「バランス理論」自分の身の回りの人間関係を分析してみよう

「人間関係とかマジでダルすぎだろ。本当に意味が分からんよ。複雑すぎて手に負えない。」

まあねえ、人間関係って難しいよな。

こっちがどう出たら相手がどうですかって未知数な部分が沢山あるもんねえ。

中々うまく言ってくれん、、、。

オニギリス!

脱マンネリストのおにぎりです。

今回もよろしゅう!!

今回の話題は「バランス理論で少し、自分の身の回りの人間関係を分析してみよう」という話です。

今回は以下のような方に向けておおくりします。

こんな人が読むと役に立つよ
  • ・バランス理論について知りたい人等
  • ・人間関係を見直すための手掛かりが欲しい人

人間関係ってものすごく複雑だし、まあ控えめに言ってもめんどくさいことが多々ありますねえ、本当に。

なので、いちいち「なんでこの人とうまくいかないのか?」とか「この人と仲良くするためには何をどうしたらいいのか?」みたいに思うなら、仮説を立てて検証するという試行錯誤が欠かせません。

今回はそんな仮説検証や分析をするための手がかりとして、バランス理論というものを紹介してみようと思う次第。

直接役に立つかは分かりませんが、何か使える場面もあるかもしれませんので知っておいて損はないでしょう。

では、ゆるりとおおくりします。

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バランス理論って一体なあに?

バランス理論とは認知的斉合性(にんちてきせいごうせい)理論の中の代表的なものの一つであり、アメリカの心理学者であるフリッツ=ハイダーさんによって提唱されました。

まず、バランス理論の概要について語る前に、認知的斉合性理論というものについて少々触れておきたいと思います。

認知的斉合性理論とは、非常に大雑把にいうと「人間は考えのつじつまの合うことを求める傾向がある」という仮定に基づいて人々の社会的行動を説明しようとする理論のことです。

ちなみによく心理学初心者が耳にする「認知的不協和理論」もこの認知的斉合性理論の一種なんですね。

認知的不協和について詳しくは以下の記事参照。

バランス理論はハイダーさんにより1958年に提唱された対人関係に関する理論の一つです。

参考

Balance Theory, Unit Relations, and Attribution: The Underlying Integrity of Heiderian Theory

この理論では自己(P)と他者(O)と事物(X)の関係性を扱うためP-O-X理論とも言われています。

バランス理論では「バランス」という言葉が表すように「人はバランスが取れた状態を好む」と考えるため、何らかの原因によりバランスが崩れ不均衡が生じた場合に人はどうにかしてその状態を解決しようとするとされているんですね。

ハイダーさんは、他者や物事に対する関係性について以下の2つに分けました。

心情関係(または情緒関係とも)

心情関係とは、対象となるものに対しての情緒面のにおける関係性のことである。

例えば「好きだ」、「尊敬する」等のような好意的態度はプラス要素となる。

一方で「嫌いだ」、「軽蔑する」等のような非好意的態度はマイナスの要素であるといえるだろう。

単位関係(またはユニット関係とも)

単位関係とは、対象との関係性を1つのまとまりとして感じられるか(例:似ている、所属している等)という側面により表される。

例えば、対象と本人が同じ学校に所属していて親近感があればプラス要素となる。

対して、対象と本人がまったく別の学校に所属していて認知されていない場合などはマイナスの要素となるだろう。

ちなみに単位関係と心情関係のいずれにおいても、P-O-Xそれぞれの関係で肯定的感情を持つ事を(+)、否定的な感情を持つ事を(-)とします。

例えば、「わたし(P)はある知人(O)を軽蔑している」のであればP-O関係は(-)となり、「わたし(P)はある知人(O)の事を好きになっている」のであればP-O関係は(+)となりますね。

そして、P-O-X関係において(+)となる場合がバランスの取れた状態であると考え、逆に(-)となる場合はバランスが悪い状態であり人はこのような状況を回避しようとすると考えるんですね。

O-X関係には「P-O関係」と「P-X関係」、「O-X関係」という3つの関係が含まれており、全体の関係性はこのそれぞれの掛け算により求められます。

例えば「P-O関係」が(-)で「P-X関係」が(+)、そして「O-X関係」が(-)であれば全体としては(+)になるので、バランスが取れているといった具合です。

これは具体的に言うなら、以下の3つの様な状態が同時に成立している場合です。

・自分(P)はある知人(O)が嫌いである(-)

・自分(P)は猫(O)が好きである(+)

・ある知人(O)は猫(O)が嫌いである(-)

この場合、全ての関係における正負を掛けあわせると(+)なので、全体としてはバランスが取れた状態と言えますね。

ただようにP-O-X関係を考えるにあたって、いちいち上記のように「3つの関係を取り出して列挙して、、、」なんてやっていると「くそ、らちが明かねえ!」となるため三角形を書いて考えるのが通例です。

例えば以下のような感じ。

引用

社会心理学P,142

上図(A)において息子(P)と母(O)が「家族」という単位関係でつながり、「OはXが好き」、「PはXがすき」というプラスの情緒関係があります。

全体としてはプラスなのでこのP-O-X関係はバランスが取れているといえるんですね。

バランス理論を日常でつかってみよう

このバランス理論の興味深いところは人の態度形成の様々なパターンを明快にして単純な原理によって説明した所にあります。

なので自分の実際の人間関係を分析してどう改善していくかの一助として活用しやすいといえましょう。

例えば、あなた(P)には付き合っている大好きな恋人(O)がいるとします。

そして、あなたは恋人(O)のことは好きだが恋人の飼っている猫(X)のことが好きではなかったとしましょう。

この場合、猫を含めた自分との関係のバランスをとるには「あなた(P)が恋人の飼っている猫(X)をすきになる」のがいいってことになりますね。

まあ現実的に考えた場合無理なものは無理なので、この理論がどこまで役に立つのかは少し疑問があるのは確かです。

とはいえ、全く役に立たないってことはないでしょう。

使い方によって自分と相手との関係性を見直したり分析するためのツールとして有効に機能させることも十分に可能であろうと思います。

少し試行錯誤してみるのもいいかと思いますね。

おわりに

この記事は「バランス理論で少し、自分の身の回りの人間関係を分析してみよう」と題しておおくりしました。

バランス理論とはハイダーさんによって1985年に提唱された対人関係に関する理論であり、認知的斉合性理論の一種です。

この理論が万能という事は決してありませんが、日常の対人関係を見直すための一助としては活用できるかもしれません。

まあ、各自使ってみてくださいな。

対人関係の改善には分析と試行錯誤がかかせませんなあ。

では!

参考

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