうが、現代ではどう考えても適していないでしょう。
そう考えると、「本能に従っていれば幸せになれる」と考えるのはかなり生存上あやうい考えであると思います。
本能を満たす事ばかりにフォーカスすると本能が満足させられて幸福を感じる反面、それ以外の多大な弊害も生じるので総合的に見れば不幸になると思いますね。
その具体的なものには以下のようなものがあるかなと思います。
- 恋愛感情や性欲に振り回され過ぎて安定的なパートナーシップを構築できない
- ジャンクフードが美味しくてついつい食べ過ぎて太ってしまう
- 不安を感じやすいためストレスが募る
以下順次簡単に捕捉です。
・恋愛感情や性欲に振り回され過ぎて安定的なパートナーシップを構築できない
人間の本能の一つに「生殖本能」というものがありますが、恋愛感情というものもこの一種です。
恋愛感情が生じると人間は知能がチンパンジー並みになるなんて言われていますが、相当に判断能力が落ちるのは確かですね。
しかも恋愛感情が生じている時は、フェニルエチルアミンと言われる物質が出るんですがこれがまた曲者でして、ドーパミンの感受性をかなりブーストさせるんです。
そのせいで実は強い恋愛感情を伴う恋愛はギャンブルと同じで強力な中毒性を持ったものと言えるんですな。
しかもPEAが性行為によっても分泌が促進される(特に女性)ともいい、セックス依存症などの一因であるともいえるでしょう。
生殖本能に突き動かされてそれを満たす事ばかりに躍起になると最終的には安定したパートナーシップが築けないばかりか依存症になることあるといえますね。
あまり恋愛感情や性欲に振り回されてもロクな事はないですな。
・ジャンクフードが美味しくてついつい食べ過ぎて太ってしまう
自然界では脂肪や糖と言った物質は一度に多量のカロリーを摂取できるため、飢餓との戦いに適応してきた人間の体にとっては「これ以上食べちゃダメ」と言ったストップがかかりにくい存在です。
このせいで糖質や脂肪がふんだんに使われている食品には中毒性があるとされています。
本能のままに従って過食を続けた先に待つのは、病気です。
恐ろしい話ですなあ。
・不安を感じやすいためストレスがつのる
人間の認知機能はネガティブなものに非常に反応しやすいです。
それはなぜかといえば、原始の地球では外敵がいつどこから捕食しようとしてくるかわからなかったからなんですね。
なので、すぐに周囲の環境の異変に気が付けるようにしておかないとすぐに死んでしまったんです。
しかし現代の文明国家では、そうそう死に直面することなんてありません。
そのため以前は生存上の利点であった「ネガティブなものに反応しやすい」という性質があまり有益ではなくなってきています。
この不安の感じやすさの事をビッグファイブという性格分析では「神経症的傾向」と言いますが、この傾向が高い人はこう言っては何ですが現代では損をしがちであろうと考えられます。
大概の心配事は「取り越し苦労」で終わるため、むしろ「明日もきっと晴れるねえ~」とあっけらかんとしている人の方が生きやすくなっているような気すらしますな。
まあ、程度の問題ではありますけど。
なので「不安になりやすい」のなら、「どうやって不安にならないような状況に身を置くか」や「どうやって不安に対処するか」等と言った事を考えていく必要があるんですな。
ストレス解消法については以下の記事を参考にしてみてくださいませませ。
おわりに
この記事は「本能に振り回されると人生は不幸になる「本能のままは危険」」と題しておおくりしました。
人間の脳の進化の速度はどう考えても現代のテクノロジーの進歩に追いつけていません。
なので、結局は「今のわたしたちの本能は原始の地球においては最適であった」というのが妥当な見解であろうと思います。
そのため現代にあっては、本能を満たす事ばかりに躍起になったりその導きにばかり従ってもロクな結末にならないでしょう。
まあ、本能がある以上それを満たすこともある程度は必要でしょうけども、バランスをとっていきたいものです。
あと参考までに人が陥りやすいバイアスについてまとめた記事置いておくんバイアス回避のために活用してみてくださいな。
では!
参考記事等