「うちの妹にはあきれたもんだ。もう22だっていうのに小さい頃に母から買い与えられたぬいぐるみを未だに抱いて寝ている。ぬいぐるみは今となってはもうボロボロでゴミみたいになっているわ。何なんだあの執着心。正直、なんかキモい。」
まあまあ、そんなこともあろう。
別にそんな嫌悪しなくてもいいと思うけどのお。
オニギリス!
脱マンネリストのおにぎりです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「「ブランケット症候群」ぬいぐるみを無理に取り上げるのはあかん。」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
・いつまでも同じぬいぐるみ等を抱いて寝ている人が不思議に思える人等
・いつまでも同じぬいぐるみを抱いて寝ている自分は、変なのではないかと心配になっている人
男女問わず、小さい時に両親から買ってもらったぬいぐるみを大人になってもずっと大事に持っている人は一定数いると思います。
そんな人を不思議に思う人はそこそこいるでしょう。
そして、そう思われる当人からしても「少し自分はおかしいのではないか?」等と心配になることもあるかもしれません。
では、ゆるりとおおくりします。
目次
ブランケット症候群って一体何?
ブランケット症候群とは、「主に幼児が自分の気にいった毛布やぬいぐるみ等をい肌身離さず持ち歩きそれがないと不安になる状態」に対してよく使われる俗称になります。
なので「症候群」なんて物々しい言葉が使われているので、「これは病気なのでは?」なんて思ってしまうものですが決して病気ではありません。
専門的にいうなら、ブランケット症候群とは「移行対象」と言って差し支えないでしょう。
移行対象とはドナルド=ウィコニットさんによって提唱された概念であり、移行期と呼ばれる1~3歳頃に肌身離さず持っている客観的な存在物である愛着対象のことです。
特に、不安が高まった時などに抱きしめたり握り締めたりするとされています。
その具体的なものには、冒頭で述べたぬいぐるみの他に毛布やタオルなどといったものがありますね。
ウィニコットさんによると、移行期にしつけなどが始まる事で完全に母親に依存し常に欲求が満たされていた事によって子供が抱いていた全能感(錯覚)が崩壊して失敗、欲求不満の体験や不安感を持つといいます。
このような不安感に襲われた際に、母親の感覚を思い出させる移行対象に触れると、幼児の欲求不満や不安を軽減するのです。
そして幼児は主体性や自主性が育つに伴って、上述したような全能感が適度な自尊心へと変わっていきます(脱錯覚)。
ですので、移行対象は「保護者と離れる事への不安(分離不安)」に対する防衛であり、「脱錯覚されていく過程における代理的な満足対象」と言えるでしょう。
ブランケット症候群は大人にだってある
移行対象は当初ウィコニットさんによって唱えられたときには幼児を対象とした概念でしたが、実際のところ大人にも見られるものです。
実際に大人になっても、子供のころに親から買ってもらったぬいぐるみや毛布等を寝る際に抱き枕が割りにしている人は結構な人数いると思います。
実際、わたしもそのような話を友人知人やクライエントさん等から聞く機会は結構多い印象です。
この原因についてウィコニットさんの考えを元に考えるなら、「自尊心の不足」や「不安や欲求不満を抱え続けてきた」という事になるのかもしれません。
まあ、これは少々結論を急ぎ過ぎた乱暴な話かもしれませんが、個人的に大人になってもブランケット症候群が続いている人には「神経質で不安を感じやすい人」が多い気がします。
あくまで「気がする」程度のことですが、そんな気がするんですよね。
ちなみに、最近ではいわゆる抱き枕には精神を安定させる効果があるといわれたりします。
この移行対象と抱き枕の話を一緒くたにはできませんが、なんだか関連がありそうな気がしないでもないですねえ、、、。
ま、知らんけど。
抱き枕の効果について詳しくは以下。
ブランケット症候群への対処法としての大前提は「無理に引き離さない事」
ブランケット症候群は、別に病気などではないのでことさら治そうとする必要はないものです。
しかし、中には「パートナーにはいつまでもぬいぐるみ等に固執するなんてみっともないからやめてほしい」とか「うちの子はこのままほっといたら自立心のない子に育ちはしないか」なんて心配する人がいると思います。
まあ、その気持ちはわからんわけではないです。
でもですね、「無理やりに本人が大事にしているぬいぐるみ等を引きはがす」なんて事は一番やってはいけないですよ。
はっきり言いまして、「離れていくときは自然と離れていく」ものです。
外から強制的にぬいぐるみ等から引き離しても、引き離した人と引き離された本人との関係が悪化するとか引き離された本人のメンタル状況が悪化するといった事があるだけで何もいいことはありません。
ですので、「無理に移行対象を引き離さないようにする」のが大前提です。
子供の場合なら、基本的に引き離す必要はないので「優しく見守る」で十分ですし、衛生面が気になるなら同じものをもう一つ用意するといいでしょう。
そして大人の場合も、本人がブランケット症候群であることを気にしているならともかくそうでないなら、見守るのが最善です。
ただ、本人がそれを気にしているのであれば、自主的にストレスケアに励んだりストレスのたまらない環境を作ってあげたりするといいと思いますね。
不安を感じにくくなれば自然と移行対象に固執することも少なくなっていくかもしれません。
、、、まあ、そうはいっても、わたしとしては別に外に持っていくとかでもない限りほど小うるさく言うことはないと思ったりしますね。
家でどう過ごしていようがそれを公表するわけではないのですから。
もしパートナーが昔から同じぬいぐるみを抱いて寝ている事が気になると言う人がいたとしても、個人的にはそこは優しく見守ってあげてほしいって思ってしまいますねえ。
一応参考までにストレス対策についての記事置いときます。
おわりに
この記事は「「ブランケット症候群」ぬいぐるみを無理に取り上げるのはあかん。」と題しておおくりしました。
ブランケット症候群とは、「主に幼児が自分の気にいった毛布やぬいぐるみ等をい肌身離さず持ち歩きそれがないと不安になる状態」に対してよく使われる俗称です。
そして、「症候群」なんて言われてはいますが、病気なんかではありません。
抱き枕には精神の安定をもたらし睡眠の質を上げる効果があるなんて話もあるので、無理にブランケット症候群からの脱却なんて考える必要はないですね。
ま、誰だって心の支えは必要なんすよ。
では!
参考記事等