「最近、知り合った人で意味の分かんないこと言っている人がいたんよ。なんでも、自分は今本当に生きているのか?とか自分は今本当にこの世に存在しているのか?なんて本気で思っている人がいるんだよな。え?意味わかんないし!て思ってしまった。こんなことって本当にあるの??謎すぎる。」
うーん、確かに中々理解しづらい感覚かもしれないよなあ。
だって、「いや、おまいは今明らかに生きているやん!呼吸してるやないけ!!」てツッコミを入れたくなるよねえ。
オニギリス!
脱マンネリストのオニギリです!
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「人生は幽体離脱?生きてる感じがしない、実感がないのは病気?「離人症」」という話です。
今回は以下のような方に向けておおくりします。
- 離人症について知りたい人
- 生きていることに現実感がない人
「自分は今生きているのか、それとも死んでいるのか?」なんてことを友人に言われたら、「は?お前息してるやん?何言ってんの?」みたいに返したくなりますわね。
でも、そんな風な「自分の体と精神が分離しているような感覚」を持つ人は言っていい数居るんですよな。
そう、本人は「わたし、今幽体離脱してんよ」なんてネタで言っているわけでは決してないのですわ。
今回はそんなちょいと普通の人には理解が難しい離人症について取り上げてみてたいと思いやす。
あとね、この感覚はもしかしたら他人事じゃないかもよ?
では、ゆるりとおおくします。
目次
離人症っていったいなんじゃ??
離人症とは
「自分が自身の心や体から離れて行ったり、ないしは自分が自身の観察者になる状態を感じる事」
です。
つまり、俗にいう「幽体離脱」に近い感覚といっていいでしょうね。
自分の身体を自分ふぁそとから見ているみたいな感じってわけですな(かなり大雑把な表現だがかんにん)。
で、離人症はより正確には「離人感・現実感喪失症」なんて言われている模様。
なおこの症状は持続的、反復的であり、一過性のものではないんですな。
この点は重要です。
離人感自体は誰でも持つもの?
「離人感・現実感喪失症は一過性のものではない」と上述しましたね。
実は一般人口の約50%は生涯のうちで少なくとも一度は「一過性の離人感や現実感消失」を経験するといいます。
実は現実感を消失するという現象自体はそこまで珍しいものではないんですね。
もしかしたら、この記事のタイトルみた時点で
「わしも幽体離脱した経験あるわい」
とか
「正直自分が生きているかどうかの実感がわかない時期あったわ」
なんてことを思っていた人もいるんじゃないかしら?と思う次第。
ただね、この離人感・現実感消失症の診断基準をみたす人は約2%といいます。
というのも、離人感ないし現実感消失というのは他の多くの精神障害における症状やけいれん性の疾患(発作時ないし発作後)等の身体疾患の症状として生じることもあるからだそうです。
つまり、他の病気が原因になって離人感が生じている場合は、「離人感・現実感消失症」ではない事が多いって感じでしょうかね。
離人感や現実感消失が他の精神疾患と独立して発生し遷延性、つまり長期にわたって病状が続いていたり反復性だったりして生活に支障が出ている場合に離人感・現実感喪失症といわれるといいます。
なお、離人感・現実感消失症の発生頻度は男女同等であり、その発症年齢の平均は16歳だといいますね。
そして、25歳以降に発症する例は1.5%のみ、40歳以降の発症は稀であるとか。
離人症の原因っていったい何ぞ?
さて、ではお次に「なんで離人症になってしまうんじゃ?」ということで、その原因について少し見ていきたいと思う次第。
離人・現実感消失症の原因は端的に言うなら、
「重度のストレス」
です。
ちなみに離人・現実感消失症の患者がしばしば経験するストレス体験等の具体例としてMSDマニュアルプロフェッショナル版では以下のようなものが挙げられています。
- 小児期における重度のストレス経験(特に情緒的虐待またはネグレクト)
- 身体的虐待による被害
- ドメスティックバイオレンスの目撃
- 親が重度の身体ないし精神障害患者である
・家族や親しい友人が不意に亡くなる経験
また、離人・現実感消失症の誘因、つまり引き起こす原因となる出来事としては以下のようなものが挙げられている模様。
- 対人的,経済的,職業的ストレス(これは凄く一般的よな)
- 抑うつ、不安
- 違法薬物の使用((特にマリファナ,ケタミン,幻覚剤))
特に「経済的ストレス」については現代ありふれているストレスの中でも群を抜いてヤバいものなので、要注意!
経済的ストレスとは雑な言い方をするなら、「金がない!困った!」て状況からくるストレスなんですけども、まあこれがひどい。
正直、このストレスのせいで一気に老け込んだり場合によっては脳が委縮するなんて研究もあるようです。
また日本ではどうなのか判然とはしませんが、海外では貧困によって子供の脳が正常に発育しないなんてことも言われている次第(あくまで経済的ストレスという文脈での研究)。
まあ、詳しくは以下の記事からどうぞ。
ストレスとの付き合い方ってむつかしいですねえ、、、。
メンタル強くしたい人は以下の記事を参考にしてみてくださいな。
離人感があるなら病院へいくのもあり
上述したように障害で一度くらいは一過性の離人感に襲われることはあるかもしれません。
しかし、その離人感が慢性化しているとなれば話は別ですね。
そんな人は一度心療内科に足を運んでみるのもいいと思います。
離人・現実感消失症の治療には薬物を用いたものや精神療法(行動療法や認知療法等)があるそうです。
また、一時的に強いストレスを感じたことで離人感をもってしまった人も心療内科にいってストレスケアをするのもいいかと思います(この場合は離人症専門のカウンセラーでもいいと思う)。
まあ、早いうちにストレス対策はしたほうがいいですからねえ。
悪化してからでは本当に遅いです。
「ストレスは万病のもと」。
おわりに
この記事は「人生は幽体離脱?生きてる感じがしない、実感がないのは病気?「離人症」」と題しておおくりしました。
「あたい、生きている感じがしないっす!」といわれると、結構面食らってしまうものですが、そんな感覚は現実に起こります。
さらに言えば、全人口の約半数ほどが少なくとも人生で一回は経験するといいますから、実はそこまで珍しい感覚ではないといえるでしょう。
まあ、月並みですけども、、、
「ストレスをためすぎないでね!自分を責めすぎないでね!みんな!」
てことですな。
「離人感が長引いているんじゃね?」みたいに思うなら、心療内科へゴー!て感じでよろしゅう。
では!
参考